茂木健一郎先生@kenichiromogiの「他人のためだと思えば、無限のエネルギーがわいてくる」

「連続ツイート」第529回をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています!by 茂木健一郎
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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

2012-03-10 07:52:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

「連続ツイート」第529回をお届けします。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています!  本日は、昨日に続き、これまでもツイートして来たテーマですが、新しく社会に出る人へのはなむけの言葉として。

2012-03-10 08:48:30
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(1)若いやつらと話していると、とにかく、自分が何とかなりたい、というやつが多い。自分が勉強ができるようになりたい、仕事がほしい、彼女が欲しい、彼氏が欲しい、幸せになりたい。自分の幸せを、そのようにして考えるのは当然の本能だが、短絡的になってはいけない。

2012-03-10 08:49:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(2)「自分のため」というのは、一つの罠である。世界に、自分は一人しかない。だから、「自分のため」ということを考えていても、結局、一人分のエネルギーしか出ない。それに、自分が幸せになりたい、という主張は、世間から見れば、どうぞ御勝手に、ということに過ぎない。

2012-03-10 08:50:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(3)発想を変えて、他人のために何ができるか、ということを考えてみる。自分の学ぶこと、やること、考えることが、以下に多くの他人に利益をもたらすか、福音を呼び込むかということを考える。そのように頭を切り換えると、この世の中は随分と面白い場所になってくる。

2012-03-10 08:52:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(4)自分は一人しかいないけれども、他人はたくさんいる。最初は周囲のひとたち。それが、十人、百人、千人。多くの人たちに役に立つことをしようと思うだけで、無限のエネルギーがわいてくる。どれだけがんばっても、終わりということはないからである。

2012-03-10 08:53:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(5)他人のために、と考えることは、人間観を鍛えること。自分が好きなことはわかっている。しかし、他人は何に悩んでいるのか、何を必要としているのかということはそう簡単にはわからない。他人が集合してできるのが「マーケット」。ほら、と差し出しても、市場が受け入れるかはわからない。

2012-03-10 08:54:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(6)他人のため、と考えると、社会の仕組みがわからなければならない。人と人とが出会う有機的なネットワークがどのように動くのか、そのシステム的な洞察が必要となるのである。このような発想は、インターネットの上の新しいサービスにも直結する。

2012-03-10 08:55:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(7)自分のため、と囚われていると発展がないが、いったん発想を逆転させて、他人のために疾走してみる。すると、社会というのは不思議なもので、他人のために役立つことをやっている人に対しては、「ありがとう」と感謝をしたくなる。結局、めぐり巡って自分のためになるのである。

2012-03-10 08:57:20
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(8)利他を測ることは、自分の知性、感性を磨くことにもなる。知性とは、つまりは利他を突きつめた一つの境地である。自分のことばかり考えているやつは、結局こじんまりとしてしまう。学問でも芸術でも、本当にすばらしいものは利他を貫いている。そこに世界があるからだ。

2012-03-10 08:59:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

たむ(9)4月から社会に出る人たちは、ぜひ、「自分が幸せになりたい」ということばかり考えないで、古い言い方のようだが、世のため人のためということを考えてほしい。そして、それがどれくらい難しく、奥深いものであるかを噛みしめてほしい。そうすれば、きっと桜が咲くでしょう。

2012-03-10 09:00:17
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第529回「他人のためだと思えば、無限のエネルギーがわいてくる」でした。

2012-03-10 09:00:45