レイプ被害に遭ってPTSDを発症して、軽症ならともかく重症になればなるほど、絶対起訴されへんやん。起訴されてもまだ裁判あんねんで。

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稲垣貴彦@精神科医だった人 @BiwakoHPDr

昔はこんな人でした。 精神科診断学を中核に、児童青年精神医療をメインに活動していますが、実はユーティリティプレイヤーで家族ぐるみの対応を得意としています。薬物療法ではガイドライン指導医の資格を持ち、精神療法では心理教育を中核に(標準版家族心理教育インストラクターです)認知行動療法に挑戦しています。

稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

ここからは司法での取り扱いの話なので、間違っていたらリプライしてもらえると嬉しいです。 性暴力被害に遭ったら、警察が捜査し、検察に送検し、検察が起訴し、裁判所が判決をする、という4段階のステップをクリアしなくてはいけない。控訴上告があれば検察以降のステップがさらに増える。 →

2024-03-12 12:55:08
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

問題のなのは、裁判で適切な判断を得るために「必ず本人の陳述が必要」であることである。しかも、検察はほぼ間違いなく勝訴を勝ち取ることができない限り、起訴しない。つまり検察はそれの確認も含めて本人から事情聴取を必ずする。だから本人は事情聴取を最低でも3回受けなくてはならない。 →

2024-03-12 12:58:54
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

発症前に被害届を出し、警察の事情聴取、身体診察による証拠採取を受け、その後発症した場合。まず検察による事情聴取が行われる。これが警察の事情聴取は全く考慮されず、1からやり直しをさせられるのだ。しかもめちゃめちゃ細かく。発症して入院が必要な状況でも、病院まで来てやる。 →

2024-03-12 14:31:13
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

回避が余りに強くて答えられなかったら「じゃ、不起訴ですね」と言われる。警察の事情聴取と食い違ったら「信憑性がないので不起訴ですね」と言われる。更には「こんな状況では証言台には立てないですね。不起訴ですね」と言われる。当然納得がいかないので、検察審査会に出すわけだが →

2024-03-12 14:34:46
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

この状況で起訴相当にはならないので、不起訴不当を狙うのだが、そうすると検察にまた戻り、結局同じことが繰り返される。回避が強くて、、以下同文。こんなん、レイプ被害に遭ってPTSDを発症して、軽症ならともかく重症になればなるほど、絶対起訴されへんやん。起訴されてもまだ裁判あんねんで。 →

2024-03-12 14:39:01
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

しかもびっくりすることに、この期間犯人は野放しである。本人は、いつまたその犯人に襲われるかわからない、という恐怖に打ちのめされながら生活しなくてはいけない。しかもこれは妄想でも空想でもない。実際にありうる不安であり、恐怖である。こんな状況で、PTSDの治療が成立するわけがない。 →

2024-03-12 14:40:40
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

確かに司法では疑わしきは罰せずが基本だとは思う。しかし、警察の事情聴取には丁寧に応じることができている。証拠も全部そろっている。この状況で、PTSDである本人の陳述が怪しい、特に検察に対する陳述が怪しい。これで不起訴になるのは、絶対に納得がいかない。 →

2024-03-12 14:42:50
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

治療者としては、何をしても効くわけがないこの状況で、ずっと無力感を味わうことになる。患者さんは何度も諦めかけて、私も何度も諦めさせた方がいいのじゃないかと思う。患者も私も、被害届を出したことを何度も激しく後悔することになる。でも取り下げたら回復するのか?そんなことはなさそうだ →

2024-03-12 14:47:53
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

整理する。被害届を出して、警察の事情聴取、証拠採取を終えた後に発症したら、その後検察の事情聴取があり、それは警察の事情聴取と関係なく1からやり直しで、病状が重くて回避が強いと、「本人のせいで」「陳述に信憑性がなく」不起訴にされる。 →

2024-03-12 14:50:20
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

検察審査会で起訴相当になったとしても、結局裁判で同じように、「1から」証言しないといけないらしい。できるか!そんなこと! 私の耳にこびりついているのは検察官の「私はPTSDの事例も山ほど経験してきた」という言葉である。PTSDの患者殆どは被害届けすら出せない。何言ってるんだこの検察官。 →

2024-03-12 14:57:59
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

被害者権利擁護と司法の取扱いはあまりにかけ離れている。レイプ被害に限ったことではないのだろうが、PTSDを発症した被害者が、この司法のルールで、自分の権利を主張するのは、ほぼ不可能である。 これは絶対に是正が必要だし、法曹界と医学会はもっと連携を密にしないといけないと思う。 続くかも

