東日本大震災による「災害遺構」を巡るつぶやき―記憶を未来に残す方法について―
- yummy_okashi
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311震災の災害遺構は、別に「世界的な価値」なんかなくたっていい。工学的な学術的価値も、それだけなら学術調査・解体でいいんじゃないか、だめなのか。大事なのは、100年スパンの記憶を伝えることのできる“不動産物”を何か残しておくこと。そのためには、丁寧に取り組む管理者が必要だけど。
2011-12-29 20:44:55いわゆる「メモリアル」という言葉に含まれる、何かを美化することを含むイメージとか、そういうことじゃないんだ。せがれが死んだズタズタの建物が死ぬまでそこにあって、辛い思いをする人がいる。けど、100年後、それがあったことで生き残ることが出来た人もたくさんいるかもしれない。
2011-12-29 20:54:11河北新報9/15:「女川町議会は14日、震災復興特別委員会を・・・倒壊したビル3棟を保存する方針に関しては、「保存する価値がわからない」「財政負担が大きい」といった意見が上がったものの「学術的価値が高い」と判断した専門家の意見も踏まえ、実施計画の策定段階で再考するよう求めた。」
2011-12-29 20:59:27過去の災害痕跡や三陸大津波の石碑、そういうものが見直されることの反対の事象として、災害遺構も考えなければならないと思うのです。過去の知恵は偉大だった、とかそういう美談だけでなくて。 私は考古学をやってきたから、つい、「モノ・実物」のもつ力や、それ特有の永続性を考えてしまうのです。
2011-12-29 21:03:22僕も基本的には「できるものなら」災害遺構を保存することには賛成です。ただ、 万難を排して残さなきゃいけないというほどの意義は感じていないのと、残すこ とによるデメリットの部分が千差万別なので、そもそも「災害遺構」とひとくく りに論じること自体に無理があるかなと思っています。
2012-01-04 01:35:15ひとつ確認しておきたいのは「災害に遭いさえしなければひとは幸せか?」とい う前提で。僕の立場はノーです。災害に遭わないことを突き詰めるあまりに通常 の生活に著しく制限をかけるようなことになったら本末転倒。ご飯たべて寝るだ けの生活で100年生きてもねえ、と。
2012-01-04 01:35:58まあ「津波を思い出すから~」という話に関しては、思い出すために保存するんです、ということを分かっていただく以外にないですが、ああいう遺構を保存するとなるともっと直接的に住民の生活に影響する可能性があります。僕が看過できんなと思うのはそちら。
2012-01-04 01:36:58たとえば遺構を残すために町の形が大きく変わって、住民が不便な思いをするとか、維持管理費が財政上の負担になるとか、そういう場合はいくら素晴らしい遺構でもアウト。お前それでも考古学クラスタかと言われそうですがw昔の人も、 今の人も、未来の人も、みんな対等ですよってに(・ω・)
2012-01-04 01:37:38ついでにいうと防災って実は一発勝負で、一般化すればするほどに意味を失っていくと思っています(・ω・)余所でうまくいったことが自分のところで上手く働くとは限らない。過去にうまくいったことが次も通用するとは限らない。
2012-01-04 01:38:31「過去に学ぶ」ことができるのは実はごく限られた部分で、最終的には起きてからの勝負。そもそも、見える限りの過去に学んだ結果が今回の「想定外」ですし。例の「はまゆり」だってもしかしたら100年後には「はまゆりより少しでも上にいれば絶対安心!」というシンボルになっているかもしれません。
2012-01-04 01:39:48僕は防災なんてやってる割に、防災に関してものすごく諦めています(・ω・)片田先生みたいに「災害なんか」とは言えない。いつだって限界があって、しかもその限界はどこにあるか見えない(・ω・)
2012-01-04 01:40:30話が逸れましたがそういうわけで、僕は災害遺構を保存することの意義はそれなりにあるけれど、あくまでそれなりだと(・ω・)保存のための処理やその後維持管理にかかるコスト、都市計画上の位置付け、地主の意向などなど、何かが障害になって保存できないようならしなくていいと思っています。
2012-01-04 01:42:35で、その障害となるものはそれこそ千差万別ですから「災害遺構を保存すべきか」という問いの立て方はあんまり実情に合わないんじゃないかなと。「大槌町の民宿の上のはまゆりを保存すべきか」「石巻の県道上の鯨缶を保存すべきか」という個別具体で考えないと、話が進まないとおもいまふ(・ω・)
2012-01-04 01:43:22とかいって、ここで終わると「最初からはまゆりのことだけ考えてるよ!」というかたがたにおこられそうなので、以下「個別具体」に考察してみた(・ω・)↓
2012-01-04 01:44:03はまゆりに関しては、撤去の理由が「危ない」だったので、たとえすぐ保存が決まってもいったん解体撤去→建物の補強工事→はまゆりを戻して危なくないように固定というステップは必要だったと思われます。それでもたぶん周辺は公園かなんかにして建物を置かないようにしないと次の地震のとき危なそう。
2012-01-04 01:45:42神戸港のは、最初に見たときのは「こんなところにあるのか」と思ったなぁ。淡路島は、野島断層が被災されたままで保存されてるよね。他は、、探せばあると思うけど知らない。
2012-01-04 01:45:57「危ない」というのは正直致命的なんですよね(・ω・)模型という話も出てい るようですが、ぺらんぺらんの模型だったらわざわざモノにしなくてもARで十 分じゃないかと個人的には思うんですが。「実物の説得力」という文脈が模型だ とごっそり落ちますし…
2012-01-04 01:46:08原爆ドームみたいに民宿内を展示室かなんかにできれば、多少の説得力を持ってお客も取れるかもしれませんが、ペイするところまでいくかどうか。それだけのコストを復興に併せて負担しながら、100年、200年先まで普通に生活していけるかどうか?これはもう、地元の人にしかできない選択でしょう
2012-01-04 01:47:17石巻の鯨缶のほうは、幸い(?)県道のど真ん中ですし、ちゃんと固定してやれば済むと思います(・ω・)ただ、はまゆりと違って「もともとどこにあったんか」を効果的に見せる工夫がないとただのオブジェと化しそう…
2012-01-04 01:47:46