『映画けいおん！』円環・伏線・映像表現などをめぐって

庭 @keta_chop

@akita_kia いや……しかし女子はどこまで隠れオタか腐女子かわからんのでなんとも……！

秋田紀亜 @akita_kia

@keta_chop ほう。女子同士で分からないなら、男からはとても……ｗ

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

大掃除でたまたま出てきたフロイトの『ドストエフスキーと父殺し／不気味なもの』（光文社古典新訳文庫）読んでたら、「小箱選びのモチーフ」という項目があった。これを、映画けいおん！で何処に卒業旅行行くか選ぶ話の分析に使えないかずっと考えてたんだけど、俺の頭じゃ無理ぽ・・・。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

そこでは、『ヴェニスの商人』の話を皮切りに、神話や伝説の「三人目の娘」について考察してるんだけど、映画けいおん！で澪が「ロンドン」と行きたい所を挙げたのが、正に三番目なんだよね。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

で、フロイトは選ばれる三番目の優れた娘は単に美しいだけでなく、特別な特徴があるとして、「沈黙」に集約されると結論してるんだけど（例えばシンデレラ）、HTTの上級生メンバの中で（４人いるけど）最も「沈黙」が相応しいのは、澪に他ならない・・・。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

でも、ここで一つフロイトの前提から外れるのは、HTTの上級生メンバが４人いるということだ。そして、ここが映画けいおん！のシナリオの奇跡的なところになるんだけど、卒業旅行の候補地選びから、第１の主人公である唯は事実上外されて、律、ムギ、澪の三人（！）の勝負に集約されてしまう所。

ともくんのママ @uasi

@shostakovich ドバイ→ヨーロッパ→温泉→ロンドンで4番目じゃありませんでしたっけ

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

そしてフロイトは結論めいた一文を残す。曰く「三人目の女神は、女性の内で最も美人であり、善良であり、最も欲望され、愛されるに値する女性」である、と。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

HTTの上級生メンバの中で、そう言うに値するキャラクタは、正に澪であり、ここに、何故、映画けいおん！は澪が望んだロンドンへ行くことになったかの答えがあるような気がする。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

@uasi 澪が3番目というのは、トンちゃんが行き先を選ばされる際のカップの順番のことを指します。唯の希望先が、事実上行き先候補選から外されるのも、意味があることだと思うので。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

フロイトに言わせれば、三番目の娘というのは、「死の女神」と「欲望の対象としての女神」という、アンビバレンツな二重性を伴った女性ということらしいけど、律をバシバシ叩きまくる澪は「死の女神」としての特徴もあるよなぁと・・・。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

そういえばトンちゃんて雄だっけ雌だっけ・・・？

ヴィー @wie1973

@shostakovich 雄だった気がしますが、どっちでしょうね？

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

もしトンちゃんが雄なら、フロイトの「選ばれる三人目の娘」理論と映画けいおん！との親和性が深まるんだがなぁ・・・。正に「選びと宿命」そのもの。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

@wie1973 亀だけに雄なのかな？と思ってましたが、どこ見ても性別書いてなくて。単なる思い込みかもしれませんが。

ヴィー @wie1973

@shostakovich トンちゃんの性別に関わる部分はあるかと見てたんですが、番外編の「企画会議！」で唯たちが雄として扱い、梓が「トンちゃんて女の子だと思ってましたけど」と言っている部分だけのようです。で、和が「チェケラッチョイ」とアテレコすると。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

.@wie1973 そういえばそんなやりとりありましたね。まあ、設定はないんでしょうね。しかし、トンちゃんの本当の性別がどちらにしろ、上級生メンバが雄と思い、梓だけが雌と思ってるそのやりとりは、非常に重要ですね。

秋田紀亜 @akita_kia

@shostakovich 「グルグル回る」のが嫌になるネタについて、元日のツイートで書いてみました。こじつけかもしれませんが、参考になれば。ログさかのぼるのはお手数ですが。２日にもとちのはなさんとのやり取りで少し。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

@akita_kia 読みました。こじつけ、参考になるどころか、極めて重要な視点を戴きました。なるほど、「円環」ですか。梓が見る夢やホテルでの追いかけっこなど、確かに、映画の中にも「円環」するモチーフはたくさんありましたし。

秋田紀亜 @akita_kia

@shostakovich ありがとうございます。梓の夢は、唯（だけ）がそのまま円環に留まり続けることへの恐れでしたね(笑)。夢の中の唯が全然嫌がっていないところが「らしい」と言うか(笑)

秋田紀亜 @akita_kia

@shostakovich ホテルでは、探す者と探される者が交代を繰り返して、やがて一体化してましたね。当初、梓は学年も違うし卒業旅行メンバーでもなかった訳ですが、あの追いかけっこで唯を通じて名実共に同じ円環に入れたのかなとか。他のメンバーも同室でしたしね。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

@akita_kia 「澪は何故「グルグル回る」のを嫌がらなければいけなかったのか？」問題解決の糸口が掴めたような気がします。最初はあれだけ嫌がっていたのに、中盤以降言わなくなった事にも、重要な意味が隠されている気がしてなりません。また勉強会したいですね。

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

@akita_kia 「円環」という意味で重要なのは、アバンのエアバンドのシーンや映画のトレーラーで取り沙汰された「音楽性」の問題が、ロンドン旅行の最後の最後で「今までどおりでいいんだ」という結論に達したことですね。その結論が出る場では、梓が会話に参加してないのも脚本的に凄いなと

Hiroshi_Yasuda🇷🇺 @shostakovich

考えていた以上にけいおん！（特に映画版）がものすごいアニメであることを改めて痛感し、恐れおののいている。脚本・コンテ・演出・作画の全てが一分の空きもなく一体となっている。ちょっとこれは、アニメ版に関してはハルヒ以上だ。

秋田紀亜 @akita_kia

@shostakovich 澪が言わなくなったのは、円環の（確か）三度目にあたる観覧車で、皆と一緒で安心できたことが大きかったのではと思います。勉強会またしたいですね。