デッド! デダー・ザン・デッド! #11

ネオサイタマ電脳IRC空間 http://ninjaheads.hatenablog.jp/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【このアカウントは】 サイバーパンク・ニンジャ・アクション小説「ニンジャスレイヤー」を連載しています。フォローするとタイムラインに流れてくるので、読もう! pic.twitter.com/9jKPUu4kPt

2023-10-25 21:33:44
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【現在のエピソードは】 ・「ニンジャスレイヤーPLUS」のエピソードを特別連載中 ・時系列は第3部でアガメムノンをやっつけてから少し経ったぐらいの頃のネオサイタマ ・ヤモト達がゾンビーニンジャの軍団と戦う ・フジサンの風穴洞で行われた最終決戦が決着したぞ!

2023-10-25 21:35:32
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

*「サヨナラ!」ペスティレンスの残骸は粉々に砕け散った。ネクロ・ニンジャの影が歪み、わなないた。「オノレ……悔シヤ……」ネクロはマスターセンセイの首無しの身体に邪悪な力を送り込もうとしたが、果たせぬ行いであった。「「サヨナラ!」」マスターセンセイとペスティレンスは爆発四散した!*

2023-10-25 21:40:38
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ネクロ・ニンジャの邪悪な輪郭が01ノイズを散らす。存在維持をあがいている。シナミバラの地は霊的にオヒガンに非常に近い特殊な場所だ。外の世界ではあり得ぬ事も起こる。だがヤモトはそれすらも許さなかった。桜の炎が無数の蝶の形を取り、ネクロ・ニンジャの影に食らいつき、焼き尽くしていった。1

2023-10-25 21:46:24
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ネクロ・ニンジャは雲散霧消した。ナムアミダブツ……。だがまだ敵が居る。ザンシンする間もあらばこそ、ヤモトはヘルストームに向き直る。今や肉塊と化したヘルストームは四方八方に肉の触手を飛ばし、UNIXやボンボリを破壊した。ヤモトは触手を斬り払う。一方、ブルーブラッドは! 2

2023-10-25 21:50:42
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「先生ーッ!」ブルーブラッドはラボ玉座のリー先生に駆け寄り、跪いた。「まさか、この地においでとは!ロンドンの案件は一体、いかように?」「それについてはおいおい話すとしようねェー。目下の問題は……むむ」リー先生はヘルストームを凝視した。KA-BOOM!肉触手が撥ねた。 3

2023-10-25 21:54:16
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!」ブルーブラッドが触手を切り裂き、リー先生を守ってアピールした。「危険です!」ZGGTOOM……ラボ祭壇が鳴動!アラートが鳴り、地質状況モニタリングUNIXに「結構危ない」と表示された。「これは噴火兆候!?先生!早く……」「関係無い!それよりヤモト君!力を貸してくれ給え!」4

2023-10-25 21:59:17
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

リー先生がヘルストームを指さした。「あれにジェノサイド=サンが!救わねば!」ヤモトは命じられるまでもなくヘルストームに挑んだ!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」……「アバーッ!」肉壁はバラバラに引きちぎれた。怒り狂ったジェノサイドとエルドリッチの姿が垣間見えた。 5

2023-10-25 22:03:23
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「AAARGH……俺は最強……」肉が割れ、ヘルストームの顔が現れた。「邪魔ァ」「グワーッ!」エルドリッチがヘルストームのメンポを引きちぎる!「邪魔だ!」「アバーッ!」ジェノサイドがヘルストームの顔面を破壊!「ゼツ!」「メツ!」二者は肉塊をズタズタに引き裂く!「サヨナラ!」爆発四散! 6

2023-10-25 22:09:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「何たる事だ!」リー先生が驚嘆した。「あの肉体は実際私がデザインしたものだねェー!それをああも容易く」「まるで磁石に挟まれたケーキですわ!」フォーティーナインが驚いて見せた。ブルーブラッドは呻いた。「僕の理想ボディ……」KRA-TOOM!その時だ!フジサン全体の鳴動!土砂が降り注ぐ! 7

2023-10-25 22:13:56
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「フブキ君!」リー先生が命じた。フォーティーナインはすぐに対応した。今にも崩れかかっていたラボ祭壇の亀裂から、いとわしい巨大な触手がのたうち出た。それはどうやら、崖の崩落を防ぐ大樹の根めいて、空洞要塞を力任せに支えたようだった。断続的な鳴動は止まなかった。かりそめの支えだ。 8

