百年前新聞が報じた1918年（対ソ干渉・シベリア出兵・米騒動・白虹事件・政権交代）

百年前新聞 @100nen_

【発刊宣言】 百年前新聞社の社主です。私たちは毎日ニュースを見ています。過去の人々もそうでした。もちろん、戦争続きの世の中でも、ほっこりするニュースもあったはずです。 同じニュースを同じ頻度で受け取れば、そうした「時代の雰囲気」がつかめるはずです！ ぜひお楽しみください。

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経済◆1日、農商務省令として、暴利取締令が成立する。米・鉄・石炭・綿・紙・染料・薬品などの買い占めや売り惜しみを取り締まる命令。ただし、効果があるかは不明。特に米の価格はゆるやかに上昇中。 ＝百年前新聞社 (1917/09/01)

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【号外】日本がウラジオストク港に巡洋艦「石見」「朝日」の2隻を派遣。対ソヴィエト干渉戦争の開始。 ＝百年前新聞社 (1918/01/12)

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【社主のニュース解説】《政治》 極東ロシアのウラジオストクに、日本の軍艦2隻が派遣されました。これはロシア・ソヴィエト政権が拡大する国際情勢にあって、その干渉戦争の下準備としておこなわれます。昨今も、諸外国からシベリアへの出兵が求められており、日本の国際的地位を高める好機です。

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【社主のニュース解説】《政治》 情報筋によりますと、本日ウラジオストクに派遣された日本軍艦には、友好を名目に入港し、隠密部隊が日本人居留民数名を殺さない程度に襲撃。その保護を理由に200名ほどが上陸して周辺を調査せよという命令が下っているとのこと。この裏工作が外交の鍵を握ります。

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経済◆26日、農商務省が津市の商人、岡半右衛門の米の買い占めに戒告を与える。暴利取締令による初の戒告。 ＝百年前新聞社 (1918/01/26)

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経済◆28日、各地の米穀取引所が、暴利取締令に抗議して休業する。値上がりする米価をめぐり、商人と政府が対立している。 ＝百年前新聞社 (1918/01/28)

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速報◆29日、シベリア共和国が、ロシア・ソヴィエト共和国から独立。ロシア中部のオムスクを首都とし、ウラル川から極東のハルピンなど太平洋側までの広大な土地の領有を宣言する。社会革命党（エスエル）が中心の政府となり、ペトログラードのボリシェヴィキ政府と対立。 ＝百年前新聞社 (1918/01/29)

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経済◆1日、大阪の米相場が空前の暴騰となる。1石あたり25円47銭。堂島米市場はじまって以来の高値。 ＝百年前新聞社 (1918/02/01)

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速報◆8日、新聞「神戸又新日報」が、「暴利取締令と違憲問題」という社説を掲載する。所有権や営業権を一部侵害する暴利取締令は、憲法違反であると述べる。 ＝百年前新聞社 (1918/02/08)

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速報◆18日、日本国内の総力戦体制を築くため、軍需工業動員法案が成文化される。陸軍のシベリア出兵に備え、制定された。戦時に軍需品を徴発するのではなく、平時から準備し、政府が物資を管理、使用することができるようにする。 ＝百年前新聞社 (1918/02/18)

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速報◆23日、盛岡高等農林学校の卒業を控えた宮沢賢治(21)が、父に手紙を書く。父は学校に残ることで徴兵検査の延期を勧めるが、自分は徴兵検査を受けたい。シベリアに行くなら、行きたい。戦争で人を殺すのも殺されるのも、仏法の真理だと述べる。 ＝百年前新聞社 (1918/02/23)

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速報◆28日、ドイツ軍が、ロシアの首都ペトログラードに接近する。もはやロシア側としては、無条件降伏を受け入れざるを得ず、ドイツ側に降伏を申し入れる。 ＝百年前新聞社 (1918/02/28)

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速報◆28日、フランスが、日本のシベリア単独出兵に同意することを通告する。 ＝百年前新聞社 (1918/02/28)

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スクープ◆28日、陸軍が、本格的なシベリア出兵準備を秘密に開始する。 ＝百年前新聞社 (1918/02/28)

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【号外】ドイツとロシア・ソヴィエト政府がブレスト・リトフスク条約を締結。ロシアが連合国側を離脱。 ＝百年前新聞社 (1918/03/03)

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【社主のニュース解説】《国際》 本日、ロシア・ソヴィエト政権がドイツ、オーストリア、ブルガリア、オスマン帝国の4同盟国側とブレスト・リトフスク条約を締結し、単独講和しました。ロシアは連合国側から離脱したことになり、東部戦線の戦闘がほぼ終結。今後、戦闘の中心は西部戦線となります。

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【社主のニュース解説】《国際》 しかし、ブレスト・リトフスク条約においてドイツがロシア側に突きつけた条件は、実に苛烈。フィンランドやバルト海沿岸、ウクライナなど、人口・農地の3分の1を含む領土の割譲は、講和というより、もはや全面降伏です。 ▼赤い部分がロシアからドイツへの割譲地域。 pic.twitter.com/iQ9Qama6q6

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【社主のニュース解説】《国際》 さらにロシアは、今回のブレスト・リトフスク条約でウクライナなど穀倉地帯の大部分をドイツに割譲したため、食糧難が発生。シベリア全土における農民反乱も予想されます。また、連合国唯一の戦争離脱となったことから、イギリス・フランスからの批判も想定されます。