放射線科医に伺った「空間線量」「舞い上がり被爆」と健康

放射線科医とおっしゃるPKAnzugさんとのやりとりです。掲載文、終了付近から別の方が加入したため、このまとめからは削除しました。尻切れトンボになってしまいました。
20
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug おはようございます。少しずつお付き合いください。プロフィールは「ゲームが好きなお医者さん」という意味ですか?放射線障害もご専門ですか?私は千葉県白井市に住んでいます。簡易線量計で0.25〜0.45程度の周辺空間線量。ピンポイントで最高3.89μが除去されました。

2012-01-11 10:21:08
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug 以下を勉強したいです。「地表由来の線量で健康に影響がない数値」は結論がでているのか?「放射性物質の舞い上がりに相当すると思われる数値上昇(1μ程度に上昇)」は対策を施すべきか?「内部被爆を考えた場合、年間許容量の放射性ベクレル量も結論がでているのか?続きます。

2012-01-11 10:27:38
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug 「医学は経過を観察する学問」との聞きます。チェルノブイリ事故後、ICRPとは距離を置き「被害の実測」で安全が否かをご自身の目で調べ統計を出している医師がいらっしゃったらご紹介ください。

2012-01-11 10:48:56
PKA @PKAnzug

@fromCS ちょっと待ってて下さいね。細かい部分を確認しながら書いてるので、少し時間がかかります。

2012-01-11 10:59:19
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug お仕事中でしょうし、全然お手透きの時間でかまいません。ありがとうございます。

2012-01-11 11:02:30
PKA @PKAnzug

@fromCS まず「地表由来の線量で影響がない数値」について。先日のまとめで宝くじの喩えでリスクを表現したのはご覧になりましたでしょうか。あそこで書いた通り、確率的影響では「どこまで安全か」は非常に難しい問題なんですよ。「安全」の程度で変わるので結論は永遠に出ないと思います。

2012-01-11 11:09:20
PKA @PKAnzug

@fromCS ただ、地表由来というのは要するに外部被曝ですから、外部被曝の基準で考えたらいいと思います。地表近くは線量が上がりますけど、脚が多少多めに被曝しても大した問題ではないので(考慮を要する発癌の母地が骨髄の一部くらいしかない)、普通の地上1m空間線量でいいと思います。

2012-01-11 11:10:30
PKA @PKAnzug

@fromCS 「どこまで問題ないか」はさっきも書いた通り、線引きが難しいですが、1つの目安としては放射線業務従事者の被曝制限量が参考になると思います。これは「これくらいなら十分に安全だろう」と合意されたラインですし、放射線業務従事者も別に放射線に耐性のない普通の人ですから。

2012-01-11 11:12:04
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug 地表由来の件、拝見していました。今、住民が求めているのはその「線引き」です。もちろん、体力のある人ない人いますから線引きなんかは出来ないと思いますが・・・。

2012-01-11 11:12:35
PKA @PKAnzug

@fromCS これは妊娠可能な女性で3ヶ月5mSvまで、妊娠してる女性は妊娠期間合計で2mSvまで、そうでない人なら年間50mSvまでです。ただ、これは相当余裕を持たせた数字で、実際には妊娠してる女性に100mSvくらい当てても胎児影響は非常に低いことがわかっています。

2012-01-11 11:13:23
PKA @PKAnzug

@fromCS 子供の場合は大人よりも放射線への感受性が上がるので、さっきの数字よりは気を付けないといけないんですが、さすがに妊婦(というか胎児)より弱いということはありません。ここは私の感覚になってしまいますが、妊婦と若年女性の間を取って年間10mSvあたりで十分かと。

2012-01-11 11:17:11
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug ご見解は「5msv/3ヶ月(子供をもうけたい女性」「2msv/10ヶ月(妊婦)」「年間50msv/年間(成人)」でも安全策で「10msv/年間(成人)」で正ですか?

