長束歌集『大蔵抄』

ついったあ(なりきり)武将、長束正家が製作。 俺が気紛れやら企画やらで詠んだ歌をまとめたりしてみた。 返歌を貰ったものは、一緒に掲載させていただいたぞ。 続きを読む
6
なつか @ntk1600

【四千呟きの折、丹羽家に捧げる歌】 直違ひに しげる松葉も 水口に ひでて青くと 尚ぞ輝く (交差して繁る松の葉が、田の近くで日を浴びて青々と一層輝いている)(直違=丹羽家家紋、しげ=繁・重(長重様)、ひで=日照・秀(長秀様)) #長束歌集

2011-10-10 01:02:03
なつか @ntk1600

【六千呟きの折、誰かさんを詠んだ歌】 池を臨み 田の細道を 行く子らの 照らせる姿 まさきくあれと (池の近くの田の細道を歩いていく子たちの、美しく輝く姿を見て「幸せであれ」と祈っている)(歌の意味とは全然関係なく…まあアイツの名前を詠み込んでいる…) #長束歌集

2011-10-10 01:07:54
なつか @ntk1600

【小競り合いに終止符を打つべく、蜂須賀家政に詠む】火打石 打てど打てども 消ゆるのは あわの飛沫の 強き故かな(火打石で火がついてもすぐ消えてしまうのは「泡」の飛沫…否「阿波」の兵たちが強いからだろう。お前は強くて度量が大きいから、自信故にすぐ冷静になれるんだろうな) #長束歌集

2011-10-10 01:16:28
なつか @ntk1600

【大溝城に向かう折、琵琶の畔で詠む】かささぎの 琵琶に渡せる 橋もがな うしも捨て置き いざや渡らむ(カササギが琵琶湖に渡してくれる橋があればなぁ。そしたら俺は牽牛となって、大溝城へ牛や憂いをも棄ててさあ渡ろう)(うし=牛・憂し)(かささぎの橋、は天の川に掛かるアレ) #長束歌集

2011-10-10 01:24:41

「かささぎの橋」ってのは、アレだ。現代では、はくちょう座、なのかね?天の川で、牽牛を織女の元へ渡らせるやつだな。

なつか @ntk1600

【一万企画題:細川幽斎】細石(さざれいし)の 川流る音は 幽(かそ)けきて  斎(いつ)く女(をみな)の 耳にも愉しき (小石が川を流れていく音が微かに聞こえていて、身を清める女の耳を楽しませているよ) (歌意にはあまり関係ないが…いわゆる折句ってやつだな) #長束歌集

2011-10-10 21:29:15
なつか @ntk1600

【一万企画題:すう★いち(俺と安国寺殿のゆにっと)】乗じむと 見取りし陣の せきヶ原 いちごかけども ごには変わらず (機に乗じようと陣の場所を定めた関ヶ原。一期を掛けた戦も“最期”に変わりはないけど)(乗=乗法、見取り=見取算、せき=積、いちごかけども=苺、1×5) #長束歌集

2011-10-10 21:36:19

俺と安国寺殿の共通点と言えば、やはり関ヶ原だろうからなァ。
あ、「1×5をしても、答は5に変わりは無い」っていうことな。140字だと、どうしても字数が足らんで困る。

なつか @ntk1600

【一万企画題:浅井万福丸】絶へ間なく 注けよ雨の 淡海(あわうみ)へ あさひるなかれ 千万(ちよろず)の福 (絶えることなく雨よ、近江に降り注いでくれ。朝になっても、多くの幸福が渇いてしまわないように)(あと、落城の火が消えるように…)(あさひ=浅井、千万の福=万福) #長束歌集

2011-10-10 21:44:07
なつか @ntk1600

【一万企画題:秋の蝶々】秋霧の たつたの川は 花やぎて 舞ひてまどふは 蝶か紅葉か (霧の立った秋の竜田川は紅葉で華やかだ。そこで彷徨い舞っているあれは、蝶か、落ちる紅葉の葉なのか?)(「秋の蝶」っつーと、どうしても切なさや死に繋がるいめえじがあるよな…) #長束歌集

2011-10-10 21:50:20
なつか @ntk1600

【一万企画題:かおり(ふぉろわあ)】音に聞く 八甲田山の 花椛(はなもみじ) 色付き変わる 目交じすままに (美しいと名高い八甲田山の紅葉は、瞬きしてる間に色が変わって見事だなあ)(こいつは良くあいこんを変えるからな。それを思って詠んだぜ/笑) #長束歌集

2011-10-10 21:56:54
なつか @ntk1600

【一万企画題:君臣禄を分かつ】ろく分きて みつなりたれば 近江より 島伝ふ音も 絶へず聞きつつ (六を分けたら三になるように禄を半分に分け合った二人の美談は、日ノ本の島々に伝わり、しきりに耳にすることだなぁ)(ろく=六・禄、みつなりたる=三つになる・三成、島伝ふ=島) #長束歌集

