伊藤流シリコーン・レジン複製術

伊藤流と言うと大げさですが、シリコーンとレジンによる複製作業の実況をまとめた物です。紹介している方法は、長年にわたる経験から到達した個人的最適解ですが、もちろんもっといい方法もあるでしょうし、この方法も今後変化していくかもしれません。あくまで参考としてご覧ください。途中で予想しなかったトラブルも起こりましたので、読み物としても面白いかと思いますw。
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伊藤霊一/Ryou @Ryou_I_01

#今日の複製 せっかく複製を取るので、ツラツラと実況してみようかと思います。 まず部品を型にどう収めるかを考えます。ポイントは部品の厚み! 同程度の厚さの物を一型に入れた方がシリコーンの無駄が無いので、大雑把に四つに分けました。 pic.twitter.com/pGNHBuBjMZ

2015-04-26 12:31:20
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伊藤霊一/Ryou @Ryou_I_01

ちなみに複製方法は、長い経験から到達した我流です。見ていて『おかしいですよ、伊藤さん!』(CV:阪口大助)って感じる所があったら、遠慮なく突っ込んで下さいw。

2015-04-26 12:41:54
伊藤霊一/Ryou @Ryou_I_01

とりあえず、薄い・小さい部品から。これらは一型にまとめることも考えましたが、あまり詰め込みすぎは良く無いので分割しました。手流しなら一型に5〜6原型ぐらいが限度かな? 湯口と空気穴の位置を考えつつ、枠の大きさを決めます。 pic.twitter.com/QJiPDpck97

2015-04-26 18:56:39
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湯口と空気穴のシュミレート。大きなお盆から小皿に伸びる道が細くて不安だけど、まぁ何とかなるでしょうw。 原型と外枠の間、各原型の間は、最低5㎜は開けるようにしよう。本当は1㎝くらいが理想だけど、型が大きくなっちゃうのでw ☜ケチ pic.twitter.com/9DzlT2WYeS

2015-04-26 19:11:17
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油粘土をのし棒で厚さ1㎝程度に伸ばし、枠を押し当ててヘラで形を写して、切り出します。 粘土に継ぎ目があるとそこからシリコーンが漏れたりするので、必ずひとかたまりから切り出すようにしましょう。ちなみに粘土は百均の安物ですw。 pic.twitter.com/Q7fE4coa9o

2015-04-26 21:42:20
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配置してみる。湯口(レジンを流す道)にはグルースティックを使いました。 何も埋めずに後から掘ってもいいんですが、こうした方がキレイな道になって、レジンが流れやすいです。できたレジン棒はモデリングに再利用できますしねw ☜ケチ pic.twitter.com/Jw3Ajcuw3y

2015-04-26 21:47:46
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#今日の複製 シリコーン型作りに使っているのは、ボークスの型取りブロック(レゴもありますがw)。でもコレ絶版らしいですね。 キッチリ四角い枠が組めるので便利ですが、使用後は隙間にシリコーンが噛んでしまうので、掃除がちょっち面倒です。 pic.twitter.com/iyKNW0XVzf

2015-04-27 09:36:53
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粘土に乗せた原型の形をなぞってアタリを付けておき、埋め込むための穴を掘ります。原型を粘土に無理に押し込むと、壊れる事があるので止めましょう! pic.twitter.com/NAmzvXeqY6

2015-04-27 09:42:59
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穴に原型を置いて、隙間を埋めていきます。隙間があるとシリコーンが流れ込んじゃうので注意! ブロック組みの枠は、一部を外して横からヘラを入れる事が出来るので、この作業がすごく楽です。 薄い部品は作業中に浮きやすいので注意しましょう。 pic.twitter.com/NeOAUQVkdK

2015-04-27 15:51:27
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#今日の複製 粘土と枠が接する箇所は、可能な限り直角にします。角度が深かったり浅かったりすると、型ズレの原因になるので注意! 原型との接触面も90度になる様に気を付けましょう。 pic.twitter.com/o04VZkmWUM

2015-04-28 12:33:05
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埋め込みが終わった状態。粘土の表面はなるべく平面に均して、継ぎ目やヒビ割れもキレイに埋めておきます。 湯口の先端の四角い塊は、レジンの注ぎ口になる部分。あらかじめ付けておけば、多少でもシリコーンが節約出来ますねw。 pic.twitter.com/oEoavol88s

2015-04-28 14:41:05
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ダボ穴を付けますが、それには筆のお尻が便利です。丸くて塗装仕上げされた筆軸は、ツルツルしていて粘土が食い付きません。逆に生木の軸は不向きです。 太いのと細いの、二種類用意しておくといいでしょう。太い方でφ4㎜程度です。 pic.twitter.com/X5RMOhFq0L

