「マンガはまず企画書で編集と相談、ネームが止まるのは企画が十分に練れてない」新人賞応募もネーム持ち込みもしなかった すがやみつる先生の作劇術
いま、「編集者にネームを見せて、直しが続いた挙げ句にボツ」みたいな話題に関連してツイート……もといポストしましたが、考えてみたら私は、21歳でマンガでデビューしていて、細々ながらマンガの仕事をしている72歳の現在まで、「ネームでの新作持ち込み」の経験がありません。あ、よく考えたら、「完成原稿での投稿・持ち込み」の経験も皆無です。もちろん「新人賞への応募」も経験なし。こんなマンガ家は珍しいかもしれませんね。
2023-09-05 12:38:35[つづき]
よく考えたら、「完成原稿での投稿・持ち込み」の経験も皆無です。もちろん「新人賞への応募」も経験なし。こんなマンガ家は珍しいかもしれませんね。
アシスタントのあと編集プロで働いていたとき、社長にからキミにマンガの才能はないから、マンガ家は諦めたほうがいい。編集の方が向いている。編集者として骨を埋めなさい」としつこく言われ、反発して退職し、渡り鳥アシスタントに。そんなとき石森プロから原稿が紛失していた『快傑ハリマオ』をコミックスにするためのトレスの仕事を頼まれ、これがきっかけで石森プロで『仮面ライダー』や『さるとびエッちゃん』のキャラ絵を描くことに。ちょうどテレビで『仮面ライダー』の人気に火が着いた頃で、創刊される「テレビマガジン」で連載されるコミカライズを担当することに。これがマンガでのデビューですが、なし崩し的だったので、デビューという実感はありませんでした。
2023-09-05 13:31:37コミックスにするためのトレスの仕事を頼まれ、これがきっかけで石森プロで『仮面ライダー』や『さるとびエッちゃん』のキャラ絵を描くことに。ちょうどテレビで『仮面ライダー』の人気に火が着いた頃で、創刊される「テレビマガジン」で連載されるコミカライズを担当することに。これがマンガでのデビューですが、なし崩し的だったので、デビューという実感はありませんでした。
初のオリジナル作品も石ノ森章太郎先生のピンチヒッターでした。「石ノ森先生が描けないのなら、替わりのマンガ家を紹介してほしい」と編集者からマネージャーが詰め寄られていたところに、たまたま居合わせたおかげで、編集者に紹介され、1~2分で話したプロットでOKをもらい、32ページを5日ほどで執筆。これがオリジナルデビューとなりましたが、やはりなし崩しでした。
2023-09-05 13:39:105日ほどで執筆。これがオリジナルデビューとなりましたが、やはりなし崩しでした。
「冒険王」に『仮面ライダー』を連載中、増刊号でオリジナルマンガを描かせてもらえないかと思い、『ライダー』の原稿の裏に、読み切りマンガのタイトルとキャラクター一覧、プロットなどを鉛筆で書いておきました。原稿を渡すと、すぐに編集長から「読んだよ」と電話がかかってきて、「増刊号で描いてみる?」ということに。同じように『ライダー』の原稿の裏にギャグマンガのキャラをたくさんラクガキしておいたら、また編中朝から電話があって「こんどの増刊号でギャグを描いてみる?」ということになりました。原稿の裏に別の作品の「企画書」を書いて、それが成功したわけですが、このような経験から、新作マンガをはじめるときも、「まず企画書からはじめる」ようになりました。
2023-09-05 13:46:37「増刊号で描いてみる?」ということに。同じように『ライダー』の原稿の裏にギャグマンガのキャラをたくさんラクガキしておいたら、また編中朝から電話があって「こんどの増刊号でギャグを描いてみる?」ということになりました。原稿の裏に別の作品の「企画書」を書いて、それが成功したわけですが、このような経験から、新作マンガをはじめるときも、「まず企画書からはじめる」ようになりました。
新作の持ち込みをするときも、最初に「企画書」を見せます。場合によっては3本くらいの企画書を用意することもあります。よく「ネームがボツになった」という話を聞きますが、その原因は「企画(アイデアや題材)」の場合が少なくありません。それならアイデア段階でチェックを受けておく方が、ボツになってもダメージが小さくてすみます。企画が通れば、より詳しいストーリー(シナリオ)を書き、ここでまたチェックを受けます。ここで問題を潰しておけば、ネームは「演出」だけに専念できます。また、ネームで直しが出ても演出上の問題なので、修正も難しくありません。そんなわけで現在も、この手順でマンガを描いています。
