私にとっての基本的な考えのようなもの

過去に呟いたことですが、ちょっとまとめておきたくなったのでまとめてみました。
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Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

人間性の本質とは利益(個人的利益・遺伝的利益)を度外視して弱者を助けることである、と定義可能である。このとき、遺伝子ヴィークルであることを超えて人間が遺伝関係にもない他者を助けるとき、擬似的な遺伝子として作用するのがミーム(文化遺伝子)である。(続く)

2011-10-21 20:32:30
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)小規模な集団における確固としたミームの確立と、ミーム共有集団の規模拡大は、人類全体に共有されるべき人間性を敷衍する第一歩である。我々人類は、主に小集団同士の諍いによる全体最適の阻害の克服を主な動機として、全歴史を通じてこの作業を延々と続けてきた。(続く)

2011-10-21 20:35:17
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)今この作業は最終段階に入り、国家という、確固としたミームを共有する数千万~数億の規模の大集団と、民主主義と国際法という薄いミームで繋がれた全人類規模の集団とを形成している。少なくとも国家内では確固としたミームが共有できただけでも、誠に同慶の至り、というべきである。(続く)

2011-10-21 20:37:54
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)そう、この作業は焦ってはならない。ミームというのは各個人が自発的に受け入れてこそ価値を為すものであって、押しつけることは反発を生み、せっかく薄く繋がっている国際社会そのものに亀裂を走らせかねない。また、全人類ミームを尊重する余り、各国家内でせっかく成り立っている、(続く)

2011-10-21 20:39:48
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)確固としたミームの共有を破壊するのはもってのほかである。歴史上、そんな風にして破壊され、修復に何百年も要した例は多い。少なくとも人間性の敷衍というのは、利己的であり、無意識に行動の大半を決めてしまう人間という形状の個体にとっては、生物学的歴史上極めて後代になって(続く)

2011-10-21 20:43:18
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)与えられた言語能力とそれに基づくミームのみによって保証された人間性を広めるという、極めて不安定な作業である。個体としての人間にも人間社会というシステムにも、人間性というプロパティがビルトインされているわけではないのだから。だからといって(続く)

2011-10-21 20:45:56
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

(承前)この作業を人間社会の一部ででも後退させることは、また否定されるべきであろう。――というのが、おそらく私の本質的な思想であり、私にとっては経済的乃至政治的ないわゆるイデオロギーというのは非本質である。これらは、地域によって、時代によって、容易に概念が変わり得るものだから。

2011-10-21 20:48:00
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

全ての人々の集合知よりも特定の集団の独善が優先されてしまう体制では、バランスのある判断は望めない。いつかそのインバランスは国家崩壊をもたらすほどに拡大するだろう。人類の歴史の中で、我々はそうした例を数多く見てきたし、その反例は一つも目にしなかった。

2011-11-06 09:01:40
Yu Yamaguchi@新シリーズ3巻10/18発売 @Yu_Yamaguchi_

民主主義国家の脆弱さというものは確かにあって、その最たるものは、「国家の判断に必要な情報を全ての有権者に行き渡らせ、かつ部外者には秘匿し続ける」ことの困難さである。そのようなことを可能にする情報インフラと社会システムがあれば、民主主義体制は現状より遙かに強化されるだろう。

2011-11-06 09:04:40