2015-04-28 17:28:55
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#今日の複製 この二つは厚さは同じですが、パーティングラインのとり方が全く異なります。スカートは下の縁に沿うけど、胴体は側面のほぼ中央。 こーゆー場合は別型にした方がいいんだけど、まとめたい場合はこんな風に段差を付けて対応します。 pic.twitter.com/hggvPqPW0o

2015-04-30 13:08:09
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スカートはあらかじめ内側に粘土を詰めておきます。薄くて割れやすいので慎重に。隙間があるとシリコーンが流れ込みますよ〜。 粘土をヒーターで温めて柔らかくしておくと、作業しやすいです♪ pic.twitter.com/IgJ5NMv0GD

2015-04-30 13:14:46
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原型が大きく、レジンを大量に流し込む事が予想される場合は、5㎜角棒を二本貼り合わせた太い湯口を使います。 細い湯口でチョロチョロ流していると失敗の元なので、一気にドバッと行きましょう! ドバッと‼︎ pic.twitter.com/8QkTcUDvdM

2015-04-30 13:19:46
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#今日の複製 同じ型に入れる原型は厚さをそろえ、なるべく高さがそろうように意識して埋め込みます。 もし高さが段違いだったら、両方をシリコーンに埋没させる為には、低い方の分だけ無駄になりますからね。 pic.twitter.com/7QgKvJUNvN

2015-05-01 21:02:43
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ひと通り埋まったら、ダボ穴を付けます。垂直に立ち上がった面にも、出来るだけダボを付けておきましょう。 今は二面割の予定ですが、ひょっとすると赤線部分は型を分けて、入れ子式にするかもしれません。それを見越して粘土埋めをしています。 pic.twitter.com/INeUjrqxd1

2015-05-01 21:20:37
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#今日の複製 悩ましいのが、このカボチャパンツ。縁にレースフリルが付いており、複製を拒絶する様なデザイン。オリキャラなのに、何でこんなデザインにした俺 囧rz 業者成型ならキレイに抜いてくれると思うんですが… さて? pic.twitter.com/V88n1HFcWn

2015-05-02 14:52:24
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通常はアンダーゲート方式を取るんですが上手く行く気がしないので、トップゲートとオーバーフローでスイッチできる様な埋め方にしてみました。フリル部分は入れ子の三面型になります。 どちらを上にするかも決めかねてますw。どーしようかな〜? pic.twitter.com/nqmPWBye3i

2015-05-02 15:02:01
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#今日の複製 シリコーン流すよ! 僕が愛用しているのはWAVEのコレ。それぞれ高強度と低粘度が売りだけど、適度にブレンドする事で使いやすいシリコーンになります。 比率はお好みだけど、高強度1:低粘度2くらいがいい硬さかな? pic.twitter.com/dmB6roKaXb

2015-05-03 16:00:37
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シリコーンは使用前に、底からしっかり混ぜる事。 ちなみに、SG-020は裂けにくいゴム型が作れる反面、高粘度で流しにくいです。SG-070はゆるくて気泡の抜けがいいですが、耐久性が低い感じ。混ぜるといいとこ取りが出来る訳ですねw。 pic.twitter.com/wGZtyqv7m1

2015-05-03 16:11:21
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#今日の複製 シリコーンをポリビーカーに取り(後で追加出来るので、最初は少量づつ)、硬化剤を混ぜたら流し込み。 糸の様に垂らしていくと、気泡を巻き込みにくいです。最初の一撃はボテッと落ちるので、なるべくモールドの無い場所を狙うべし。 pic.twitter.com/EdcOS2YBVF

2015-05-04 17:10:17
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表面が大体覆われたらハンドピースで空気を吹き付け、巻き込んだ気泡を押し出します。 原型と粘土のキワ・モールドの奥・ダボ穴などは特に念入りに。 pic.twitter.com/NxCa1UQ1AD

2015-05-04 17:15:36
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ちょっち前後しますが、シリコーンの前に増量材を用意しておきます。 使い終わった古いシリコーン型を小さく切って、新しく作る型に埋め込み増量材にします。シリコーン同士は接着性が高いんですが、離型剤が塗られていた部分は取り除きましょう。 pic.twitter.com/kPH1VxTJPE

2015-05-04 17:21:12
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増量材が原型に触れないように、ピンセットで埋め込んで行きます。触れると増量材の形が複製品の表面に出てしまうので、必ず3㎜以上は開ける事! これくらいで一旦硬化させ、再びシリコーンと増量材を入れます。一気にやると増量材が動いちゃうぞ! pic.twitter.com/jkLHHNXP2w

2015-05-04 17:28:34
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