「万人が満足する作品なんて、ろくな作品じゃない」に対する各氏の意見

マンガ家、カサハラテツローさんがつぶやいたタイトルの意見について、 同じくマンガ家のゆうきまさみさんが反論。 その話題に対してのいろいろな方の意見もまとめました。 ※基本的に時系列順ですが、話の流れがわかりやすいよう少々並べ替えしています。
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西村誠一 @khb02323

つまり、「万人の意見を聞いて(もしくは万人に好かれる様な物を想定して)満足度を目指す」のか?、「自分自身が1ユーザー=万人の1人であるという前提の元、自分が欲しい作品を作る事で満足度を目指す」のか?という最初の発想で、話が全然違うかと思います

2012-01-14 20:50:22
西村誠一 @khb02323

まず、最初に書いてしまうと「(自分でない)一般的なユーザーの欲しい物を想定して作った作品」は、無難な物にはなりがちかもしれませんが、大ヒットに結びつく例って少ないんじゃないかと思います。

2012-01-14 20:50:29
西村誠一 @khb02323

一方、「自分が欲しい物は、他のみんなも欲しいはずだ!自分がユーザー視点で考えた欲しい物は他の人にもウケるはずだ!」という発想で作られた物は、ホームランや大ヒットを生み出す可能性が高まる一方で、三振やアウトになる率も相当高いかもしれません。ですが、発想すべき本筋はこちらだと思います

2012-01-14 20:50:35
西村誠一 @khb02323

「万人の満足を目指す」発想において、ニーズ(一般ウケが良さそうな無難な物)を想定した受動的な発想をするか、シーズ(自分が欲しい物)を想定した能動的な発想をするかで、同じ言葉の意味が全く違ってくるかと思います

2012-01-14 20:50:43
西村誠一 @khb02323

ちなみに、「自分が欲しい作品を作る事で満足度を目指す」手法において、最も分かりやすい成功例の一つは、スティーブジョブズによるMacやiPhoneの例などがあるのではないかと思います。ジョブズの場合、本人が開発者そのものでなく企画者というユーザーに近い視点である点も違うかもですが

2012-01-14 20:50:49
西村誠一 @khb02323

スティーブジョブズなどの成功例から考えていくと、技術系寄りの言い方で言うと「エヴァンジェリストによる傲慢な視点」こそが、「誰か一人、物凄いこだわりを持ったユーザーの意見を元に作った物こそが、結果的に万人ウケする」という例になるのかもしれません。で、漫画でも一緒だと思います

2012-01-14 20:50:57
西村誠一 @khb02323

そういう意味で、「万人の満足を目指す」作品論において、「万人の意見を伺うような消極的な方法論」でなくても、「俺の意見は、万人ウケする新しいアイデアなんだ!俺について来いという方法論」でも、万人ウケする作品は作れるし作るべきだと思います(ただ、三振やアウトの率も高いですw)

2012-01-14 20:51:07
西村誠一 @khb02323

あと、まあ、「自分の作りたい様にやって、作った物を万人ウケさせる」為の大事な要素として、作り手側の感性が「万人ウケする物を理解できる感性である」という点も大事ですね。そもそも、本人の嗜好が特殊すぎると、その人の感性で万人ウケに繋げるのは難しい事もあるかも

2012-01-14 20:51:14
西村誠一 @khb02323

そういう意味で言うと、結果論として「万人ウケする作品が作りずらい製作者さん」というのがいたとして、それはそれで一つの形なんじゃないかとは思います。コアなジャンルにはコアなファンが付きますし、それが悪いとは全く思わないですね・・・

2012-01-14 20:51:21
西村誠一 @khb02323

あと、仮に「万人が満足する作品」が作れたとして、(ここは漫画とは違うかもしれませんが)製品開発においては、「最初にヒットした製品」のユーザーの声を反映した改良の重要性が増すという意味で、「第二フェーズでは万人の意見を聞かざるを得なくなる」という正反対の状況が混在したりもします

