「福島原発事故の被害とコミュニティ ── 避難と受け入れ 」

環境社会学会と日本社会学会の合同セッション 「福島原発事故の被害とコミュニティ ── 避難者・受け入れ地域の調査から」 Hosokawa Komei (@ngalyak) さんによる実況ツイート (於:大阪梅田北のアプローズタワー 関学サテライト教室)
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HOSOKAWA Komei @ngalyak

【関報告7】避難所のひとつとなった高田体育館ですごした人からの聴き取り紹介。寒さ、食事、トイレ、さまざまなストレス。避難者自身が炊事・掃除などに取り組む体制が、避難者のまとまりを生んだ。班を編制して仕事を分担。しかし避難者が流動するので、つねに班の再編。

2011-12-10 16:07:14
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【関報告8】避難者(楢葉町民)が会津のばあちゃんの農作業を手伝うなど、双方的ボランティアの動きが発生。二次避難所(新鶴温泉・ほっとぴあ新鶴)への移動、ここに来るまでに移動を繰り返した人が多いが、ここからの移動は少ない。子ども連れの避難者多かった。障碍者のいる家族も。

2011-12-10 16:11:18
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【関報告9】別の避難所、芦の牧温泉。「受け入れ委員会」をつくって対応。避難所によって、対応が異なり、避難者からの批判も。子どもの狼藉にどう対応するか。新鶴温泉では「お客」としてでなく「親代わりの対応」(叱るときは叱る)という接し方に徹した。

2011-12-10 16:14:31
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【関報告10】温泉にいるだけでは退屈。草刈りボランティア、ホテルの階段掃除、「あそこは避難者が来てきれいになったなぁ」と評判になったところも。宿の前に庭園(石庭)をつくった例も。

2011-12-10 16:17:36
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【関報告11】広域的災害のときに「避難者コミュニティ」をどう考え、どう対応するか。流動性が高く、価値判断も異なる人々が集まる状況。受け入れ地域のなかに避難者がはいるということが、心理的にも身体的にも減災効果が大きい。ボランティアによる関わりよりも地域住民による関わりの役割大きい。

2011-12-10 16:20:06

船橋晴俊(法政大学)

HOSOKAWA Komei @ngalyak

以上、関礼子さんの報告おわり。全体へのコメント、舩橋晴俊さん(法政大)。4つあります。(1)社会学者の立っている位置を明確に意識しないといけない。社会学でないと出来ないことは何か、意識しよう。世界からの注目も意識。中国・韓国の研究者が今回の事故に非常に高い関心をもっている。

2011-12-10 16:23:36
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【舩橋コメント2】 チェルノブイリの社会科学的教訓は実に乏しい。被害の実態をとらえて発信するという社会学的営為が日本の研究者にできるかどうか、問われている。コメント(2)番目。環境社会学の伝統との関係。人間社会の連帯性という側面が震災で増幅して顕れる。それを克明に記録したい。

2011-12-10 16:25:32
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【舩橋コメント3】中国の環境社会学では「移住論」「移民論」が環境を考える視点として確立しているが、日本では欠けていた。支援をめぐる「いい話」もたくさんあるが、いやな話や不信感に満ちたエピソードも枚挙にいとまない。それらをきちんと記録することに意味がある。

2011-12-10 16:27:06
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【舩橋コメント4】(3)被害構造論の観点から、地震・津波・原発はそれぞれ異なる側面が見える。東日本大震災の全体の被害構造を描きだすためには、それぞれの側面の細かいところをきっちりおさていくことが大切。「こども」という切り口で見て行くことも重要。被害は隠されようとする。描き出せ。

2011-12-10 16:29:07
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【舩橋コメント5】(4)環境社会学の知見が実際の施策、解決論にこれまで繋がっていなかった/弱かった。「測定論」をちゃんとやるということも重要。補償の体系がはっきりしていないと測定に協力するとバカを見るという現実。被害論・運動論・政策論をつなげて、取り組んでいかないとダメ。

2011-12-10 16:31:15
HOSOKAWA Komei @ngalyak

【舩橋コメント6】世界への発信もきわめて重要。日本の被害の実態、多様性を私たちは外国語で発信すべき。仲間だけで「効率のよい議論」をしているだけではダメだ。以上、舩橋晴俊さんコメント。