2012-01-11 11:18:37
PKA @PKAnzug

@fromCS 次に「舞い上がりによる上昇は対処が必要か」です。たまに1μSv/h程度に上がってそれ以外は十分に低いのであれば、対処不要かなと思います。ただ、それが頻繁に起こったり、発生時の線量がすごく高いとかで、先の被曝上限を超えそうなら、対処も考慮すべきです。

2012-01-11 11:25:31
PKA @PKAnzug

@fromCS 舞い上がるようなものは比較的容易に流せると思うので、たとえば水撒きで生活圏の外に流してしまうなどの方法が有効そうな気がしますが、除染の方法は私の専門を外れますので、もっと詳しい人がいたらその人の意見を聞いた方がいいですね。

2012-01-11 11:25:59
PKA @PKAnzug

@fromCS 重要なのは、長時間身を置くような場所が十分に低線量かです。よく雨どいや側溝などで高線量が!って話題になりますが、そういうのは雨どいや側溝で生活する人以外にはあまり関係がない話です。子供がそういうところで泥遊びをしないようにという配慮は要りますけどね。

2012-01-11 11:26:08
PKA @PKAnzug

@fromCS いえ、私が10mSv/年としたのは子供です。成人は放射線業務従事者のをそのまま使えばいいのではないかと。なお、前に子供で20mSv/年が適切かどうかで議論になりましたが、あれは一時的ならしょうがないと私は思っています。私が書いてるのは今後ずっとのお話。

2012-01-11 11:48:29
PKA @PKAnzug

@fromCS では、続きはもう少し待って下さいね。厳密に書こうとすると細かいところが多いので、ちょっと時間がかかっています。

2012-01-11 11:50:20
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug ありがとうございます。確認ですが、ご見解は「5msv/3ヶ月(子供をもうけたい女性」「2msv/10ヶ月(妊婦)」「年間50msv/年間(成人)」「10msv/年間(小人)」ですね。失礼しました。即答いただかなくてもかまいませんのでご負担にならぬように。

2012-01-11 11:56:10
fromCS/NT @fromCS

@PKAnzug 「5msv/3ヶ月(子供をもうけたい女性」「2msv/10ヶ月(妊婦)」「年間50msv/年間(成人)」「10msv/年間(小人)」は内部被爆を皆無とした場合のご判断ですよね?放射線業務従事者の被曝制限量は内部被爆皆無が前提でしょうから。

2012-01-11 11:57:34
PKA @PKAnzug

@fromCS あと、その数字は飽くまでも目安であることに注意して下さい。その数字越えたら悪影響が出る、ではなく、それくらいなら余裕を持って「大丈夫」と言えるという数字です。特に成人男性以外は「お前らどーせ放射線に弱いんだろ?」という偏見で数字を決めてるので、かなり安全寄りです。

2012-01-11 12:17:33
PKA @PKAnzug

@fromCS また、放射線防護の基礎となるLNT仮説を厳密に適用するなら、1ベクレルの放射性物質でも、本当にごくごくごくごく僅かながら発癌リスクを増やすという仮定になるので、たとえば成人男性でも49mSv浴びるよりは1mSvで済んだ方がいいんです。

2012-01-11 12:23:00
PKA @PKAnzug

@fromCS ただ、どのみちすごく小さいリスクですから、被曝を低減するために大金を使ったり、他のリスクを増やすんじゃ本末転倒なわけですよ。ALARA(As Low As Reasonably Achievable:(被曝は)理に適う範囲内で極力少なく)ってのはそういうことです。

2012-01-11 12:27:00
PKA @PKAnzug

@fromCS 次に「内部被曝の許容ベクレル量」。これも最初の件と同じ理由で結論は出ませんが、内部被曝は放射性物質量から被曝量に換算する係数がありますので、これで計算した上でさっきの「許容線量」で考えます。さっきの数字は外部被曝と内部被曝の合算で考えるわけですね。

2012-01-11 12:42:35
PKA @PKAnzug

@fromCS 放射性物質は何種類か出ていてそれぞれに係数がありますけど、今はもうI-131はほぼ消えていますし、ストロンチウムなどは微量すぎるので、一番多いセシウム(Cs-137)だけ考えれば十分だと思います。

2012-01-11 12:43:45
PKA @PKAnzug

@fromCS まだCs-134も結構あるので、気になるなら少し大きめのCs-134の数字を使ってもまあいいです。厳密には現在のセシウムの存在比を見てやらにゃいけないんですが、細かすぎると計算だけで日が暮れますし、その程度の違いではまず結論は変わらないと思うので。

2012-01-11 12:44:38