佐々木司氏による、13〜14世紀イングランドベースの農奴についての説明

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佐々木 司 @TA5vWI4SfJVHCGa

軍事・歴史・地理等の分野で呟きます。中世ヨーロッパネタ多め。1番好きなのは、多分東ローマ帝国。1週間に1~2回くらい、歴史解説的なポストをしています。 浮上度:通常動力潜水艦 文章の綺麗さ:野獣先輩

佐々木 司 @TA5vWI4SfJVHCGa

■中世ヨーロッパの農奴 13~14世紀頃のイングランドベースで農奴の置かれた環境を少しご紹介。 農奴は自由民と異なり、領主に対する賦役・地代の義務や領外への移動の制限が課せられた農民である。そうした義務の一方で、財産権を認められて、課税はあるものの結婚や相続の権利も有した。🧵(1/5) pic.twitter.com/pxoWDvgsLy

2024-04-11 02:37:46
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佐々木 司 @TA5vWI4SfJVHCGa

土地には自由地と賦役・地代を課せられる不自由地の区別がある場合も存在し、地域や荘園ごとに違うために自由民と農奴の区別は複雑なところがある。(2/5)

2024-04-11 02:37:47
佐々木 司 @TA5vWI4SfJVHCGa

賦役は領主の直営地での耕作、物品の運搬等多岐にわたった。賦役が重い荘園内だと週2日/人程課せられた。保有する土地の広さ(広大な土地ほど重くなる)によっても異なる。また、賦役はその労働に相当する金銭を収めることで回避ができた。(3/5)

2024-04-11 02:37:48
佐々木 司 @TA5vWI4SfJVHCGa

1日の作業分の代替は1/2ペニー~2ペンス(1ペニーあたり現在価値で3,000円でペンスは複数形)で、農繁期に高額になる傾向がある。(4/5)

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農奴の中には土地を買い集めて家畜も多く保有し、賦役を金納に切り替えたり他の農奴を小作に使うような、富裕なものもあらわれた。三圃式で10ha(100m×100m=1ha)程で1家族4人がある程度余裕のある暮らしをできたようである。(5/5)

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