2012-01-14 20:51:27
西村誠一 @khb02323

「最初から(想定する)ユーザーの声を気にした作品作りをするのか?」、「途中からユーザーの声を気にした作品作りをするのか?」、という違いはあっても、いずれにしても万人ウケを目指すのなら、自分の感性、自分の意見だけで最後まで貫き通すのは無理かもしれないという意味では面白いかもです

2012-01-14 20:51:34
西村誠一 @khb02323

ここ最近、柳澤きみお先生の自伝/エッセイ系小説とか漫画を延々と読んでるのですが、柳澤きみお先生も、通常は「自分でストーリーから何から考えて描く」タイプだそうですが、「特命係長 只野仁」に関しては、編集部側で設定からタイトルから決められた物を嫌々(?)描かされた作品だったそうです

2012-01-14 21:03:57
西村誠一 @khb02323

柳澤きみお先生が、従来通り、「自分で考えた自分の描きたい作品」でなかった「特命係長 只野仁」がヒットした結果について、漫画家さん本人が描きたい内容でなく、読者の欲しい物を編集部が描かせたから成功したのか?・・・と、言われると、私の感想はちょっと(というか、全然)違います

2012-01-14 21:06:03
西村誠一 @khb02323

柳澤きみお先生の「特命係長 只野仁」が、ご自身のアイデアでない(編集部主導の)作品でありながら成功した理由というのは、「編集部主導」が成功の要因だったのではなくて、(本来ご自身で作品を考える)「柳澤先生が、制約の元で描いたから」だと思ってます

2012-01-14 21:08:03
西村誠一 @khb02323

似た話で有名な話としては、富野監督による一連のアニメ作品(ガンダムやイデオンやその他色々)だと思います。あれも、スポンサーのおもちゃメーカーの意向や、その他色々な制約の中で、(本来制約がなければ自由な事ができる人が)制約の中でもがく過程での成功例という部分はあったのではないかと

2012-01-14 21:09:38
西村誠一 @khb02323

漫画家さんに限った話ではないですが、「何か、自分のアイデアで勝負してる人」が、本来勝負してた作品ではイマイチ成功できなくても、制約のある他の作品で大成功しちゃった例ってあるかと思います。ここで重要なのは「自分のアイデアで勝負してる」というのは、そこで結果が出て無くても必要条件です

2012-01-14 21:11:48
西村誠一 @khb02323

途中から、文章の推敲やめて、書きなぐってたら文章が変になったので、途中でぶつ切りします・・・

2012-01-14 21:12:21

森田崇 さん

イブニングにて「アバンチュリエ」連載中

森田崇🎩怪盗ルパン伝アバンチュリエ【ARSÈNE LUPIN】813編Kindle連載中 @TAK_MORITA

「自分が客として欲しいもの(読み手として読みたいもの)」じゃなくて「自分が吐露したい表現」という形で「自分」に囚われ過ぎちゃうとちと迷路かもと思います。「ユーザーの自分」だったらそれを本当に欲するかどうか(笑) @khb02323

2012-01-14 21:05:32
西村誠一 @khb02323

.@TAK_MORITA この話題、細かいさじ加減というか、細かいポイントに対する力点の置き具合によって話が色々と膨らむ(話のテーマが分岐し得る)のも面白いですよね

2012-01-14 21:21:54
森田崇🎩怪盗ルパン伝アバンチュリエ【ARSÈNE LUPIN】813編Kindle連載中 @TAK_MORITA

ですねー。僕は今まさに「読者としての自分が読みたいもの、読みたかったもの」を作らせてもらってますが、ヒットするといいなあー(笑) RT @khb02323 この話題、細かいさじ加減というか、細かいポイントに対する力点の置き具合によって話が色々と膨らむのも(…

2012-01-14 21:26:23

喜多野土竜 さん

「ジャンプSQ.マンガゼミナール MANZEMI」原作

喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@khb02323 編集は自分をプリデューサーと勘違いしがちですが、きっかけはどうあれ作品は作家というフィルターを通した瞬間、その作家のものになるんです。それがネーム原作ですら。言わんや、企画なんて骨格のさらに大まかなアウトラインでしかないです。

2012-01-14 21:21:26
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