吉本隆明論評で眺める「世に倦む日々」氏の観察

世に倦む日日 @yoniumuhibi

辺見庸は左派だ。右派の連中が吉本隆明を賛美する動機や論理はよくわかる。そこには政治的な思惑と必然性がある。辺見庸が吉本隆明をどう言うかを、過去の二人の関係も踏まえて、辺見庸の読者は注意深く見守っているわけだ。読売はこの点を巧妙に衝き、辺見庸も他と同じだったという報道にしている。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

生前に関係があって世話になった人物が死に、その死についてコメントを求められれば、その場で批判や悪口を言うのは憚られるものだ。読売は、その辺見庸の立場を利用して、巧妙に言葉を編集して記事にしたのではないか。もし、発言の一部を意図的に切り取ったものなら、辺見庸が後で何か言うだろう。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

「昭和を象徴した人だった」という辺見庸の吉本隆明への言葉が、肯定的な意味か否定的な意味かという問題ですね。http://t.co/9ki20w7V 両方あるのだろうけれど、読売の記事は明らかに肯定的な意味の文脈で読ませている。「戦後の思想界を代表する」の結論を補強する材料として。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

吉本隆明を「戦後最大の思想家」だと断定するマスコミの報道に私が違和感を覚えるのは、一つは海外の評価という点だけれど、もう一つは、多くの国民が吉本隆明の著書を読んでおらず、その思想像のイメージを持っておらず、その思想の意義や大きさについて実感していない点だ。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

吉本隆明に関するTLには、「読んだことない」「読んだけどわからなかった」と、多くの者が正直にTweetを流している。朝日の記事は、吉本隆明を「庶民の思想家」「大衆の思想家」と高く評価しているが、これほど庶民や大衆から遠く離れた思想家は他にないだろう。司馬遼太郎や宮崎駿と較べても。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

子安宣邦、このTwitter長屋の一つ屋根の下に住んでいるが、吉本隆明論はどうなのかな。140字でいいわけで、ここでコメントがあってもいいところだ。どこかの新聞記者が勝手にコメントを切り貼りする心配もないし。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

辺見庸にばかり注目を向けていたが、村上春樹は吉本隆明をどう論じるだろうか。これは、私にとっては一つの大きな関心事であり、そして期待でもある。この1-2日の間にマスコミ等に名前が出ているガラクタ連中よりも、村上春樹は意味のある言葉を与えそうな予感がする。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

3.11の日経に載せたエッセイで、辺見庸は来るべき死滅の予感を述べている。次の講演のテーマは「来るべき死と滅亡のために」。死滅の前に、団塊の世代（全共闘世代）は、吉本隆明と吉本隆明的なものに対する総括と清算をきちんと残して欲しいものだ。それが彼らの責任でもあると思う。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

辺見庸の言葉だからなおさらだが、「来るべき死と滅亡のために」という言葉は、私には非常にリアルに響く。私は文学ではなく社会科学だから、そこに具体的なイメージを当てる。それはブログで何度も書いているとおり、日中戦争であり、「1984年」的な長期戦であり、総動員された電子戦と核戦争。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

村上春樹はいま63歳。一足先に脱出して、死滅するわれわれをイタリアあたりから見届けるんだろうかとか、そんな想像をする。死滅がどんな形と長さか、天才文学者の村上春樹の直感を聞いてみたい。そう言えば昨日、大江健三郎がパリで原発の話をしていた。大江健三郎も同じ予感を持っているだろうか。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

大江健三郎は77歳。大江健三郎は、きっと逃げず、脱出せず、国内にとどまる道を選ぶだろう。投獄されるか軟禁されるか、あるいは場合によっては暗殺もあり得る。この国の市民の死滅を防ごうとして、最後の人生の時間を使うだろう。いま68歳の辺見庸はどうだろうか。

野中ともよ @tomoyononaka

人形峠の時は３０００Bq／kgでも国内に埋める事危険で不可。米国へ頼み込んだ、と。同じ国が?!@GoodBye_Nuclear 北海道がんセンター西尾院長も。上限8000Bq/kgに根拠なし#iwakamiyasumi4 live at http://t.co/DxtoENlw)

野中ともよ @tomoyononaka

人形峠の時は３０００Bq／kgでも国内に埋める事危険で不可。米国へ頼み込んだ、と。同じ国が?!@GoodBye_Nuclear 北海道がんセンター西尾院長も。上限8000Bq/kgに根拠なし#iwakamiyasumi4 live at http://t.co/DxtoENlw)

世に倦む日日 @yoniumuhibi

TBS『運命の人』、TLを見ていたら、福島瑞穂と保坂展人のTweetが流れた。「ドラマのTBS」の面目躍如というところか。キャストがよかった。これくらいの作品をずっとやってくれるなら、NHKスペシャルは見るのを止める。最近のNスペ、面白くないね。#nhk #tbs

世に倦む日日 @yoniumuhibi

TBS『運命の人』。政府の隠蔽はいつの時代も同じという感想が流れている。違う。昔は、今ほどひどい隠蔽や捏造はなかったし、それに立ち向かうジャーナリズムも若干はあった。この件の外務省内のメモの廃棄も、おそらく90年代以降のはず。政治がすっかり変わってしまったことが重要。#tbs

世に倦む日日 @yoniumuhibi

TBS『運命の人』。政治がすっかり変わったし、人の政治意識がすっかり劣化してだめになった。TLを見ていても幼稚だと思う。小学生のようなことを書いている。行き着くところは（辺見庸の言う）「死滅」。沖縄の人々だけは、きっと死滅せず生き残るだろう。たとえ再び戦争になっても。#tbs

世に倦む日日 @yoniumuhibi

山崎豊子は88歳。山崎豊子のような作家が50代以下の世代に全くいない。松本清張のような作家もいない。橋田壽賀子や向田邦子のような作家もいない。澤地久枝のようなジャーナリストもいない。彼らの知性や想像力から比較すれば、いま売れている作家や論者の連中は、本当に小学生のレベルだ。

世に倦む日日 @yoniumuhibi

辺見庸の読者は、この国では数としてはそれほど多くない。数は多くないけれど、とても大事な存在だ。大袈裟に言えば、この国の中で唯一の救いとなる知的市民の集合だ。だから、団塊代表の辺見庸に、吉本隆明と「吉本隆明的なもの」についての総括と清算をやって欲しいと私は願う。痛撃を入れて欲しい。