- petaritape
- 68764
- 100
- 179
- 46
小説と歴史と美術が好き。猫好き、そして猫的性格。仕事は文字の量り売り。最新刊は『のち更に咲く』(新潮社)です。リプは波があります。
シジミの味噌汁の身を食べるのはマナー違反というネット記事を見て、太宰治の「水仙」を思い出す。 蜆汁がおいしかった。せっせと貝の肉を箸でほじくり出して食べていたら、「あら、」夫人は小さい驚きの声を挙げた。「そんなもの食べて、なんともありません?」無心な質問である。
2024-04-23 15:53:02この貝は、食べるものではなかったのだ。蜆汁は、ただその汁だけを飲むものらしい。貝は、ダシだ。貧しい者にとっては、この貝の肉だってなかなかおいしいものだが、上流の人たちは、この肉を、たいへん汚いものとして捨てるのだ。 なりあがり流行作家の「僕」が夫人の気軽な疑問に衝撃を受ける場面。
2024-04-23 15:55:36身を食べるのがマナーかどうかではなく、自分の思うマナーの無邪気な押し付けは他人を深く傷つけることがある、と学べますね。
2024-04-23 16:01:24みんなの反応
@nono_sansan 太宰治と言えば「斜陽」で 「愛人とは俗に情婦を指す言葉で〜」 と書いた為、この小説の影響で愛人=情婦と扱われる様になったとか(本来は妻や我が子に対する言葉) 太宰と言うインフルエンサーはミーム汚染の側面があるな
2024-04-23 21:30:18@nono_sansan 西日本に生まれて東京で暮らしてみるとわかるのは、 《東京のしじみ汁に入っているしじみは西日本のしじみ汁に入っているしじみよりも圧倒的に貧弱だ》 ということです。 郷里をはじめとした西日本だと不器用でもしじみ汁のしじみを箸で楽に食べることができますが、東京だと出がらしのペラッペラ…。
2024-04-23 22:33:20@nono_sansan 出汁に徹するなら、最初から御椀に入れなければ良いと思うのだが… 関西のしじみは関東より大きい印象があるし、勿論私は食べる派です。
2024-04-24 07:20:24@nono_sansan 「寺内貫太郎一家」に、蜆のミを食べる食べないで大げんかになったシーンがあったこと思い出した(小林亜星に投げ飛ばされて西城秀樹が骨折した)。向田邦子は、蜆のミを食べる食べないで父親と言い争いになっとことでもあったのかしらねぇ?
2024-04-24 05:03:05