Obinata先生 キャッシュ・フロー計算書

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Obinata @tobin1022

CF計算書の間接法において,減価償却費を足し戻すことは必須の作業。その結果,投資CFは直接法で表示されることに注意。設備資産の純増減を調整する間接法だと,純投資(償却費控除後)しかわからない。その場合,減価償却費は独立項目として戻し入れなくてよいが,営業CFを計算できなくなる。

2023-09-14 10:45:12
Obinata @tobin1022

財政状態変動表(運転資本計算書)を作成する実務慣行では,B/Sの2期間比較から作成するのが原則。留保利益の増減については,当期純利益を計算の出発点とするため,支払配当が分離把握される。(1/2)

2023-09-14 10:54:47
Obinata @tobin1022

支払利息,受取利息,受取配当(さらに税金)は,現金以外の主要な資産負債の増減からは把握されにくい。投資CFと財務CFについて,資産負債の純増減を総額の変動に直しても,それらの3つは捕捉されないため,結果として,営業CFに残部として混入していた。(2/2)

2023-09-14 10:58:58
Obinata @tobin1022

【CF計算書における営業CFの計算構造】 営業CF=営業利益+減価償却費ー営業資産の増加 これを暗記する。営業資産が減少したら,加算。営業負債については,加減算が逆。 現金+営業資産=営業負債+営業利益 なので,増減を並べ替えると, ⊿現金=営業利益ー⊿営業資産+⊿営業負債 となる。(1/2)

2023-09-14 12:07:22
Obinata @tobin1022

気になるので,正確に書いておきます。 現金+営業資産=営業負債+純資産 貸借均衡しています。 ここで,期中増減を集計しますが,資本取引はないとします。 ⊿現金+⊿営業資産=⊿営業負債+⊿純資産 この⊿純資産=営業利益とすると, ⊿現金=営業利益ー⊿営業資産+⊿営業負債 となります。

2023-09-14 13:55:11
Obinata @tobin1022

【CF計算書における営業CFの計算構造】 CF計算書は税引前利益から出発しているので,P/Lを上方向に遡って,営業外損益と特別損益を戻し入れる必要がある。 営業CF=(①税引前利益ー③営業外&特別損益)+②減価償却費ー④営業資産の増加 となる。記載は丸数字の順。(2/2)

2023-09-14 12:11:54
Obinata @tobin1022

CF計算書の営業CFの計算構造について,理解度を試す問題。 Q 有形固定資産売却益が営業CFの区分において,戻入計算される理由を述べなさい。 ヒント: 「非資金損益だから」でも間違いではないが,それだけなら営業CFにする必然性はないよね。(1/2)

2023-09-14 12:18:22
Obinata @tobin1022

前掲の問題の答え。 営業CFの区分では,営業上の会計発生高(accruals:収支と費用収益のズレ)を間接法で修正してCFを計算する。税引前利益を出発点としているため,間接法で修正対象とする利益を営業利益に直す(戻す)必要がある。

2023-09-14 12:22:51
Obinata @tobin1022

CF計算書。これで最後,あと少し! 「損益項目」としての支払利息,受取利息,受取配当は,税引前利益を営業利益に戻す過程で,一度,登場する。 さらに,歴史的慣行にしたがって,それらを営業CFに含める会計方針を採用している場合には,こんどは「収支項目」として,小計の下に2度目の登場。(完)

2023-09-14 12:29:03
Obinata @tobin1022

CF計算書の問題は苦手という声を耳にすると,大学教員として罪悪感を感じる。たいして面白くない議論が多いことも確かだが,大学教育の怠慢を反省しなければならない。 いったん腑に落ちれば,暗記も苦痛ではない。本番直前まで放置してもいいが,重要な情報は消失しないように大切に保管しておこう。

2023-09-14 12:46:05