MTG統一理論への道
『アーキタイプの分類』に対する反応 http://t.co/vnJ0qUx1 久々にこれ読み直して、もうちょっとまともなMTG理論を作れないかと考えていた。 #mtgjp
2012-02-22 20:47:17MTGの理論が混迷してるのって、既存の理論(カードアドバンテージとかテンポとかクロックとか)が凄く曖昧な形でしか理解されてないのも原因だと思う。
2012-02-22 20:50:17カードアドバンテージ理論とマナ・アドバンテージ理論はMTGのリソースを定量化しようぜ!っていう理論で、「それぞれのカード(マナ)が等価値なら、カード(マナ)の総量が多い方が有利」という、当たり前といえば当たり前の話です。
2012-02-22 20:54:41なんで「テンポ」って名前があかんかというと、「テンポ」にはどうしても時間的な含意があるから。マナ・アドバンテージ理論は単に総量を比べるだけなんで、時間概念は本質的には不要です。
2012-02-22 20:59:17じゃあクロックはどうか。何故かこれは非常に不可思議な概念だと思われているようだが、自分の理解は単純です。「相手のライフ増減の時間微分」、これでいい(マジックは離散的なゲームなので厳密には違うけど、イメージとしては分かりやすいと思う)。
2012-02-22 21:05:37そしてクロックとカード/マナ・アドバンテージとの関係はどうなのか。簡単に言うと、後者の「有利」を具体化したのが「クロックが(より)大きい」という表現です。
2012-02-22 21:09:45カードの価値は個々のカードによってバラバラです。マナの価値は、盤面、手札、相手のデッキといった様々な要素によってドラスティックに変動します。
2012-02-22 21:21:08例えるなら、古典MTG理論は将棋のようなゲームで、「有効な駒の数が多い方が有利、有効な手番が多い方が有利」と言っているようなものです。実際はひとつの駒の価値やひとつの手番の価値はバラバラで、こんなことを言ってもあまり実戦の役に立ちません。
2012-02-22 21:25:41しかしこのクロックという代物はただのライフ変動の時間微分なわけで、それ単体ではゲームの分析に役立ちません。問題は、どうすればクロックをでかく出来るかということです。
2012-02-22 21:29:48結論は身も蓋もありませんが「ケースバイケース」。コンボデッキは特定のカードの組み合わせで、一時的に巨大なクロックを作り出します。バーンデッキは手札の火力を直接消費して、相手にあまり依存しない安定したクロックを実現します。
2012-02-22 21:35:04古典理論は「(一般的に)どうすれば効率よくクロックを上げられるか」という問いに「カード/マナ・アドバンテージを考慮する」と答えましたが、私はそういった問いの立て方自体がもはや時代遅れだと思います。それはもう、個別事例に当たるしかないだろうと。
2012-02-22 21:38:47これからのMTG分析として有望なのは、特定のゲームプランにおけるクロックの変動に着目して、「いつ」「何によって」そのクロックが変動してるのかを調べるというアプローチですな。
2012-02-22 21:44:04なんで「デッキ」じゃなくて「ゲームプラン」かっていうと、ゲームプランは相手によって変わってくるからです。ただし一部のデッキは、相手によらず同じようなゲームプランを採用できます。
2012-02-22 21:46:21この「相手によらずゲームプラン一定」というのはエニグマと呼ばれるデッキ群の特徴のひとつです。もうひとつの条件は、「対策が困難なほど高速である」(この条件を入れるかどうかには議論の余地がありそうです)。
2012-02-22 21:51:03エニグマは「広義のソリティアデッキ」と言っていいだろう。「狭義のソリティアデッキ」が相手との相互作用のないデッキだとしたら、「広義のソリティアデッキ」は相手によらず、同じような動きをするデッキ。
2012-02-22 21:54:14例えば親和はビートダウンなので、戦闘という形で相手との相互作用を持つわけですが、結局「凄い速さでアーティファクトクリーチャーを展開してなぎ倒す」という動きをどんな相手にもするわけです。
2012-02-22 21:56:14そういやさらって流してしまいましたが、クロックをクリーチャーのようなパーマネントに限定せず、広くライフ増減全般に関わる概念として考えることが重要だと思います。そうすることでバーンやコンボデッキのような、特殊な(≒勝利手段がクリーチャー主体でない)デッキの動き方も理解出来ます。
2012-02-22 22:04:38