negri-projectさんの1/13講義まとめ

negri-project @negriproject

今日の講義まとめ。「PF（プラットフォーム）がコンテンツの流通を支配すると、PFがその価値を決めることになる」という危惧は既得権者の主張にすぎないこと。コンテンツの価値は消費体験の中にあり、消費体験の市場原理に基づく公正なコンテンツ流通こそがその価値を決定すること。 #コ政

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クリエイターのモチベーションは決してカネだけのためではないこと（それを悪用してはいけないが）。公正なコンテンツ流通のために必要なことは、商品の多様性確保（ロングテール）、消費体験時にクリエイターに報酬が発生する仕組みづくり、著作権の許諾権から報酬請求権への再定義の3点。 #コ政

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日本のクリエイティブ産業は自動車産業と同程度の規模。経産省のCool Japan戦略について。ブレアのCool Britanniaとの違い。経産省と国交省の省益争いが垣間見えるところの不安。例えば日本のアニメや映画が世界で評価を受けている点は、その作家性にあること。 #コ政

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テレビ離れという現象は言い換えると選択試聴。テレビが過去担っていたお茶の間の中心、世界への窓という機能が、お茶の間の崩壊と、窓がネットなどに置き換わったことの結果。世界につながりたいという欲望をどうすくい上げるかが今後のテレビの課題。『水曜どうでしょう』は一つの答え。 #コ政

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一方で、強みと弱みを分析すると、テレビのビジネスモデルは今後、放送を核にしたマルチメディアプランニングの提示とそれによる広告効果の可視化、単独局ではなく全局で構築された共通の課金プラットフォーム、海外発信の強化という3つの方向で新たな商圏を見出していく必要があること。 #コ政

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ミッキーマウスの先祖は猫だったという話。キャラクターの物語消費からデータベース消費への変化。リラックマは「終わりなき日常」を象徴するキャラクター。「物語」の核は、主体Aが事件Bを通じて主体Cへ変容するという幻想。「終わりなき日常」とはA→（B）→Aであるような世界。 #コ政

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オウム、同時多発テロ、大震災、原発事故によって「終わりなき日常」という幻想は破綻し、世界は物語化していく。『家政婦のミタ』の物語構造と男性嫌悪。シンプルな物語への需要が高まり、世界の解釈はシンプルに構造化されていく（例:ブッシユの戦争）。物語マーケティングの復権。 #コ政

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バブル期の物語マーケティングと今のそれが異なるのは、企業と発信する消費者との間に物語の共創関係を作ろうとしている点（例:九州新幹線全線開通CM）。共創関係が生み出す顧客リテンションと共感消費。あるいは遠足型消費に見られるような購入行為の物語化と祝祭空間化。 #コ政

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だが、多様な現実を説話論的因果律で単純に構造化する「世界の物語化」は、ブッシュの戦争のように非常に危険でもあること。メディアは物語の伝達装置であり、メディア・リテラシーとは、言い換えれば物語の相対化、物語批判であること。物語化からこぼれ落ちた現実の多様性を直視すること。 #コ政

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人が物語を求めるのは、自我あるいは生そのものが一個の物語だから。あなたという物語は他の誰とも代替不能な、固有の物語であるがゆえに、その価値を決めるのもあなたでしかないこと。事件BによるあなたのAからCへの変容を、哲学者・森有正は「経験」と呼んだこと。そんな話をしました。 #コ政

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ここからは時間がなくて言えなかったけど、森有正はあらゆる先入観を捨てて経験と純粋に向き合えと言ってます。そうでなければ自分が変容するような経験には立ち会えないのだと。言い換えれば、あなたという物語を、既存のどこかで聞いたことがあるような物語にしちゃだめだよ、ということ。 #コ政

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ほんとは今日の話は3時間ぐらいかけてやりたかった。リラックマの分析だけでも1時間ぐらい話せるもんなあ。