2024-03-12 15:01:18
ほくと先生(野田北斗)🧑‍⚕️精神保健指定医💼産業医👷労働衛生コンサルタント📈事業家 @Dr_Hockt

私も、事件後被害届を出したけど結局不起訴になった受け持ち患者さんを経験したことがあります。怖い思いをして、犯罪行為を立証しようと必死に証言しているのに、でも白の可能性はあるよね。と対応する司法機関、医療者として理解不能でした。白の可能性を考慮するのは仕事としてすればいいのであって、本人にそれを言うことで、誰が得するんだろうか?本当に起訴したくないんだろうなと。①私の考えとしては、白の可能性があっても、黒の可能性が高いのであれば起訴まではすれば良いと思う。疑わしきは罰せずは裁判所が判断すればいいと思います。加害者から事の重大さを理解する機会を奪うのは、更生の可能性を下げていて、法律の実効性に疑問が残るし、その法運用は、正直怖い。②患者さんに許可をとった上で、診察場面を録画しておき、司法機関でもそこから分かることは、証言と同じ証拠能力を持つことにしたら、現行の枠組みでもある程度解決しそうな気がします。医療者が、司法機関が確認したいと思っていることを、あらかじめ理解しておき、患者さんの病状に配慮して聞き取ることは、できることだとは思います。医療機関としてできるかは、法的な枠組みが必要だと思いますが。

2024-03-13 00:40:23
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

@Dr_Hockt 医療機関としてできることは、意見書をめんどくさがらずにきちんと必要なだけ書くことですね。

2024-03-13 04:43:42
中原豊四季 @toyoshiki_beach

@BiwakoHPDr 被害に遭われた方の事情聴取の負担を軽減する為にも司法面接が定着して欲しいです…🙇

2024-03-12 16:58:01
さしすせしいこ。 @shiikokita

@BiwakoHPDr 大切な情報ありがとうございます。私は、レイプ被害者ではありませんが、父親からの性虐待によりPTSDになりました。性被害の問題については、本当に根深いものがあります。医学会と法曹界は本当に連携を密にする必要だと、心から思います。

2024-03-12 20:55:41
サイタマ在住投資家 @dandada_saitama

@BiwakoHPDr 法曹界の人間は、「回避」という症状の存在を知識として把握していても、実際に接することが無い又は極めて乏しいため、取調べ等にどのように臨むべきかが分からない現状にあると思います。ご指摘のとおり、医療界との緊密な連携が必要だと思います。

2024-03-12 21:59:05
IkaMaru @cub_tsuke

ああ、なぜ懸念したのかがわかる この知識を悪用して、必死の思いで被害届を出し事情聴取に応じた被害者に対し「お前は『回避』していないからでっち上げの冤罪なのだろう」と攻撃する人間が出てくる可能性が非常に高いからだ x.com/BiwakoHPDr/sta…

2024-03-13 04:04:39
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

2年以上書くかどうか迷っていて書かずにいたことがあります。 何故書かなかったかというと、性被害に遭った方が被害届を出しにくくなる懸念をしたからです。 しかし現実であり、絶対に改善が必要で、法曹界と医学会の連携が必要であり、議論の場が公的に必要なので書きます。 ボツボツ行きます。

2024-03-12 10:04:51
@bnn4vn8176

@BiwakoHPDr 続けていくべきだと、思います

2024-03-12 20:37:10
レイとルート @Ry9Tq

@BiwakoHPDr 先生のご説明は性被害後の状況がとても鮮明で犯人を告発することがいかに難しいのか…想像以上でした。 日本でもいよいよ治安が悪化してくる前にこの問題について少しでもハードルを下げておかなければ。

2024-03-13 00:35:24
あわニコ @FD2WWFduAaqRofN

@BiwakoHPDr 現場の声が正しく広まってくれるといいなぁ…。

2024-03-12 21:31:19
😅 @DocThats

@BiwakoHPDr それって性被害に限ったことですかね?

2024-03-12 23:44:12
稲垣貴彦@精神科医 @BiwakoHPDr

2年以上書くかどうか迷っていて書かずにいたことがあります。 何故書かなかったかというと、性被害に遭った方が被害届を出しにくくなる懸念をしたからです。 しかし現実であり、絶対に改善が必要で、法曹界と医学会の連携が必要であり、議論の場が公的に必要なので書きます。 ボツボツ行きます。

2024-03-12 10:04:51
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