前提知識ない世代向けの、エルフやドワーフの”簡単・ざっくり”解説~「フリーレン」「ダンジョン飯」等を機に

本当に「簡単」「ざっくり」かどうかは、読者が判断してください(笑)。これに反響多数
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みずねねこ(節約中)@芝鯖 @_neneco

個人的には、 「巨乳でムッチリしたエルフ」は「クリスタニア」シリーズの うるし原智志 先生のイラストの影響が大きいと思ってるw ◆ twitter.com/datenaoto2012/…

2024-01-05 09:56:01
ダテナオト@『イラスト解体新書』29刷 好評発売中! @datenaoto2012

葬送のフリーレンの話から10代~20代でなろう作品等でファンタジーに触れているものの前提知識がない生徒に簡単な解説をしたので共有。 本当に分からない人に向けて説明したのでだいぶ大雑把でかなり飛躍しているところはあるので悪しからず。 まずエルフ、ドワーフの起源は北欧神話。 エルフは光の妖精、ドワーフは地下の妖精とされる。 エルフは容姿端麗、長寿、知的、魔法に精通しているが、イタズラ好きの側面を持っているとされる。 ドワーフは髭をたくわえた小人で、頑なな性格、腕力が強く、地下に住み、金属細工を得意としているとされる。 ここから中世になるとエルフは二つに分かれる。 ひとつは人間サイズで蝶の羽が生えたタイプと鳥サイズで昆虫の羽が生えた人型タイプ。 前者はFGOの妖精王オベロンが正にそのもので鳥サイズのはピーターパンのティンカーベルとかベルセルクのパックが有名。 別名フェアリーと称される。 (この辺も例え話として伝わらない場合が多く説明が難しい) 中世でのエルフは「不吉なものの象徴」とされ、例えば「エルフショット」は突然死、「エルフの夢」は悪夢と訳されていた。 日本だと「たぬきの仕業」とか「天狗の仕業」とかに近いかな。 古く日本で翻訳された童話集などでは単に「妖精」とか「小人」とだけ書かれていることが多く、エルフもドワーフもノームもあまり区別されてなかったようだ。 そこから初版は1954年、日本では1972年に翻訳された「ロード・オブ・ザ・リング(邦題:指輪物語)」にエルフ、ドワーフ、ホビットが一つの作品として出てきてその後のファンタジーの基礎となる。 映画版は2001年。 ファンタジーによく登場するモンスター「オーク」はエルフが悪い神によって魔改造されたのも。エルフ語で「イルフ」と呼ばれる。 現代のエルフが森に住んでたり緑の衣装を着ているのも指輪物語が源流。 指輪物語においてエルフは「葉っぱのような耳」と表現され、耳先が尖った容姿になっている。 ドワーフは北欧神話同様に髭をたくわえ、小柄で筋肉質、高い筋力と鍛冶仕事を得意とし、地下に住んでいる。 エルフとドワーフは犬猿の仲。 その後指輪物語を継承してテーブルトークRPGゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」が1970年代に出現し、当時の若者に広く普及した。 最近だとネトフリドラマ「ストレンジャーシングス」でも主人公達がD&Dをプレイしているのが観てとれる。 因みに当時の親世代からは「悪魔の遊び」「神を冒涜する遊び」という風潮があったらしい。 その他にPCゲーム「ウィザードリィ」の存在も大きい。 脱線だが、「ダンジョン飯」はウィザードリィのオマージュ的作品と思われる。 日本ではD&Dのゲームプレイ記録(リプレイ)を小説化した「ロードス島戦記(1988~)」が発売され、日本においてファンタジー人気の火付け役となった。 特に作中に登場するエルフのヒロイン「ディードリット」は凄まじい人気があった。 これ以降本作が日本ファンタジーの基礎となる。 エルフの耳が今のように長い(笹耳やロバ耳と呼ばれている)のはロードス島戦記によるもの。(初出は「エルフ17」であるともされるが決定打はロードス島戦記と考えて良い) (耳の形にはカルト的人気作品「ダーククリスタル」に登場するゲルフリン族の耳が影響している) D&D人気により日本製テーブルトークRPG「ソード・ワールド」が誕生、KADOKAWAから刊行されていた雑誌「ドラゴンマガジン」では多くのファンタジー作品が作られた。 これによりファンタジー人気がさらに加速し、様々な作品を経て今のなろう系に引き継がれている。 この辺が主にファンタジー、エルフ、ドワーフに関する歴史。 勇者ヒンメル一行のパーティ編成が勇者、戦士、魔法使い、僧侶なのも大体D&Dやロードス島戦記、ソード・ワールドが影響している。 「勇者」とはファンタジーテレビゲーム(RPG)内における主人公の役所であることが多く、代表作は「ドラゴンクエスト」のロトの勇者。 モンスターや魔族を統べる「魔王」を討伐する役割として勇者が存在している。 出自は場合によって王子であったり、庶民であったりと様々ではあるが、多くは王様から任命される形で勇者を名乗ることが多い。 言うなれば勇者とは「魔王討伐パーティの発起人」であり、「正義のヒーロー」だと思って貰って良い。 僧侶ハイターが酒飲みなのはソード・ワールド辺りの影響が大きいと思う。 (当時のTRPGでは僧侶はスケベだったり大酒飲みの僧侶が多かった) 因みに近年巨乳でムッチリしたエルフや、おっとりしたエルフの存在は「ゼロの使い魔-三美姫の輪舞-(2008)」のティファニアの存在が大きい。