2011-10-10 22:03:28
なつか @ntk1600

【一万企画題:石田三成】花細(はなぐは)し 芦の節間は 短きに ともに漕がむや 三の秋川 (芦の節の間は短いように、俺たちの生も儚いものだったな。三途の川だか三条の河原だか知らんが、共に漕いで行こうか)(石田の辞世への返歌…っぽい感じかねえ?) #長束歌集

2011-10-10 22:09:46

ちなみに石田の辞世だが、
『筑摩江や 芦間に灯す かがり火と ともに消えゆく 我身なりけり』
だな。

なつか @ntk1600

【一万企画題:亡き息子を想う】願はくは 其の手を引きて 下らまし 鬼のすだきぬ 黄泉比良坂 (叶うことなら、その手を引いて、一緒に下れたら良かったのに。怖い鬼が集まってしまっているという、黄泉への道・ヨモツヒラサカを) #長束歌集

2011-10-10 22:16:48
なつか @ntk1600

【一万企画題:浬瑳(ふぉろわ)】水駅(みずうまや) 相模の宿より 望む里の 王維も寄越せ 差遣のつかひ (相模の、船着き場に程近い宿から望む里は美しく、王維(詩人)も、この景色の感想を聞きに遣いを寄越すべきだ)(名を水里王差に分けたぞ。あと相模の海の側に居るらしいし) #長束歌集

2011-10-10 22:26:27
なつか @ntk1600

【一万企画題:りえ(早雲殿のくのいち)】ぬばたまの 夜に隠るまじ 色が故 花雲ならば あざむかましを (その華やかな姿では、闇夜に紛れることは出来んだろうな。まあ、もしも花が咲き乱れる場所ならば、その花に隠れて欺くこともできるだろうに) #長束歌集

2011-10-10 22:34:42
りえ☆お茶係 @ocha_gakari

@NatsukaMsie1600 それと、お恥ずかしいのですが…… 【吾亦紅 宵に隠るる色ならば 思いわぶ人 諦らむものを】

2011-10-11 19:45:24
なつか @ntk1600

【一万企画題:宇治山】宇治山の 燃ゆる紅葉葉 首のみの 下りた瞼で いかに見るべき (宇治山の紅葉が美しい季節だが、残念なことに俺は今、首だけで都に居る。開かん瞼で、どうやって見るべきかねえ…)(晒し首の最中の歌がこうして詠めるのも、今だから!/笑) #長束歌集

2011-10-10 22:40:19
なつか @ntk1600

【一万企画題:丹羽長秀様】恨むべし 三十一文字(みそひともじ)に 定めしを 君がためには 数足らずして (和歌を「三十一文字」に決めた奴を恨もうか。沢山の想いがあって、貴方に歌をお詠みするには、文字が足りないんです!)(…正直に詠みました…。) #長束歌集

2011-10-10 22:47:04
なつか @ntk1600

【一万企画題:秋または秋され】秋の田の 書紙など山と なりければ 赤き炭をぞ 紅葉と思へ (秋の田の収穫の帳簿が山のようになって、外を眺める暇がねぇ。仕方ないから火鉢の赤い炭を、紅葉と思って見ていようかね) #長束歌集

2011-10-10 22:51:42
なつか @ntk1600

【一万企画題:安国寺恵瓊】けさかけて 禅を組みたる あきの寺 鐘の音にぞ 思ふことやある (今朝思い立って、禅を組んでみた、安芸にある秋の寺。先見の目をもつ貴方なら、あの鐘の音にも、何か思うことがお有りなのでしょうか?)(けさかけて=今朝掛けて・袈裟掛けて) #長束歌集

2011-10-10 22:56:32
なつか @ntk1600

【一万企画題:首輪(…)】 我が首は 金の詰まれり しかと結へ 君ならずして 誰(た)に捧ぐべき (俺の首は蔵の金を管理する知恵が詰まってるから、しっかり繋いでおいて下さいよ!貴方以外、誰にこの才を捧げましょうか、いや捧げません!) #長束歌集

2011-10-10 23:00:55
なつか @ntk1600

【一万企画題:長束正家】 庭を出でて 橋の端(は)に寄り 眺むれば みをつくしたり くいはあらねど (庭を出て橋の端っこから川を眺めると、澪標の杭が見えた。)(丹羽を出て羽柴(橋の端)に寄って自分を見てみると、身を尽くしてお仕えしたことに悔いは無いけど…) #長束歌集

2011-10-10 23:07:32
なつか @ntk1600

【一万企画自主お題:忍城攻め】いかにして おしたるべきや 浮き城の 沈まぬとあらば 誰(た)が落とすべき (どうやって制圧すれば良いのだろう、「浮き城」と名高い忍が俺達で落とせなければ、誰がやるというのか…)(おし=圧し・忍) #長束歌集

2011-10-10 23:12:55
1 ・・ 4 次へ