#この書き出しいかがですか まとめその10(3/18~23)
ボブは肥満気味の体がコンプレックスだった。肥満「気味」というのは控え目な表現だ。自らの目は、腹が邪魔して下半身が見えない。まぁ、そんな体型だ。飛行機のエコノミークラスには乗れない。以前体を無理やり押し込んだら、座席に挟まって自力で出れなかった苦い思い出があった。 #書き出し
2012-03-20 05:54:38古い携帯のメールを開く。マイクロSDという儚い媒体にバックアップされていたメールは、元カレとのやり取りが綴られている。彼の部屋で元カノとの写真を見つけ出し、散々怒った自分が、一体何やってるんだ。SDには写真フォルダまで。指先に乗る媒体に秘められし膨大な記憶と思い出。 #書き出し
2012-03-20 13:21:54記憶を消さないで!天使から転生の説明を受けた人間が、頭を抱えてうずくまる。「皆さんそうおっしゃいますが、記憶の消去は転生時の絶対条件ですから」人間は動かない。煉獄を通さないとよくこうなる。「消さない方法、教えてやるよ。天使か悪魔になればいい」悪魔の俺はにやりと笑った。 #書き出し
2012-03-18 02:16:27優しすぎる世界では息ができない。きみもぼくも、ただ恋をしては息も出来ずに死ぬだけだ。でも、それでもかまわない。傷付け合いながら体をすり減らして生きるよりずっと、しあわせな最期だと思うから。きみとなら死ねる。嘘じゃないよ。 #書き出し
2012-03-18 07:54:07優しすぎる世界では息ができない。不安になるから。あなたの優しさにいつも、追い詰められるの。私のことを嫌いと言って。私の嫌な所を言って。怒って、怒鳴って、私を罵倒してよ。それでも私を愛しているなら、同じくらいの声で愛を叫んで。 #書き出し #twpoem #言葉
2012-03-18 21:09:50優しすぎる世界では息ができない ふたりして堕ちる 何もかもから見放された僕たちはそれでも笑っていられるの 流した涙に意味があるのだとしたら ねぇ あの日みた宇宙が忘れられないんだ 少しずつでいいから進んでみよう 二度とこの手を離さない #書き出し
2012-03-22 13:29:57いっそのこと君が僕のことを忘れておくれ。そんなに僕が嫌いなら。全部追い出しておくれ。君が心に造った鉄格子。その隙間から、時々腕を伸ばすような。そんなことは止めておくれ。もし、の気持ちが僕を狂わせる。君が、僕を狂わせる。 #書き出し
2012-03-19 20:24:45貴方が笑う時とロクなことがない。こんな人でなしを好きになってしまった時も、逃げ出す寸前で捕まえられた時も、貴方は笑っていた。ああ、今にも途切れそうな息の中ですら。「なあ泣くなよう」お願い、そんな優しい顔で笑わないで。 #書き出し
2012-03-22 22:24:18またいつものところで、心が立ち止まった。闇が行く手を阻むのか、光が行く手を阻むのか。先が見えぬ恐怖か。知らぬ恐怖か。この先に在るものは、何なのか。答えはない。 #書き出し #twpoem #言葉
2012-03-19 20:53:18ついてないなって彼が言う。今日の彼は散々で、寝坊して遅刻、道は渋滞、買いたかった本は売り切れ、行くはずのゴハン屋は臨時休業、。随分しょんぼりしてる。君はそうして悲しむけれど、私は実は少し嬉しい。辛いときの君の顔、見るのが今日で初めてだから。笑ってない顔だって愛したいの。#書き出し
2012-03-18 00:30:53星を吐く、夢を見た。喉が乾いてひきつれて咳こんだ先に手のひらに残るのは色とりどりの金平糖―それは確かに星なのだ。 #この書き出しいかがですか
2012-03-16 22:07:29星を吐く、夢を見た。喉が乾いてひきつれて咳こんだ先に手のひらに残るのは色とりどりの金平糖―それは確かに星なのだ。そうだといいのに。私は思う。いつも私が吐きだすものは、汚いだけの毒ばかり。私のまわりは死の世界。金平糖のお星様、舐めてはみても、永遠に宇宙は生まれない。#書き出し
2012-03-19 23:38:30「お前、ワシの代わりにここの王様になれ」 #この書き出しいかがですか
2012-03-17 15:38:26「お前、ワシの代わりにここの王様になれ」勇者の僕に王様が言う。王様の命令は絶対。僕の旅は終了した。退屈な日々。風の噂じゃまた魔王が生まれたとか。するとあの日の僕のような勇者が現れた。「お前、ワシの代わりにここの王様になれ」再び僕は旅立つ。to be continued #書き出し
2012-03-18 22:51:03子供の頃、かくれんぼが好きだった。でも今は違う。耐え難いほどの緊張感で気が遠くなりそうだ。俺の名を呼び続けている鬼。足音が止まり、ロッカーの扉が開いた。「見いつけた!」その手に握られたナイフが振り下ろされた瞬間に目が覚めた。これだからカプセルホテルに泊まるのは嫌なのだ。#書き出し
2012-03-18 03:31:46子供の頃、かくれんぼが好きだった。ひっそり隠れて息を潜め、見つかるその時を待つのが好きだった。大人になって、かくれんぼなんかしなくなったけれど、私は今もあの時の感覚が好き。待ち合わせ10分前、こっそり隠れる。到着した彼が私を捜す。「みつけた」鬼は今日も優しく笑う。#書き出し
2012-03-18 10:32:00子供の頃、かくれんぼが好きだった。見つけたり隠れたりできる楽しさがあったから。大人になった今。見つけられないもの。どこか遠くに隠れていつまで経っても姿が見えない君。どこに行っちゃったの。もう僕の前には現れないの。もういいかい。まあだだよ。君と僕。また一緒に笑おうよ。 #書き出し
2012-03-18 17:01:23