qualsuelleさんの神のTW「文化と文明へ」編

ご要望にお答えして・・・。いつもながらの冴えわたる分析です。
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qual quelle @qualquelle

関西の人とはあまり縁がないが、僕の知る限り、杓子定規の役人気質が多いように思う。それも背伸びしている訳ではなさそうで、どうやら天然で、板についている。

2012-01-30 17:15:48
qual quelle @qualquelle

最初は意外に思えたが、今では仕事の相手が関西と聞くと、ちょっと身構えるようになった。霞が関に務める知人たちの方が、よほど柔軟に思える。

2012-01-30 17:15:57
qual quelle @qualquelle

橋下市長の事を、「大阪の事が分かってない」というように批判する向きは、かえって排他的な土地柄の宣伝に躍起なように見えて、どうやら旗色が悪い。排他性をもってしか実感できない紐帯というものがあり、そのような紐帯に支配された土地は、まず荒廃していると看做される。当然の事だろう。

2012-01-30 17:16:14
qual quelle @qualquelle

更に有体に言えば、そういう排他性が、既得権益死守の性根を秘めたもののように見えてしまう所が、反橋下派の残念なところであり、あるいは限界であろう。これまた同様の事が、「美術」の風景にもある。

2012-01-30 17:16:32
qual quelle @qualquelle

ある人が指摘していた事だが、「文化を殺すな」は、殆どの場合「予算を削るな」である。具体的には「美術館建設計画を撤回するな」であり、あるいは「企画展を中止するな」である。

2012-01-30 17:16:54
qual quelle @qualquelle

そこに閑古鳥が鳴こうが、特養のベッドが一つ減ろうが、ガレキの国の王様(たち)には知った事ではない。土建屋と大して変わるところはない訳だ。

2012-01-30 17:17:04
qual quelle @qualquelle

或る美術館の来館者数の多寡が、その企画展の質を決める訳ではない。同様に、銭金の多寡すなわち文化の質では、必ずしもあるまい。

2012-01-30 17:17:24
qual quelle @qualquelle

とりわけ、銭金(特に公金)の他に拠る所がないような「文化」というのは、多くのばあい底が割れているのではないか。その需要は、実は極く限られた所にしかなく、そこは荒廃している。

2012-01-30 17:17:37
qual quelle @qualquelle

従って、橋下市長が何かしようがしまいが、「美術」などの「文化」の未来は暗いように思われる。もっとも、一般にはそんな事どうでも良いと思われているか、橋下市長のような政治家が積極的な支持を集めるかだろう。

2012-01-30 17:18:01
qual quelle @qualquelle

今後の地方政治家は、香具師口上に上せるに好個の「旧弊」「仮想敵」「トカゲの尻尾」として、「文化」を大いに珍重するに違いない。

2012-01-30 17:18:13
qual quelle @qualquelle

では作り手の方々はどうしたら良いかと言うと、美術館の他からはオファーのないようなインスタレーションとかビデオアートなんて、自ら定めた年限までの事とするがいい。

2012-01-30 17:18:35
qual quelle @qualquelle

そして願わくば定職に就き、守るべき者には常に機嫌の良い顔を見せ、良い本を読み、良い音楽を聴き、そして一日に一度は、何か気の利いた事を言うのだ。

2012-01-30 17:19:05
qual quelle @qualquelle

それでも何か作りたいんであれば、陶芸家とか、ガラス作家とかが良いだろう。自己表現ではない。薄利多売である。他人様世間様の喜ぶ顔が、ちゃあんと見える物を作るのだ。

2012-01-30 17:19:30
qual quelle @qualquelle

テレビや雑誌などでの露出が大してある訳でもないのに、全国のギャラリーから季節ごとに個展やグループ展の依頼があり、おまんま食うくらいには売れている、そんな作り手は、実は幾らでもいる。

2012-01-30 17:20:43
qual quelle @qualquelle

原価率の極小な仕事を生業にと夢見るさもしい若者たちは、そういう人たちの決して楽ではない仕事こそを、大いに玩味し、学ぶべきであろう。今をときめく彼だの彼女だのは、どうでも良いでしょうが。

2012-01-30 17:21:22
qual quelle @qualquelle

例えば、朝飯に豆腐とワカメの味噌汁を食べたら嬉しかった、というような事を考えよう。そういう喜びを受け継ぎ、享受し、伝えていく事を、吉田健一や阿部良雄先生は、「文明」と呼んだ。そして「文化」は、「文明」に対立し、時に「文明」を脅かす。

2012-01-30 17:22:08
qual quelle @qualquelle

政治の強権をもって、荒廃した「文化」を御破算にする事は出来る。だから、日本芸術院なんてジワジワ干上がりつつある。しかし、そこから生まれてくるものも、恐らくはまた「文化」でしかない。

2012-01-30 17:23:45
qual quelle @qualquelle

しかし、誰しもが特段の関心を寄せないようなところに、実は既に/常に「文明」はあるのだ。心ある者が注意すべきなのは、異なる「文化」間の対立ではない。「文化」による「文明」の抑圧である。

2012-01-30 17:23:59