P-40Fの機首形状に関する考察

ウチューじん・ささき @uchujin17

カーチスP-40F/L(V-1650-1マーリン搭載型)の機首形状についてわかんない事があったんだけど、たぶんわかった気がする(ウルトラどうでもいい)

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パッカードV-1650-1の乾燥重量は1535LBs、P-40EのV-1710-39は1310LBsで、アリソンは排気量が大きいのに100Kgちかく軽いことになっています。P-40F/Lのラジエターがアリソン型より前寄りに付けられているのは、重心補正の意味があったのかしら。

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V-1650-1の冷却液は水70%+エチレングリコール30%。V-1710-39はエチレングリコール97%(3%は防蝕添加剤)で、P-40KのV-1710-75以後で水70%+エチレングリコール30%になります。冷却液の変更が機体重心にどれだけ影響したかはわかりません。

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P-40Kは-10以後・F型は-5以後で胴体を20インチ延長しますが、これは別に重心補正ではなく、パワーアップに伴うヨー安定性の対策です。P-40K-5以前は垂直尾翼の付根にヒレを付けて面積を拡大し安定性向上を図っていました。 pic.twitter.com/Cl5s3h2zPO

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鈴木考氏は著書「エンジンのロマン」のなかで「大きなラジエターを無造作にぶら下げている」と書いていますが、P-40(アリソン型)のラジエターはかなり後ろ寄りです。試作機XP-40は当初主翼後方の胴体下面で、冷却能力不足でこの位置に移され、ダクトがだんだん長くなってスピナー直前まで伸びました。 pic.twitter.com/VPMAdsSzl1

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V-1650-1搭載のP-40F/Lではラジエターがずっと前寄りで、形状も円筒x2のアリソン型と違って四角いのが付いています。オイルクーラーもアリソン型が円筒x1に対してキャブ吸気口左右に円筒x2を並べているようです。冷却排気の「エラ」はアリソン型より30cmほど前方に付けられています。 pic.twitter.com/ZgzYbDgAiI

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でもって、この「エラ」の位置…ラジエター整備用パネルの分割線と排気管の位置関係が写真によってまちまちに見えたのです。「典型的なF型」の写真、41-14378号では最後列排気管が分割線より後ろに見えます。 pic.twitter.com/euPQib46WO

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しかし、41-13601号機の写真では排気管6本がぜんぶ分割線より前にあるように見えます。最後列排気管の後方にはP-40E同様の凹みも付けられています。「ナンデ？！P-40F/Lの機首形状って2種類あったの？！」と思いました。 pic.twitter.com/BfCh8E46kD

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話をさらにややこしくするP-40L(S/N不明)の写真。分割線は最後列排気管と並行に見えますが、排気管が5本しか見えません。 pic.twitter.com/uSEwe9nvwm

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この機体では排気管が4本しか見えません。3-4の間に妙な隙間があるので脱落したのかとも思いますが、胴体下に増槽・主翼下に100ポンド爆弾x3を吊っているので、作戦出撃可能な可動機ではあるはずです。どういうこと？！ pic.twitter.com/3JEfHg2vKE

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整備中のP-40FないしL型の写真。元のキャプションには「ナチスと戦う黒人整備兵」というタイトルが付いていましたが、アリソン型とは似ても似つかない冷却系がよくわかります。そして排気管は何故か最前列1本と後ろの5本の間に妙な隙間が空いています。どういうこと？！ pic.twitter.com/dW0OhJDACJ

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ウチューじん・ささき @uchujin17

…というのを写真を見比べて、回答らしきものがわかったのでした。タネあかしやオチはありません。安心したので寝ます。おやすみなさい地球( ˘ω˘)