セッション「商品化にむけたユーザー参加型のデザインプロセス」 #IDN11

2011/12/04に行われたセッション「商品化にむけたユーザー参加型のデザインプロセス」 の実況です。 パネリスト 荒井利春(金沢美術工芸大学教授) 岩隅美穂(京都大学医学大学院医学研究科准教授) 続きを読む
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木下洋二郎(コクヨファニチャー株式会社デザイン室長)

もりむら よしひろ @orihihs0y

コクヨ 商品化に向けたユーザー参加型のデザインプロセスについて。 #idn11

2011-12-04 13:35:31
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:コクヨは文房具のイメージが強いが半分くらいは家具、オフィス家具をやっています。UDの観点ではいろいろな商品を開発しています。デザインアワードも開催していまして、第一回はカドケシが受賞。商品点数も増えてきました。しかし大半は文具製品。ファニチャーでは少なかった。 #idn11

2011-12-04 13:38:07
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:UDの取り組みはオフィスファニチャーとしては少なかった。マドレは役所の待合空間への提案。社内だけでやらず、荒井さんのほうに声をかけました。そこでWSをやってはどうかと提案を受けました。その時はWSはなんだろうという感じだった。 #idn11

2011-12-04 13:40:39
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:家具を一番シビアな状況で使う人は大事な存在だと捉えた。今回待合空間を考えた場合、自力で待合空間にこれる方を想定しました。UDやIDやバリアフリーと言われているが、区別があるのではないか。三日間のWSで徹夜をしたが、徹夜の勢いのようなものが企業には大事かも #idn11

2011-12-04 13:44:19
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:Madreは新しい原型をつくるPJ。目指したのはお互いが変に気遣わないような場所に役所空間になればいいのではないかと考えた。リードユーザーとWSを行う中で、ユーザーさんの捉え方として、障害ではなく、センシティブなユーザーとして捉えた。 #idn11

2011-12-04 13:47:30
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:社内からいろいろな部門、立場の人と一緒にやりました。最初は意図的ではなかったが、それがよかった。商品が複雑になり、連携しながら一緒にやるのが普段のスタイル。そうするといろいろなことを伝えないといけない。それがどんどんずれてしまうことがある。 #idn11

2011-12-04 13:50:21
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:連携でおこるロスが最初からリサーチを行うことで減る。チーム編成が重要。基本的に仮説をもたずにWSに挑んだのがよかった。ロビー空間を再現しましたが予想をせずにいろいろ動いていただいた。その中から気づきがあった部分を再現してもらったりディスカッションをその場でした #idn11

2011-12-04 13:52:42
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:ラピッドプロトタイプが重要を認識。随時検証確認していったことが大事だと実感した。WSを行いユーザーさんとの関係が大事だなと思った。いい緊張関係で仲良くなる関係性が大事だなと思います。WSを四回やり、同じユーザーさんとやりましたが、変えない場合のリスクは慣れ。 #idn11

2011-12-04 13:55:47
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:Madre。座面の下がアールになっていて、脚がひける。片麻痺や小児麻痺の方の動作からの気づき。サイドにはみ出した座面は、片麻痺の方が真っ直ぐ座ることが困難なことを発見し、椅子の方向性をなくした背もたれのない部分を作った。 #idn11

2011-12-04 14:00:14
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:商品ラインナップする時には肘なし肘ありをつくるが、WSの気づきから肘があったほうがいいことに気づき、肘なしのラインナップはつくらなかった。本来と違う判断基準が生まれた。 #idn11

2011-12-04 14:02:55
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:背ザを色を変えているのは弱視の方の、座面と肘、背との違いが見分けにくいことからやった。しかしなんでもいかにもやりましたという感じではなく、普通にみえるようにやるように取り組んだ。椅子に座っているひとが「もっと近くに」というテーマで取り組んだ。 #idn11

2011-12-04 14:06:12
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:Madreのもうひとつの取り組みとして、背に柄のあるアート的な要素を加えてみた。柄はエイブルアートカンパニーの所属の作家さんの作品をつかってる。例えば、地域の作家さんの作品の場にあるような、待合空間ができるのではないかと考えている。 #idn11

2011-12-04 14:08:33
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:Madreはうまくいったタイプ。販売方法や物流、生産工程などを検討しないといけないがそれはうまく超えれた。しかし難航した商品として、LISMA(フラップテーブル)。レバーを黄色に、圧倒的に軽く、全体の重量バランスをとって動かしやすくしたりしてる。 #idn11

2011-12-04 14:11:07
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:ユーザー参加型のWSをやることで想定してなかったことが見えた。商品の操作を軽くして使いやすくする先に何を実現するかは、日常の所作を美しくすること。商品化の観点からはハードルがあった。見つかったニーズはたくさんあった。コスト面との折り合いを考えるレベル感が難しい #idn11

2011-12-04 14:20:45
もりむら よしひろ @orihihs0y

木下:買う人と使う人が違う。つかう人、買う人、管理する人からみると全部違う。管理からは壊れないことが一番。ユーザーニーズを満足さればいい話ではない。使いやすさを追求する中で、壊れるのは使い方のわかりにくさが問題ともみれる。機能を変えず、言い方を変えることも大事 #idn11

2011-12-04 14:23:24

岩隅美穂(京都大学医学大学院医学研究科准教授)

もりむら よしひろ @orihihs0y

ユーザーとして参加した岩隈さんからの発表。岩隈さんは医学コミュニケーションの研究者で車椅子ユーザーです。 #idn11

2011-12-04 14:26:44
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:医学コンテクストでは障害は医学が及ばず残ってしまった負の遺産。患者としてしか障害者と接したことがない。医療コンテクストでは「ために」>「ともに」。「ために」といったときにパワーバランスの非対称性が生まれ、そこを乗り越えることが難しくなってしまう。 #idn11

2011-12-04 14:28:55
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:障害をもちながら、障害とうまくつきあいながら共生する工夫や知恵は、地域でよりよく老いる(Aging in place )のロールモデルになるのでは。そういったことが障害者の社会貢献につながるのではないか。 #idn11

2011-12-04 14:31:08
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:障害者は超高齢者社会の水先案内人。商品開発の初期段階からユーザーが関わることはすくなかったが、今回のMadreでは最初からゴールまで関わった。一緒にWSやったことは多様な使い方を代表として、障害者は呼ばれているのではないか。 #idn11

2011-12-04 14:38:04
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:企業の変化。異質の人が入ることで企業文化が変わってきている。インクルーシブデザインの理念だけでなく、ドキュメントを本にしたいと思っている。当事者の変化。一緒にものづくりしている感覚が新鮮と意見もでてる。役割を必要としていることを感じている。 #idn11

2011-12-04 14:40:48
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:障害者が無意識でおこなっていたことを意識化する試みだったと思う。モノを介してWSを一緒にやることで、観察がスムーズに進む。インクルーシブデザインに参加した最初のころのスタッフはぎこちなさが見えたがだんだんほぐれていった。 #idn11

2011-12-04 14:43:06
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:社会の変化。ものは一度作るとなかなかタッチできない。20年後ではなく、最初からインクルーシブデザインの観点をふまえてデザインを行うことができるのでは。さらにアジアの新興国にも同じニーズがあるのではないか。 #idn11

2011-12-04 14:44:42
もりむら よしひろ @orihihs0y

岩隈:当事者だから、研究者だからできることを探っていきたい。 #idn11

2011-12-04 14:45:01