生田美和氏つぶやき まとめ

代表作「サガ・フロンティア」「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」「Sister Quest 2」ゲームデザイナー・シナリオライターの生田美和氏のつぶやき。 主に個人的に気になる内容、ハッとさせられる内容、自戒・自訓にしたい内容をまとめました。
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生田美和 @shodamiwa

ゲーム作りにはたぶん正解がありません。でももしゲームを作る人達が開発が作りやすいようにしか作る気はないと言って、面白いアイデアがあっても見て見ぬふりをし始めたら、どうなってしまうかわかりません。 私はゲームを見てゲームを作るのではなく、ユーザーを見てゲームを作っていきたいです。

2011-09-26 01:26:24
生田美和 @shodamiwa

ゲーム内のキャラは最終的にユーザーさんにお渡しするもので、その役割もユーザーさんの感じ方で、友人だったり、ライバルだったり、仲間だったり、恋人だったり、敵だったりするわけで、そこを開発が私物化はできないんですよね。こんな友情でユーザーを楽しませよう!って設計なら分かるんですけど。

2011-09-26 01:44:28
生田美和 @shodamiwa

あの時、戦い抜いたから、私はまだこうしてこの場所で書いていられるのだろうと思う。いつだって辛い時に思い出すのは、私に「☓☓(自主規制w)」という単語を教えてくれてた、あの爽やかな笑顔の御方のことなんだけど、詳しく書くとラブレターみたいになるので華麗に回避!

2011-09-26 02:01:01
生田美和 @shodamiwa

ゲーム作りって単純でもいいと思う。自分や皆が面白いか。でもその自分や皆っていうのが開発してると歪んでくる。いや歪まされる。私はユーザーが喜ぶのが自分の喜びというサービス精神の塊みたいな自分を保ててるけど、そうじゃない人も増えた。自分が楽か、自分の手柄か、あいつの手柄にならないか。

2011-09-26 02:16:33
生田美和 @shodamiwa

シナリオの総量はRPGに関してですが、イベントを組めるプランナーの腕と人数によって決まってしまうところがあるんです。開発の要望でどんなにシナリオを書いても、イベントを組めるプランナーが皆無ならそれらは一個もゲームには乗りません。もっとイベントプランナーを大切にして!、と思います。

2011-09-26 02:26:55
生田美和 @shodamiwa

私が若い頃はイベントプランナーは手柄を立て難いと言われていました。どんなに上手くイベントを作っても、ムービーが良かったんだとか、シナリオがとか、言い出す人がいるからです。今は少しは改善されているのかな。簡単には作れないんですよイベントって。監督業みたいなものですから。

2011-09-26 02:35:44
生田美和 @shodamiwa

細部に神は宿るというけれど、RPGのイベントプランナーとは、まさにそこを作る人なんです。作られた音楽、描かれた絵、用意された台詞、それらをこれぞ!という組み合わせで魅せる。素材を並べてるだけじゃないんです。無限の可能性の中から最高のものを魅せていくんです。究極のアレンジャーです。

2011-09-26 02:41:02
生田美和 @shodamiwa

行動を起こす時、根底にあるのは愛する人々の為に何かできる自分でありたいという思い。自分しか見ない、自分の成功しか愛せない、そんな生き方では、他人の足を引っ張るだけの人生になる。ものを作る職を選んだのは、誰かの幸せを思っていたいから。そういう人達と生きていきたいから。

2011-09-26 03:37:37
生田美和 @shodamiwa

ゲーム作りは団体戦。誰がゴールを決めるかは試合しないとわからない。そこは実力だけじゃない。ひらめきや偶然が重なっても誰かが得点すればいい。敵は他社であり、映画やテレビ等の他の娯楽産業。自分の隣の出来る奴は頼もしい仲間であって、敵じゃない。そこを分からない人がチームの足を引っ張る。

2011-09-26 03:54:09
生田美和 @shodamiwa

ゲーム開発は団体戦の楽しさを知る場所であって欲しいと思う。強いチーム作りに気力を注ぐべきだし、せっかく連携がうまくいったチームメイトを切り離すのはもったいない。このメンバーで戦っていく、このチームで戦っていく、そのためにこのタイトルでこれを学んで欲しいというものがきっとある。

2011-09-26 03:58:42
生田美和 @shodamiwa

ゲーム開発で、0から1を作る人と、1を2にも3にも高めていく人とは、そもそもタイプが違うし、立場が違う。難しいのは、自分がそのどちらの能力を持つのか知らない人がいること。0から1というのは、なんとなく誰かに自分の好みを話して、そういうキャラ絵や話を描かせるというものじゃない。

2011-11-24 00:18:29
生田美和 @shodamiwa

もっと難しいのは、自分が0から1を求められているのか、1を2や3に高めることを求められているのか、それを意識しない人がいること。0から1は例えば、キャラ絵やシナリオを書くこと。1から2はその絵や脚本を編集すること。絵やお話を見て、じゃあ自分も好きに書くね、というのは編集じゃない。

