たぬ誕祝いの終わクロ物語～全裸もあるよ～

だいけ　”夢送人”という字名を名乗るも、 @daike000

【25】新庄「あれ、もしかして今、打撃系にカテゴライズされた？」　風見「……Ｅｘ－Ｓｔを構えたら？」　新庄「ボンバー!!!」　風見「……」　出雲「……」　新庄「……うん、御免」

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【26】新庄「野菜は大体切り終わったし、準備も大体オッケーだよ」　風見「ねぇ覚？　ちょっとお肉が足りないんじゃない？」　出雲「違うぞ千里。足りないんじゃなくて、無いんだ」　風見「どこかに余りは……」　新庄「一体何を話してるのかなぁ！？」そこで、ドアが開いた。

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【27】原川「なら丁度いいな。ほら、肉メインで買い足して来たぞ」　ヒオ「ですの」　原川「ヒオには沢山食ってもっと肉を付けて貰わなければいけないからな」　ヒオ「あの、それはどういう、――」ビニール袋を提げた原川と、頬を赤くしたヒオが帰ってきて、

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【28】出雲「おーい、こっちもメインになりそうな肉を捕まえたぞー！」　風見「ちょっと覚、そんな小汚い動物どこで捕まえたの！？」　新庄「佐山君、遅いなぁ」　原川「違う、違うんだヒオ、ヒオ・サンダーソン！」　ヒオ「全部ぶち壊しですのーっ！」ひたすらに騒がしいその中で、

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【29】佐山「ふむ、これが指揮官不在となった場合のチーム・レヴァイアサンの現状にして惨状か」　ややエロ「いつも通りだと思いますが。……って、ボクの名前何かおかしくありませんか！？」　美影「そんなことないわ」　ややエロ「ですよねー。コンニチハ、ボクの名前は、ややエロです！」

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【30】かみ『佐山』と、そのげぼく『美影』と、そのしもべ『ややエロ』があらわれた！

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【31】ややエロ「しもべ、って良い響きですね。下僕より僕。あぁ、美影さんの僕だなんて！」　佐山「何を言っているのかね、私つまり唯一新である『佐山』のしもべ、と言っているのだよ。敬い崇め奉りたまえよあはははは」　ややエロ「聞こえませーん。ね、美影さん？」　美影「何か言った？」

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【32】新庄「えーっと。無視していいかな？」　佐山「いいとも。新庄君の意は即ち神である私の総意であるからして君は君の思うところを為すがいいそれこそが、」　新庄「えーっと、そこも無視して言うけど。というか聞くけど。今日って誕生日パーティーやるんだよね、これから」

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【33】佐山「ふむ。実にその通りだよ新庄君、流石は新庄君だ。私と新庄君は以心伝心一心同体、さぁこのまま新庄君（アナタ）と合体したい――」　原川「ヒオ、君はそろそろ耳を塞いでおいた方が良いだろう」　ヒオ「あのっ、耳はっ、そのっ」

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【34】新庄「指揮官不在の方が、普段は良いと思うなぁやっぱり」　美影「それで、その小汚い動物は何？」　ややエロ「流石美影さん、サラっと話を元に戻してくれますね！」　新庄「うーん、犬じゃあないよね」　原川「狸だ、間違いない。しっかり確認したからな。――ヒオ、風呂に入れてやるといい」

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【35】美影「それは　めいあん　だわ」　ヒオ「何かセリフの棒読み感がするんですの」　原川「それは気のせいだ。気のせいだからとっとと入ってサッパリしてこい」　ヒオは頷いて、狸を抱いて脱衣所へ入っていった。原川は自然な動作で後を着いて行き、そして脱衣所の前で立ち止まった。

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【36】出雲「何だ、覗くんなら堂々と行けばいいじゃねぇか。今なら丁度脱ごうとしてるところでいい具合だぞ、何、俺なんていつも千里の、」　風見「はい、何でもないわよ覗きの続きをどうぞー」　原川「何で覗くことが前提なんだ。俺はそんなことはしない。何故なら、」

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【37】ややエロ「原川『いつもオープンで見放題だからだ』……なぁんちゃってぇー。あれ？　……あれ？」

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【38】ヒオ「全部、聞こえてるんですの――」やいのやいのと、皆が騒いでいる。脱衣所の薄いドア越しに、全裸になったヒオは改めて狸を抱いた。そして湯気の立つ湯の張られた浴室へと脚を運ぶ。その時、腕の中の狸が動いた。

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【39】――そこでようやっと、狸は目を醒ました。温かな腕と柔らかい胸とに抱かれていることを自覚した。目の前には、金色の髪に笑みの少女。そう、狸はこの少女の名前は、知っている。たしか、「ヒ、ヒ――」

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【40】狸「――ヒ、ヒギィ！？」　ヒオ「ひゃぁっ！！　あ、御免なさい狸さん！　手が滑ってほとんど熱湯の湯船の中に！」　狸「ヒギィヒギィ！」　ヒオ「今すぐ助け出しますの、って、熱っ！」　原川「どうした！？　大丈夫かヒオ！？」　ヒオ「きゃああああ！？」　ややエロ「ボクもお供します！」

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【41】――２名と１匹のヒギィタイムを、しばしお楽しみ下さい。「「「ヒギィーーー！」」」

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【42】新庄「さてそろそろ煮えた頃だよ、お鍋。良い匂いしてきたなぁ！」　佐山「この香りも、新庄君の（以下概念による規制）には敵わないがね」

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【43】出雲「いいから肉、肉だ肉。ほら、千里も食えって。食いかけだけど気にすんな」　風見「あ、ありがと覚。……ん、美味しい」

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【44】原川「ほら、ヒオ、君も食べるんだ。とってやるから皿を渡すんだ」　ヒオ「はい、お願いしますの」

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【45】ややエロ「あぁいうのいいなぁ。ほぉーら美影さん、ボクの食べかけですけど」　美影「別にいい」　ややエロ「うぐぐ。では取ってあげますから取り皿をこっちに、」　美影「別にいい」　ややエロ「……うぐぐ」　美影「……ほら、あーん」　ややエロ「美影さぁーん！　って熱！　熱ぅ！？」

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【46】新庄「うん、美味しいねこのお肉。ところで、このお肉って何のお肉なのかな？　牛でも豚でも鳥でもないような……」

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【47】その問いが発された瞬間、佐山は顔色一つ変えなかった。出雲は食べるに夢中で、風見も同様だった。美影無表情のロボット食いでややエロは氷確保のために台所へ走っており、原川とヒオに至っては２人だけの空間を作っていた。だから、その問いに答えたのは、

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【48】大城・一夫『ふむ、それは勿論、』　八号『懲りずにまた盗聴ですか。御趣味が悪いものと判断致します。――以上』　大城・一夫『あぁ、せっかくのわしの出番が、あぁっ！？』　八号『お騒がせ致しました。処分は完了です。引き続きの、団欒を。――以上』

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【49】誰も答えるものは無かった。――そういうことに、しておこう。