第17回 劇作家協会新人戯曲賞
- chaghatai_khan
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本日は劇作家協会新人戯曲賞の最終選考会? みたいな奴でした。残念ながら広田の受賞はならずでしたが、多くの劇作家の先輩に本当に熟読していただいてコメントを頂戴したことが本当に嬉しかった。
2011-12-12 01:58:00いや、もちろん50ま、いや、最優秀賞は欲しかった。今でも欲しいですが、しかしまあ、驚くほど悔しさがない。こんなことだから取れなかったのかもしれませんが、それ以上にホントに久しぶりに批評にさらされた感じがしてそれがありがたかった。
2011-12-12 01:59:45身を入れた批評には滅多に出会えない。突き放した目線で意見を言ってくれる人を僕はいつでも求めてきたつもりですが、なかなか批評の対象にはなりませんでした。
2011-12-12 02:03:36なので、半ばそういった点に関しては諦めに似た気持ちを抱いてきたのですが、最終審査会がはじまって渡辺えりさんが会場に入ってきた時、彼女の台本がぎっしり付箋で埋まっているのがとても嬉しかったのです。めっちゃ読んでくださってるやん! と思って。
2011-12-12 02:04:15印象に残ったのは、渡辺えりさんが言ってくださった「いい意味で少女漫画的」ということ。毬井の職業がどうだとかそういったリアリティとは別の次元で心情のリアリティを追求する視点の面白さを評価していただきました。
2011-12-12 02:06:54佃典彦さんに死を受容することと、それを捨てていくことの切なさを書いた点を褒めていただいたのは大変嬉しかった。そして同時に、同じ部分に関してマキノノゾミさんが「それは僕の世代の人間に言わせると、結構普通の結論なんだよね」という指摘をいただいたことは目からウロコが落ちる思いだった。
2011-12-12 02:09:52若い人間は「死」を観念的に考えて誇大妄想的に「大問題」にしてしまうが、それは実際には「死」と自分の距離が遠いから起こることじゃないのか、という指摘を頂戴した。もう少し歳を取れば、死はもっと身近で、もっと当事者的な出来事で、もっと当たり前の出来事に過ぎないのだ、と。
2011-12-12 02:11:41なるほどー、と思った。確かに、確かに、と。そして最後まで支持していただいた土田英生さんには、現代人の死生観やコミュニケーションのあり方が、携帯電話やソーシャルメディアによって大きく変容していることを捉えた点を評価していただき、それはまさにこちらの意図したことで大変ありがたかった。
2011-12-12 02:14:30川村毅さんには戯曲の書き方について、上演台本と戯曲の別をしっかりつけるべきだという指摘を頂戴した。上演に関する支持はあまり事細かにすべきではなく、戯曲はそれ単体で文学作品であるべき、という美学を教えていただいた。これも大変にためになった。
2011-12-12 02:17:27今まで僕は戯曲を単体で作品だと考えていなかったのかもしれない。いつでも僕は上演作品のための設計図を作ってきたに過ぎない。その設計図を一つの「完成」と呼ぶだけの覚悟も準備もしてこなかった。それは素直に反省しなければいけない。
2011-12-12 02:20:18戯曲という形式のルールをもっと厳格に守ることによって、僕の戯曲の射程距離はもっともっと伸びていくはずだ。その努力を今後はもっとしていこう。
2011-12-12 02:21:09そして坂手さんとはいろいろ飲み会で話すぎて何を聞いたのか忘れてしまったけど(笑) 上演を見越した戯曲のもっている「実用性」などについてご指摘をちょうだいしたような気がする。とにかくも支持をいただきありがたかった。
2011-12-12 02:26:36そして飲み会では斎藤憐さんの思い出話を坂手さんと丸尾聡さんから沢山うかがった。特に坂手さんはとてもとても深い絆を感じていらしたそうで、いかに斎藤憐さんと自分が喧嘩をしたかを、当時の憤りを再現しながら話す姿が大変印象的だった。
2011-12-12 02:28:47あの人は本当に子供みたいに無茶を言って、しょっちゅう喧嘩したんだ、なんてことを熱くなって語る坂手さんは、もうなんというか、とにかく斎藤憐さんのことが大好きでしかたなかったんだろう。誰にぶつけていいのかわからないその喪失感を感じてたまらない思いだった。
2011-12-12 02:30:08座・高円寺という劇場は齋藤さんや坂手さんを始め、本当に多くの方々が必死になって行政と交渉し、なんとかして建てた血と汗と涙の結晶なんだということがよくわかった。
2011-12-12 02:33:04なんとなく僕が足を踏み入れているどの劇場にも、その劇場を作るためにとんでもない量の汗を流し、後進の演劇人ために道を切り開いてくださった先輩がたがいるのだということを、改めて実感してありがたかった。
2011-12-12 02:33:45劇作家協会に今年から僕も入っているので、この戯曲賞の予算が逼迫している、なんて裏事情も少しは知っている。それでもこの戯曲賞を育て、後進のためにあんなに戯曲を熟読してくださった先輩方にはただ、ただ、感謝するしかない。
2011-12-12 02:34:48今日審査員席には座っておられなかった多くの方々が一次審査、二次審査で努力してくださって今日があった。ジャンルのバラバラな6作品をなんとかフェアなルールで評価しようというみなさんの気持ちがとにかく高潔だった。
2011-12-12 02:37:07多くの人たちが次代の演劇を盛り上げようとして作ってくださった賞だ。その優秀賞をいただく立場にあったことを誇りに思い、その名に恥じない次回作を作りたい。ああ、なんて僕はいい若者なんだろう(笑)
2011-12-12 02:38:24人様のために働くなんてことをほとんどしてこなった僕なので、どこかで、この御恩を返せるように。もう少しはましな、まともな人間になって日々を過ごそうと思う。単純にいって今日はみなさんの情熱に感動したのだ。本当にありがとうございました。
2011-12-12 02:39:38もう一つ言えば、今日あのような場に入れて優秀賞なんぞもらえたのは、まあもちろん僕のあふれんばかりのすばらしい才能もあるのですが、俳優やスタッフのみなさん、そしてそして、何よりも誰よりも、ひょっとこ乱舞を観に来てくださったすべてのみなさんのおかげです。本当に感謝します。
2011-12-12 02:43:31さて。一週間のワークショップが終って、いろいろなものをもらい、今日も今日とて先人たちに大きな感動をもらい、明日から、新作をいよいよ書き始めます。くふふ。楽しすぎて笑いが止まらないぜ。それではおやすみなさーい。
2011-12-12 02:44:29ふてくされたので昨日の感想を書く。 昨日は新人戯曲の公開選考会を見学。 今年は候補作がどれもレベルが高く、一度上演されたものばかり。 今年の新人戯曲集は当たりなので購入をお奨めする。
2011-12-12 08:17:06個人的には時代劇が面白かった。 裏忠臣蔵をベースに様々な主役級人物が絡む内容で「座長公演」のような作品と評された。 大賞取ったのは「花と魚」動物駆除と怪獣物を絡めた話で、完成度も高い。 個人的にはオチが弱いと思ったが審査委員が一致して推してきた。
2011-12-12 08:21:03