北方領土問題：ロシアとの領土交渉は原理的たるべきことについて

fj197099 @fj197099

ファイル：北方領土問題　野田首相、２島返還での決着に反論(http://t.co/IKMifQ7B）…この話もう一度確認しておくが、「引き分け」とはロシアが四島全ての日本帰属を認める、その代わりに日本がロシアとの平和条約を締結する。これが「引き分け」であってこれ以外の解決はない。

fj197099 @fj197099

ちなみに言えば北方領土はソ連による不法な侵略で奪われた領土であり、いわば日本はソ連の帝国主義の犠牲者である。韓国が日本に歴史問題での謝罪と賠償を求める権利があるように、日本にもソ連／ロシアに謝罪と賠償を求める権利がある。侵略のみならず60年間も不法占拠されてきた恨みは相当に深い。

fj197099 @fj197099

しかし仮にロシアが四島の帰属が日本にあると認める場合、日本はロシアに謝罪や賠償の要求を出すことなく平和条約に署名するであろう。これこそ日本がロシア側に支払う最大の代償でありロシアは当然感謝してしかるべきなのである。日本が要求すべきものを要求せずにロシアとの友好関係に入るのだから。

fj197099 @fj197099

尤もそういうことを言うとかならず「米国も小笠原諸島や奄美諸島、沖縄諸島を占領していたではないか」との批判が出てくるであろう。だがソ連の北方領土占領と米国のこれら占領を同一視するのは本質的な誤りだ。なぜなら米国はこれら領土の日本による「潜在主権」を当初から認めていたからである。

fj197099 @fj197099

すなわち米国としてはこれら領土は当然日本に帰属するものであるがしかし戦勝国として一時的に占領するという立場であったのだ。これは将来の返還を前提にしていたという点でソ連の行動と決定的に違う。米国は沖縄を初めとする領土を米国の一部に組み込もうとはしなかった。領土的野心はなかったのだ。

fj197099 @fj197099

ソ連／ロシアは別であり、彼らは今もって四島を返すつもりはないのだ。国際法上認められない武力侵略によって不法に領土を占領しそれを既成事実化しようとしている。時代錯誤の帝国主義的野心には呆れるばかりである。ロシアの本質が変わっていないことは2008年のグルジア侵攻でも明らかだった。

fj197099 @fj197099

グルジア紛争では最初に行動を起こしたのはグルジア側であったようだが、それは国際的に承認されたグルジア領内における武装勢力掃討であって、それにロシアが「自衛」を理由に介入することなど国際法上決して認められることではなかった。しかしロシアはあろうことか「自国民保護」を理由に干渉した。

fj197099 @fj197099

ロシアは干渉を周到に準備していたようだ。まず南オセチアやアブハジアなど分離独立勢力の住民にロシア国民としてのパスポートを与え、後方支援を通じてグルジア側を挑発した。それにグルジアが応じると直ちに「自国民保護」の論理で他国を侵略したのである。余りにも帝国主義的な干渉の方法であった。

fj197099 @fj197099

圧倒的なロシアの軍事力の前にグルジア軍は歯が立たず、結局ロシアはまんまと南オセチアとアブハジアを占領した。そしてそこに傀儡的な「独立国家」を作って「国家承認」を行った。ロシアの不法には国際社会が怒りの声をあげたが、どういう訳か米国のイラク攻撃とは違いロシアは余り批判されなかった。

fj197099 @fj197099

そこは米国が幾ら批判してもたいした結果にはならない（民主主義国なので行動に自制が利いている）のに対して、ロシアは怒らせると本当にしゃれにならない国家だという独裁的な権威主義国の利点があったであろう。要するに権力政治の観点からロシアの不法は大目に見られグルジアは放置されたのである。

fj197099 @fj197099

ロシアはいずれ時を見て南オセチアやアブハジアなどを自国領土に「編入」するのであろう。これほど露骨な侵略行為、帝国主義的行為が21世紀の現代に起こっているとは真にショッキングな話だが、権力政治の狭間に埋もれてその不法性、侵略性が十分に非難されていない。ロシアとはかくある国家だ。

fj197099 @fj197099

交渉を通じて「北方領土が返ってくる」などという幻想がどれほど甘い思い込みか、この一事を見るだけでも極めて明らかであろう。ロシアは領土については原理的である。原理的なロシアに対抗するには日本も原理的でないといけない。領土問題は一歩も譲らず。ロシアとの関係悪化を恐れぬ対応が重要だ。