2023-09-05 14:07:20ボツになってもダメージが小さくてすみます。企画が通れば、より詳しいストーリー(シナリオ)を書き、ここでまたチェックを受けます。ここで問題を潰しておけば、ネームは「演出」だけに専念できます。また、ネームで直しが出ても演出上の問題なので、修正も難しくありません。そんなわけで現在も、この手順でマンガを描いています。
すがやみつるのデビューにまつわるエピソードに興味をもたれた方は、こちらの拙著をどうぞ(狡猾なPR(笑))。 「コミカライズ魂: 『仮面ライダー』に始まる児童マンガ史 (河出新書 056)」 amzn.to/3L8asD0
2023-09-05 14:11:38企画書やシナリオの創り方に興味を持たれた方は、こちらが参考になるかもしれません。Kindleオリジナルです。 『マンガ原作のつくり方: 企画書からはじめる』(すがやみつるブックス)) amzn.to/3PqkD8E
2023-09-05 14:14:34私の場合、デビューにしても何にしても、「運」と「縁」に恵まれていると思っています。でも、「運」は、待っていても巡ってきません。歩き回るからこそ「運」にも「縁」にもぶつかります。最新の連載マンガも、たまたま飲み屋のカウンターで隣り合った人が編集者で、そこでラクガキをして見せたのがきっかけで連載マンガに発展しました。こんな幸運や偶然にブチ当たりことが多いので、私は勝手に「イヌも歩けば理論」などと言っていましたが、どうやらこれは「計画的偶発性理論」と呼ぶものらしいです。興味のある方は、この本を読んでみてください。 『その幸運は偶然ではないんです!』 https://t.co/hczPvdUiTA
2023-09-05 14:24:14そこでラクガキをして見せたのがきっかけで連載マンガに発展しました。こんな幸運や偶然にブチ当たりことが多いので、私は勝手に「イヌも歩けば理論」などと言っていましたが、どうやらこれは「計画的偶発性理論」と呼ぶものらしいです。興味のある方は、この本を読んでみてください。
@msugaya 仕事も、炎のコマやエレクトリックサンダーで、採用させている(🔥口🔥)و* 作家性ご安定しているのが1番じゃないでしょうかね (*•̀ᴗ•́*)👍
2023-09-06 01:07:16すがや先生のおしごといろいろ
映画の公開もおわったので、どこかで見たような『新・仮面ライダー』のシーンを公開。映画を見たとき、デジャヴな気分だったのですが、Twitterで自身の作あることを教えてもらいました。『冒険王版 新・仮面ライダー』2巻収録の「カミキリキッド・恐怖の空」の巻です。 ebookjapan.yahoo.co.jp/books/115003/A… pic.twitter.com/wbve7CLGLy
2023-07-05 21:51:135年前の今日、石ノ森章太郎先生の生誕80年記念の色紙を描いていました。ということは、今年は85年ですね。石森プロでは『仮面ライダー』の前に『さるとびエッちゃん』の絵本やキャラ絵の仕事を担当していました。 pic.twitter.com/nI9KUzkS6K
2023-07-25 07:54:19私は『ゲームセンターあらし』みたいなマンガだけでなく、メカ系のマンガも多いんですよね。また、アシスタント時代にも空母や航空機を描いてました。西谷祥子先生の『わが魂の清ければ』(1971)の背景です。 pic.twitter.com/wxfqF6tXUY
2022-04-29 00:17:19そんなマンガも描いてましたね。川島治之さんの原作でアニメの企画でした。でも、アニメ化は実現しなかったような……。原作は、企画書をいただいただけで、勝手にコミカライズしていたはずです。作者名は〈すがや美鶴〉でした(笑)。 twitter.com/Yamato_Hikaru/… pic.twitter.com/rkm1ujn0fg
2022-08-29 11:18:13@msugaya 個人的にすがや先生のギャグ漫画では『ネスコタン』が一番好きでした。もう、ネスコタンが可愛くて可愛くて❤️ 何番目かの初恋キャラです(≧∀≦)
2022-08-29 10:39:24『ゲームセンターあらし』じゃなくて『ホームセンターあらし』。トレンド雑誌「MONOQLO」に連載された4コママンガ23本を、縦スクで一挙大公開! PCで読むときはブラウザの幅を狭くしてください。無料です! 『ホームセンターあらし』(全23話) https://t.co/3SqfZgni9i @amazonより #Kindleインディーズマンガ
2023-08-22 22:45:20