橘川幸夫氏の古いノートから
なんか吉本隆明さんの、あの文章はどこにあったっけと検索してたら、なんか追悼文が、賛否入り交じって凄いことになってるなあ。ちらほら見ると、なんか、みんな僕の感覚とは違うなあ(笑)
2012-03-18 16:27:40学生時代のノートを引っ張り出したので、読んでいる。大学ノートで20冊ぐらい。これは1971年9月25日から11月16日までで、No.15だ。真崎・守論の下書きからはじまっている。
2012-03-18 23:44:55真崎・守/死春記ノオト。今にも崩れ落ちそうな時間の壁の下で、僕たちはされでも何事もないかのように安穏とした顔をして空白が通り過ぎるのを待ち続けなければならないのか。時間は敵に回したら恐ろしい敵だが、味方に回しても恐ろしい味方だ。
2012-03-18 23:48:29古いノートより。「ねぇ、母さん。赤ん坊ってどこから生まれてくるの?」「まぁ、バカだよ、この子は。自分がどこから生まれて来たのか解らないなんて」
2012-03-18 23:51:54古いノートより「薬をやる奴らは薬が切れて目がさめた時に、この世界が良くなっていないかと、いつも願っているんだ」(ジャニス・ジョップリンの友人)
2012-03-18 23:54:08古いノートより「今、上智の女の子が酔っ払って、清重くんにおぶさりながら入ってきた。僕はこうして書いている。女の子は吐いた」。これはツイッターだな(笑)。四谷の「もっきりや」という店で書いてた。
2012-03-19 00:00:10古いノートより「学生は宙ぶらりんのインテリゲンチャンである。ある日、ぶつんと綱をたちきられる。綱をたちきるものは何であってもよい。彼はどこへおちていくのか」(吉本隆明)
2012-03-19 00:03:33古いノートより「しかし、現状ではたとえどこに落ちても生きていくことは依然として困難であることは変りない。だから精神の闇屋にとっては、おちてゆく場所を選ぶことも選ばないこともおなじようにみえるはずだ。どこへいっても、この世は、明るい地獄だということを熟知しているから」吉本隆明
2012-03-19 00:05:50古いノートより「書くことがあるうちはまだ駄目なのだと以前から考えている。書くことが思い当たるうちは表現はまだほんとうに真剣ではない。発想が底をついて、しかも表現意欲だけが働いているという状態があるはずだ」古井由吉
2012-03-19 00:10:371969年から71年ぐらいまで、僕はいつも大学ノートを持って、その時に思ったことを書いてたんだな。Jazz喫茶「いーぐる」や仲間の喫茶店「もっきりや」で。日記ではない。Twitterだ。
2012-03-19 00:24:21ツイッターSNSパソ通以前のアナログ時代から実験が続いてたんですね RT @metakit 1969年から71年ぐらいまで、僕はいつも大学ノートを持って、その時に思ったことを書いてたんだな。Jazz喫茶「いーぐる」や仲間の喫茶店「もっきりや」で。日記ではない。Twitterだ
2012-03-19 02:43:21吉本さんの追悼文、少し書き加えた。吉本さん、真崎さん、まったく居場所は違うけど、何か、あの時代のことが、今、強烈に迫ってくる。
2012-03-19 12:05:31古いノートから「もっとも私のいう騒々しいが、彼のいうさびしいに当たるのかもしれない」(あひるの喜劇 魯迅 竹内好訳)
2012-03-20 00:25:56古いノートより「泥の中を歩いて来た自分の足跡を、どうして今眺められようか。今時、私小説を書ける人はきっと砂地を歩いて来たのだろう」(小林秀雄)
2012-03-20 00:28:37古いノートより「歌とは敗北を覚悟の上で、この世の定め事への抗言に他ならぬ」(これは保田與重郎ではない。小林秀雄だ)
2012-03-20 00:31:53カミさんと夕飯食いながら、吉本隆明の話になって、やはり凄い人だと再確認。親鸞は読んでないが。しかし、あの人の凄さを評価すると、それだけでフィルターかけて見られる風潮がありそうだw もう一度、読みなおしてみたくなった。
2012-03-20 01:06:06