2011-12-10 16:32:44

その他

HOSOKAWA Komei @ngalyak

環境社会学セッション続き/ 稲垣文彦さん(中越防災安全推進機構)のコメント。ネットワークの経験を全国的にどうつなげていくか。各所で質は高まっているが、それをつなげていくことが課題。

2011-12-10 16:35:24
HOSOKAWA Komei @ngalyak

環境社会学会と日本社会学会の合同セッション「福島原発事故の被害とコミュニティ」残りわずかの時間となったが、質疑・意見交換。高田昭彦さん(成蹊大)「被災者の東電への思いをもっと知りたい。」

2011-12-10 16:38:19
HOSOKAWA Komei @ngalyak

佐賀県庁(被災者支援室参与)の後藤さん。前職は農水省、つくばから娘3人を連れて佐賀に避難した経緯。司会=鬼頭さん、集団移転を本気で考えるべき状況になっている。除染のガイドラインはできつつあるが、高濃度/中濃度で現状が異なるなか、一律にはできない。「戻る」を前提にできない。

2011-12-10 16:41:08
HOSOKAWA Komei @ngalyak

原田さん(発表者)子どもの学校のことが大きい要因。行政区域をこえて対応する仕組みが今後必要。宮内さん(北大)、行政と「動く人たち」との関係が大事なポイント。今日の皆さんの報告は、まさに避難民研究。自治体の発想の限界をこえて見て行くことが社会学の役割。

2011-12-10 16:45:42
HOSOKAWA Komei @ngalyak

長谷川公一さん(東北大)残る人のロジックや感情もよく知らないといけない。「戻れる」ための条件というのは大きな論点。単純ではない。細川(あたし)発言。自主避難者でも「逃げる/逃げない」という単純な選択肢ではない。逃げたとしても「戻るか/戻らないか」という問いが続く苛酷な状況。

2011-12-10 16:50:08
HOSOKAWA Komei @ngalyak

鬼頭さん(司会)、ジェンダーの要因も大きい。「母親がどうすべきか」というストレスが大きな負担としてのしかかっている。以下、今日の発表者からひとことずつ。高木竜輔さん:補償の方向がはっきりしていない、もとの自治体から連絡とどかない、住民票が人質にとられている状況。

2011-12-10 16:52:10
HOSOKAWA Komei @ngalyak

山下祐介さん、被災者インタビューにはひとり2時間から5時間かかる。葛藤がまだ続いているのが現状だと認識すべき。アンケートに「戻る」「戻らない」どちらにマルをつけるかで話はおわらない。具体的な選択が明確になっていくような支援が必要。戻るために、どういう条件が必要なのか。

2011-12-10 16:54:45
HOSOKAWA Komei @ngalyak

山下さん続き: 戻れない/戻らない人にどのような支援をしていくのか。地域としては、やはりいわき市の重要性はとても大きい。吉田耕平さん: 被災者の多様性、「帰る」といっても「どこに帰るのか」が明確でないことも。家族・職場・学校といった中間集団の場での様相を見て行きたい。

2011-12-10 16:58:28
HOSOKAWA Komei @ngalyak

原田峻さん:埼玉から福島に戻った人も多い。その人たちの事情や状況はまだ把握できていない。鬼頭さん指摘のジェンダーの問題はとても大きい。山本早苗さん: 東電への思いは実に多様。10キロ圏での聴き取りでは「怒り」が薄い。原発を憎んで東電を憎まず、のような。

2011-12-10 17:01:13
HOSOKAWA Komei @ngalyak

関礼子さん: 観光=平和産業=防災受け入れの場、という可能性ももっと見て行きたい。法制度の限界も見えてきた。「集団移転」と「ばらばら」のあいだに、ゆるやかな繋がりの可能性も。「希望のコミュニティ」(いつかは帰る)としてつなぎとめるということも重要。

2011-12-10 17:04:20
HOSOKAWA Komei @ngalyak

関さん続き/ 補償・損害賠償がもたらす負の効果(ねたみ・そねみ)にも注意が必要。細かなディテールの記録を続けていきたい。司会=鬼頭さん、経済学者・法学者とのバトルをやんわりと予告して、セッション終了。17:07

2011-12-10 17:08:32