2011-11-24 00:22:45
生田美和 @shodamiwa

創作か、編集か。その立場の違いを理解出来ない故の悲劇はある。シナリオチェック後に、何故か話が壊れまくる!、みたいな大惨事も起きる時は起きる。昔はこれを防げる職人が開発現場にゴロゴロしてた。とにかく知識や経験が豊富で、ものさしも引き出しもいっぱいある。借り物ではない美学の持ち主達。

2011-11-24 00:30:33
生田美和 @shodamiwa

私は創作も編集もやる立場にいるが、創作部隊に回されることが多い。0から1を生み出せる人間の方が頭数が少ないからだ。しかし、1を2や3にする編集はとても大切で、これは応用が効く。真面目に編集を学んでいけば、その編集技術は一生もの。誰とだって組め、どこにでも根を張り巡らせられる。

2011-11-24 00:34:12
生田美和 @shodamiwa

私の新人時代、ゲーム開発現場は職人の巣窟だったと思う。でも今は、職人と職人を結び、そこでの成果物を精査し高めていく管理や編集のプロが必要。0から1だけが開発者の道と思って、職人もどき、職人気取りに成り下がらないで欲しい。1を2にも3にもできる編集力も視野に入れて活動して欲しい。

2011-11-24 00:38:10
生田美和 @shodamiwa

ゲームも人生も、ひとりで作るものじゃないから、誰かとセットで強くありたい。開発も家族もチーム。タイトルごとに人の絆まで粉砕するような異動はちょっとと思う。ゴールデンコンビみたいなのはセットで動かせばいいし、ユニット組ませようよ、ユニット、と思う。憧れは私の女房役。カモン、女房!

2011-11-24 00:51:23
生田美和 @shodamiwa

子供が居ると自分の買い物はゆっくりできないので、寝たっ!と思ったら、抱っこしながらウィンドウショッピング。当然、試着も試食もままならない。が、荷物と我が子で完全に両手が塞がった私を見ても怯まずティッシュを配る人がいて、そんな時は「大丈夫。お前ならできる!」と言われてる気がする。

2011-11-28 23:42:39
生田美和 @shodamiwa

食材を買い出し中、急に我が子が睡魔に襲われ、10キロの米袋と化した。今だ!と、お気に入りの店に特攻したら、フェア最終日。我が子を抱きながら、店員さんにおススメ商品のおススメっぷりを聞きながら、売れていくスペシャルプライスのブラウスやコートをじっと見守るという切なさを味わう。

2011-11-29 00:05:25
生田美和 @shodamiwa

今は寝ちゃえば10キロの米袋で、起きてれば駆けまわっちゃう我が子だけど、きっともう少し大きくなったら、一緒に買物に出てくれるんじゃないかと期待してる。かつての私がそうだったように、ゆっくりおとなになって、私のとなりに立ち、そして、いつか私を追い越して、未来へと歩いて行くのだろう。

2011-11-29 00:15:28
生田美和 @shodamiwa

同じ道を歩む人は誰もいない。人はそれぞれの道を行く。誰にとっても正しい答えはない。それでも誰かが経験した苦しみや悲しみ、それらに乱された心とのつきあい方に惹かれる。なにより自分ではない誰かが悩み、傷つきながらも生きてきた事実に励まされる。悩むときも傷つくときも、この心は人と共に。

2011-11-29 11:04:31
生田美和 @shodamiwa

人に愛されないのは、辛く苦しい。誰にも愛されないなら、生まれてきたくはなかった。それでも、命があるかぎり、愛のために生きるしかない。求めながらもねだらず、焦がれながらも奴隷に堕ちず、素直な心で生きていくしかない。どんなに孤独な道でも、ただひとりで、歩いていかねばならない。

2011-11-30 04:31:20
生田美和 @shodamiwa

現場でプロの方とお会いし、その仕事に触れると、圧倒されてしまう。その一瞬一瞬、ひとことひとことが、まるで魔法のように輝いていく。異なる才能の持ち主が集い、この作品をあるべきステージへ、よりよい場所へ押し上げていく。目指すゴールは、遊んでくださるユーザーさんの心。そこまで届け!

2011-11-30 21:43:40
生田美和 @shodamiwa

とある声優さんとお会いする機会があったので、台本についてうかがった。声優さんにお渡しする台本には主に台詞のみ。けれど、私が納品するシナリオには、マップやBGMやキャラ絵への指示がある。台本に情報の過不足はないか知りたかった。先行して渡すべき情報や、必要な配慮が知りたかった。つづく

2011-12-02 11:51:47
生田美和 @shodamiwa

つづき。ゲームでは個別収録も多い。個別だと、どうしても、その場の流れが掴みにくくなる。相方がいれば想像しやすいシーンも、相手が喋ったとして、想像しながら声をあてていただく。その想像力の手助けに、この台本は、なれているのかいないのか。ずっと気になっていた。つづく

2011-12-02 11:57:27
生田美和 @shodamiwa

つづき。お話させていただいた声優さんは、私の言葉に耳を傾けてくださり、大丈夫ですよ、と笑顔を見せた。現場で開発者の思いを聞きながら、役を育てていくのだから大丈夫だと。なんてすごい職業だろうと、改めて思った。そして、またその声優さんの役作りの素晴らしさ。圧倒されるばかりだ。つづく

2011-12-02 12:03:54
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