2023-10-25 22:17:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

リー先生は叫んだ。「ヤモト君!ニンジャソウルがカギだ!この地においてシ・ニンジャのソウルは……ヤモト君?」ヤモトはトランス状態!そしてジェノサイドとエルドリッチはなお争い続ける。鈎手と爪と牙。ネクロカラテの応酬……互いを掻きむしり、引き裂き、食らい合うジゴクめいた状況であった。9

2023-10-25 22:21:20
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アッ!まずい」リー先生が玉座から腰を浮かせた。「やめたまえそれ以上は!オヒガンと特異ねじれ位置にあるこの地で君達が争えばポジティブとネガティブの衝突作用がゾンボンタム・メカニクス(※ゾンビ量子力学)上の対消滅現象の引き金を引いてしまう!そうなれば物理定義世界に破滅的な……」10

2023-10-25 22:26:08
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「AAARGH!」」喰らい合う二者!「ヤメローッ!」ブルーブラッドが争いの中に飛び込み、引き裂かれ弾かれた!「グワーッ!」――「お前たち!」叫んだのは、ヤモトだった。「そこまでだ!」彼女はナンバンとカロウシの刃を下向け、床に突き刺した。KBAMKBAM!ラボ祭壇の全てのUNIXが連鎖爆発した。 11

2023-10-25 22:32:58
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「グワーッ!」爆発にあおられたリー先生を、フォーティーナインの半霊体バストが超自然的に受け止めた。「アーン!先生!」「我々は今、事象の目撃者となる」リー先生は呻いた。……地面の二刀が、電極じみて桜色の火花を散らす。光った。稲妻が。火花は蝶と化して舞い、頭上を埋め尽くした。 12

2023-10-25 22:38:08
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

桜の稲妻が電子機器を伝い、争うジェノサイドとエルドリッチに届いた。「「グワーッ!」」KRAASH!二者は弾かれ、対角の壁に背中から叩きつけられた。「シ・ニンジャ・クランのマスター、ヤモト・コキが命ずる!」ヤモトは叫んだ。「イクサを止めよ!」「「グワーッ!」」二者は頭を押さえた! 13

2023-10-25 22:42:31
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ヤモト=サン。待て」ジェノサイドは片手を掲げた。「これは俺らの問題だ」「ふ…ざけンじゃねェー」エルドリッチは抗弁した。「俺のソウルをコイツから奪い返して何が悪いッてンだァー」「イヤーッ!」「「アバーッ!」」ジェノサイドとエルドリッチは感電し、痙攣した。頭上の蝶が舞い狂った。14

2023-10-25 22:45:39
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「くだらない争いはアタイが許さない。ゼツメツ・ニンジャのソウルの所有権?どうでもいい。ジェノサイド=サンはジェノサイド=サン。エルドリッチ=サンはエルドリッチ=サン。アタイはヤモト・コキ。わかったか!」「……了解……だ」「畜生めェー……」もはや抗う力は彼らに残っていなかった。15

2023-10-25 22:50:54
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ア…ア……嗚呼」「ヒイッ……」ブルーブラッドとフォーティーナインも畏怖に打たれていた。彼ら……フジミ・ニンジャとヨミ・ニンジャの憑依者達にも、ヤモトが見ている光景が見えていた。浮遊石。桜の花。オヒガンの地平。自転する黄金の立方体……キンカク・テンプル!「聞け!お前たちも!」16

2023-10-25 22:54:43
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

KA-BOOM!上空に観測者が居れば、山頂のトリイから桜色の炎が天に伸びる光景を見ただろう!そしてその瞬間、遠き地に在る強大なニンジャ達……ボトク・ジツのサクリリージ、ユーレイ・ワタリのウィロウズウィープといったシのクランの憑依者達も、強烈な啓示に強く打たれた。荘厳な瞬間であった。 17

2023-10-25 23:00:56
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

見張り櫓が壊され、斜めに傾いで、無惨に崩れた。「まだ来るのかよ」イグナイトは額の血を拭い、振り返った。「ここはようやく色々うまく回りだしたッてのに……一体全体何なんだ、クソゾンビーども……!」「イクサに集中せよ、イグナイト=サン!」サツバツナイトは一歩踏み出した。 19

2023-10-25 23:07:10