#この書き出しいかがですか まとめその1(2/26)
2/28,29をまとめました。
2/29~はこちらでまとめていきます。
迷子さんたち
すみません、まとめ製作者の非力さ故です(◞‸◟)
取得漏れもあるかもしれません(´・ω・`)
一本の命の灯がまさに消えようとしていた。粗末な寝台に伏した老人の枕辺には、死神が暗い影を落としていた。その傍らに跪いた娘は目俯き、薄れていく老人の呼吸音にじっと耳を伏せていた。不意に、枯れ木よりも脆く干からびた手が娘の白い手に触れた。彼女はハッと瞳を見開いた。 #書き出し
2012-02-26 12:13:44溶けかけた蝋燭の火は今にも消えそうだった。粗末な寝台に伏した老人の枕辺には死神が立ち、暗い影を落としていた。寝台の傍らに跪いた娘は俯き、薄れていく老人の呼吸音にじっと耳を凝らしていた。不意に、枯れ木より脆く干からびた手が娘の手に触れた。彼女はハッと瞳を見開いた。 #書き出し
2012-02-26 14:57:00「ごめんね、約束守れなくて」そう言って彼女は弱々しく笑った。まだ覚えていてくれたのか。私は驚愕した。なぜならその約束はもう数十年も前のものだったからだ。彼女はふふ、と小さく微笑むと、私の右頬に手を伸ばして触れた。その手はまだ生き物の温もりを確かに持っていた。#書き出し
2012-02-26 13:46:08電車の音がした。あたしが、ずっと待っていた音。あたしを、連れてってくれる音。大好きで耳障りなあの音を、聞けないのは少しだけ残念だけど。迎えに来てくれた貴方に、あたしは勢いよく飛び込んだ。遠くで、あの音がした。 #書き出し #twnovel
2012-02-26 13:47:02君が見たい。なのに見えない。どうしてなんだ。君のことが好きなのに。この苦痛を誰かとってよ。痛みがなくなれば、僕は君を愛せずに入れるのに。神にでも祈りますよ。どうせならこの命、捧げますよ。でもわかってる。君が見えない理由。君はもう、この世には存在しないのだから・・・ #書き出し
2012-02-26 19:14:14アルマジロは、何を護ってるんだと思う?彼は訝しげにそう言った私の瞳を覗き込んだ。彼はアルマジロに似ている。アルマジロが丸くなって眠る、頑なにさえ思えるその姿勢が好きだ。彼にはそういう節がある。私はそれをとても好ましく思っていた。 #書き出し
2012-02-26 22:17:12橙色に染まる空。紅に染まる視界。私が、彼女を殺したのだ――。 空だよ。青い雲で、白い空。黒いハトだって、ほら、飛んでる。金がなかったんだ。クスリを買うオカネ。だから、殺した。煩いし、面倒だから。そう、突き落とした。足元の灰色の空に。 ――バイバイって。転落死。 #書き出し
2012-02-26 22:28:30異界よりの移住者、それはこの大陸のバランスを壊した。移住者と元からの大陸人とで火花が散る毎日、ついには紛争レベルの暴動まで起きた。そんな中、世界の管理者の聖竜がこう切り出した。「一度この世界をリセットしよう」 #書き出し
2012-02-26 22:39:49そいつは厄介な病だった。潜伏期間は長く、発病するとじわりじわりと脳ミソから内臓に神経の末端まで破壊していく。治療薬など研究段階で存在しない。最初は竜にしか感染及び発病しないその病はこう名付けられた。『竜滅病』と。 #書き出し
2012-02-26 22:45:38人間ってのはつくづく己を滅ぼすものを開発する。核がいい例だな、今地球には何十回と滅亡できる核があるらしい。しかしそれよりも手軽に己を滅ぼすもんを人間は開発した。そう、それはウイルスさ。 #書き出し
2012-02-26 22:51:05「人間としての己を捨てたい」ある者は言った。何でも屋の男は少し首を傾げていくつかの物を持ってきた。薬・魔法書・杖、何に使うかは分からない。そして何でも屋の男はこう言った。「どれも人あらざる者になれる代物だ、選べ」 #書き出し
2012-02-26 23:00:57