2024-01-04 05:10:15
mynote @CCLIfIuxPfWBvzN

フリーレン、自分はハイターを見てロードス島リプレイ版のエトを連想しました。軽妙な感じが結構好きだったかも。そう言えばエルフを妖精と訳すのはハリポタでもそうだなあと。原書だと屋敷しもべ妖精はハウスエルフですが英国では普通の感覚なのか、魔法界のクラシックな雰囲気を出すため等なのか。 twitter.com/datenaoto2012/…

2024-01-05 11:23:30
元ナス@誤字多め @nasu_kosodate

リプ見て調べた水木しげるのエルフ 良かった、フリーレンがこれを参考にされなくて pic.twitter.com/0YdYBRbAmv twitter.com/datenaoto2012/…

2024-01-05 11:41:04
拡大
八索@ZER0KIT @WM8sou

下手な昔話より市民権得てる前提で話が回るようになってるよねという感覚あるけど、いきなり出くわすと大変そう (魔王と勇者の昔話って具体的に挙げられるものあんまりない、眠れる森の美女が近いかなーくらい) 自分は「ホビットの冒険」で履修しました twitter.com/datenaoto2012/…

2024-01-05 12:22:24
ダテナオト@『イラスト解体新書』29刷 好評発売中! @datenaoto2012

プロに限らず絵描きというものは兎角資料探しのスキルを要します。 特に僕のような講師業をしている身ですと生徒に教えるために様々なものを検索し知識や情報を得なくてはなりません。 正直、こういうことを不特定多数の見る前で話すのははばかられるのですが、多くの人はこの検索能力にかなりの弱さを持っているように感じます。 例えば「エルフ」を知ろうとするならまず単純にエルフという単語を検索しWikipediaやブログ等から情報を得ます。 そこから更にその得た情報が含まれた単語や文章を検索にかけ徐々に深掘りしていく訳です。 仮に複数のブログやサイトがヒットした場合にはできるだけ多くのサイトを読み、ほぼ全てのサイトに記載されているものをメインに拾い上げて行きます。 これは誤情報をできる限り排除するためです。 更にできるだけ書籍を漁ります。 書籍は執筆者のみならず多くの人の手を介して作成されたものですのでネットにある情報と比較すればより信ぴょう性の高いものになります。 もちろん、書籍とはいえ、やはり間違った情報が書かれたものもありますのでやはり複数の書籍を洗うわけです。 さらにさらに、当時その情報に触れた諸先輩方などにも聞き込みをしたりもします。 自身がその情報に触れた世代だったとしてもやはり複数に聞き込み、正確性をできるだけ正す努力には努めます。 とはいえそれだけやっても抜けがあったり間違ったりもしますが、それはもはやいたし方ないとし、正確な情報を得た際には修正を加えて行ったりもするわけです。 ところが多くの人が検索した最初の情報のみを信じる傾向にあると様々な生徒や作家と話すうちに感じることが少なからずありました。 その際、口を揃えて仰るのが「検索の方法が分からない」という返答でした。 これは画像等でも同じだったりします。 確かに資料探しというものはとても根気のいる作業ではあるのですがそこをおざなりにすると描いている側も見ている側も不安になったりするものなのです。 以前、メガドライブの古い作品の資料集めをした際には最終的に当時の製作者さんにまで聞き込みをしたこともあります。 絶えずそうしなさいとは言いませんがある程度は複数の資料を付き合わせてできるだけ正確な情報や資料を探す癖はつけておいても良いと思います。 あれですね、昔父が「新聞は最低三社読みなさい」と常々申していましたがまさにこれこそが検索力の基礎だと今なら理解できます。

2024-01-05 03:12:31
チャッピーちゃんねる@アニメ感想考察紹介してます @chappy_channel3

@datenaoto2012 すごく分かりやすくて、ステキな文章でした。ダンジョン飯の世界観ををどうしたら分かりやすく説明できるだろう、と考えて動画作ったりして、TRPGやコンピュータ ゲームのRPGとか話したのですが、なかなか伝えるのが難しかったですね。 このお話は本当に分かりやすいなと。

2024-01-05 13:12:05
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