出版基本知識:教養編

『出版技術入門』(藤森善貢著,日本印刷新聞社,1965年)より,「本」や「本づくり」についての知識(多分に教養風味)をつぶやいています(@EditorSchool).
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【出版基本知識・教養編】(つづき) また武家・大名も開版事業(出版事業)を行ないました→尊氏版(足利尊氏)、山口版(大内義隆)、伏見版・駿河版(徳川家康)、豊臣版(豊臣秀頼)、直江版(直江兼続)(つづく)

2012-02-10 12:34:03
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【出版基本知識・教養編+】ここでは最後になってしまいましたが、日本の代表的出版(印刷)物として一番に示されているのは、百万塔陀羅尼経です。神護景雲4(770)年刊の現在確認できる世界最古の印刷物。

2012-02-10 12:34:47
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【出版基本知識・教養編】(つづき) そのほか次のようなものもあります→切支丹版(イエズス会)、阿佐井野版(堺の医家・阿佐井野家)、文禄勅版・慶長勅版(後陽成天皇)、嵯峨本(嵯峨の豪商角倉家)、官版(昌平坂学問所)、藩版(水戸・出雲・郡山・阿波・新宮・津軽・彦根など)

2012-02-10 12:34:12
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【出版基本知識:教養編】図書形態の発達(西洋)1 書板:粘土・葉・板・蝋板などの板状のものに書く、まとめるときは重ねる。

2012-02-24 13:57:06
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【出版基本知識:教養編】図書形態の発達(西洋)2 巻物:パピルス・羊皮紙などに書いて巻く。短い辺に平行に文字を並べ、読むときには上から下へ開きながらという形式が最も古い。次に長辺に平行に文字を端から端まで並べる。さらに、ある程度の長さで改行してページのようなまとまりになる。

2012-02-24 13:57:21
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【出版基本知識:教養編】図書形態の発達(西洋)3 巻物の変形:ページ形とページ形の中間の空白部を、ひだをつけるようにして折り、背を固めると一種の折本になる。ただしパピルスや羊皮紙のような素材は折り重ねるのが不可能で、折り目を切り離している。

2012-02-24 13:57:35
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【出版基本知識:教養編】図書形態の発達(西洋)4 つづり本:5世紀頃に発明された「とじ本」は、縦25cm、横45cmくらいの羊皮紙を4枚重ね、中央から2つに折り、折り目を糸でとじつけたもの。ラテン語では4(quatuor)からクアテルニオ(quaternio)と呼ぶ。(つづく)

2012-02-24 13:58:02
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(つづき)また12世紀頃から製造されるようになった紙は、東洋のように巻物の形にはされず、もっぱら折ってとじあわせる形で利用された。(つづく)

2012-02-24 13:58:11
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(つづき)当時の紙の大きさは30cm×40cmほどで、これを2つ折り(4ページ)にして重ねて綴じ合わせたものを2折本(フォリオ)、4つ折り(8ページ)にして作ったものを4折本(クォート)、8つ折り(16ページ)のものを8折本(オクターボ)とよんだ。(さらに折を重ねるものもある)

2012-02-24 13:58:56
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言葉だけではわかりにくいと思ったので、作ってみました。(上左)巻物・上から下へ開く (上右)巻物・左右に開く (下)巻物・改行してページのようなまとまりをつくる http://t.co/hYAq37m2

2012-02-24 14:00:03
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(下)巻物の変形・ページ形の中間の空白部を折る (上左)背を固める (上右)折り目を切り離す(裏面の白2ページとと文字の書いた表面2ページがが交互にあらわれる) http://t.co/o2Jx5Oaq

2012-02-24 14:00:29
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(上)つづり本・紙(1/10縮尺) (下、左から2つ折り・4つ折り・8つ折り) 数字が大きくなるとサイズは小さくなりますね。 http://t.co/2ePYtAK0

2012-02-24 14:00:59
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