孤立波研究の歴史
@ikkyu_kaji 1965ザブスキー・クラスカルには、Stoker1957とGardner-Morikawa1960(見たことない)しか引用がなく(Fermi-Pasta-Ulmはもちろんある)、KdV1895もないので、この時点ではStokerを信用していたのでしょう。
2012-02-19 22:15:40@Paul_Painleve そりゃ水の波で本を一冊書くような専門家の言うことですから…Boussinesqの本は,知らなければKdV関係の文献をたどってそこに行き着くのはかなり難しそうです.しかし誰かが調べたんですね.すごいなぁ.
2012-02-19 22:24:44@Paul_Painleve @ikkyu_kaji AiryとRusselの論争が発端でしたので、孤立波が存在するかどうか、という問題を最終的に解決した意味では、KdVなんですよね。BoussiensqがKdV方程式の意味をどこまで知っていたかがわかりません。
2012-02-19 23:01:37@ikkyu_kaji @Paul_Painleve Boussinesqも論争に加わって、ラッセルを擁護していたようなので、もし認識があったならば、そこで論争が終わっていたでしょう。論争がKdVまで続いた(というのが事実ならば)KdVなんでしょうかね。
2012-02-19 23:07:04@ken_m123 @ikkyu_kaji Boussiensqは1871にKdVを経ずして、直接的に孤立波を出してますので、Airyの批判という点ではその時点で解決されていると考えられるでしょう。KdV方程式に当たる式はその後1877に出してます。
2012-02-19 23:07:10@ikkyu_kaji @Paul_Painleve まあ、発見してたけど注目されずに、再発見で注目をあびて再発見者の名前がつくのはよくあることではありますしね。
2012-02-19 23:11:10@Paul_Painleve @ikkyu_kaji そこでどれだけの人が納得したかです。Ablowitz & SegurにもBoussinesqの孤立波の研究に言及していますが、KdVで解決された、とあります。当時を知っている人がいれば聞いてみたいのですが....
2012-02-19 23:15:51@ken_m123 @ikkyu_kaji AiryとRusselの論争については、Rayleigh1876"On waves"でも孤立波の存在が示されており、Boussinesq1871も同じ議論である、と述べられています。
2012-02-19 23:23:42@Paul_Painleve @ikkyu_kaji はい。Rayleighはかなりの大物でしょうから影響力はありそうに思うのですが…当時の学会の雰囲気が知りたいですね。数学史、科学史の研究題材として面白そうです。
2012-02-19 23:35:46ちなみに、Boussinesqさんは、私が初めてLille大に職を得た1887年の前年まで、Lilli大の教授でした。Lilleの有名人といえば、E. Borel, Pade, Chazy, Vessiot, Kampe de Feriet, H.Cartanらです。
2012-02-19 23:59:07BoussinesqはBoussinesq方程式の論文で孤立波解を発見している. KdVはBoussinesqで一方向に進む波を仮定して出てくるので、浅い水の波の孤立波が存在するかどうか、という問題は、やっぱりこの論文で解決している。
2012-02-20 00:29:33しかし、こういう科学的発見がどういう風に広まっていったのかというのはおもしろい。特に、発見されてからしばらく注目されなかったことなどは、なぜ注目されなかったのかとか考えるとなかなか楽しい。
2012-02-20 00:32:12GGKMがKdV方程式の初期値問題を逆散乱法で解いたあと、すぐにLaxがLax pairを発見しましたが、あれは、やっぱり論文出版される前に情報交換があったのでしょうかね?あれは東海岸で近くにいたからセミナーなどで情報交換してたからできたのかと。
2012-02-20 00:46:52@ken_m123 Boussinesqは、私がリールに移るのとの入れ変わるようにパリに移った時に、アカデミー会員になってるくらいで、フランスの学会での地位は高い人でした。ちなみに、私がアカデミー会員になるのは、私自身の方程式を発見した後の1900年です。
2012-02-20 00:50:58やっぱり、Laxは天才だ。1970年、CDC 6600事件があり、過激派集団がクーラン研究所のスーパーコンピューターを乗っ取り、爆弾を仕掛けて破壊しようとした。Laxは、その爆弾を不能にしてスーパーコンピューターを救った。当時、所長であったMoserは責任を取り辞任。
2012-02-20 00:52:02@ken_m123 GGKMの論文には、Laxとの private communicationが引用されてますので、議論してたんでしょうね。
2012-02-20 00:55:35発見にいたる経緯や発表後どのようにして認められたかなどは、本人や周辺の人がいるうちにきちんと調べておいたほうがよいのだろうなあ。ソリトン研究も55年になるので、ぼちぼち資料を残しておいたほうがよい気がする。
2012-02-20 01:01:38