山田正紀氏のTN

山田正紀 @anaryusisu

「ツィッター小説か。おもしろそうだな、書いてみようかな、140字ですぐに終わるし」と思って書き出したのだが書いても書いても140字にならないのだ、徹夜して、夜が明けて、また徹夜しても140字にならない、書いても書いても終わらない。だ、誰か助けて・・・

山田正紀 @anaryusisu

ツィッター小説「ロケべん各自持参のことといわれたので弁当も出ないのかよシケた現場だとグチってたら各自便所持参という意味だった・・・」

山田正紀 @anaryusisu

ツィッター小説「おれをリツィートした男がいた。知ってる男のような気がした。フォローしてきた。そんなはずはないのだ。なぜならどうしても許せないことがあって三年まえに殺した男だからだ。ついにリプライしてきた。近づいてきた。もう逃げられないと観念した。そしていま後ろから声をかけてきた。

山田正紀 @anaryusisu

ツィッター小説「天か地か。迷いに迷った。悩みに悩んだ、夜も眠れないほどに。どちらとも決めかねてついにサイコロに頼ることにした。偶数なら天、奇数なら地。サイコロを机に転がした。奇数。『よし、地動説にしよう」とガリレオは言った」

山田正紀 @anaryusisu

ツィッター小説「二人の愛が成就されないので毒ワインをあおって一緒に死ぬことにした。ドタンバで心変わりして自分のワインを毒が入っていのにすり替えた。『あの世で幸せになろうね』と誓って同時にワインを飲んだ、５分・・10分・・なにも起こらない。ぼくらはポカンとして互いの顔を見つめあった

山田正紀 @anaryusisu

140字しかないのに「ツィッター小説」と書かなきゃならないのは不経済だ。ツィッター・ノベルで「T・N」とでも書いて通用するようになれば便利なんだけど・

山田正紀 @anaryusisu

TNOVEL「いつもの駅からの帰り道に幾つも携帯電話が落ちている。七つまでは数えたけどそれ以上は何だか数えられなくなってしまう。やめようと思うのだけれど拾わずにいられない。何十個になったか。突然、一斉に着メロがなり始めた、出ろ、出ろ、出ろ、とあざ笑う。俺はどうなってしまうんだろう

山田正紀 @anaryusisu

TNOVEL「カップ麺のはずがどうも超ひも麺だったらしくどんなにお湯を入れてもいっぱいにならない。すでにポット5杯分のお湯を注いでいるのだ。どこか異次元空間につながっているのかもしれないがいまの俺にはそんなことはどうでもいい。はやく晩飯にありつきたいのだ」

山田正紀 @anaryusisu

TNOV「俺が拳銃、相棒が散弾銃で武装し、銀行に飛び込んだ。「動くな、強盗だ」と叫んだとたんに一斉に銀行員たちが撃ってきた。その日から「銀行員は安全のために武装してもいい」という法律が施行されたのを知ったのは射殺されて地獄に堕ちてからのことだった。

山田正紀 @anaryusisu

TNOV　「月さま、雨が」「春雨じゃ。濡れてまいろう」という会話が頭上から聞こえてきたような気がした。空を見たらお月様が静かに笑っていた。粋な、春の雨ふる夜のことだった・・・

山田正紀 @anaryusisu

TNOV　「もう終わりよ」彼女にそう電話で宣言され絶望として110階のビルから飛び降りた。落ちている最中に携帯電話が鳴って「やっぱり貴方なしでは生きられない」とのこと・・。「いいさ」と俺は言う「もう一度やりなおそう」愛と希望さえあれば人生はいつだってやりなおせる、そうじゃないか。

山田正紀 @anaryusisu

皆さんが「山田正紀作品ベストテン」を選んでくださるので私としては「マイライフ・ベストテン」を選びたい。◎　生まれて初めてハンバーグを食べたとき。。。以下同じ文脈で「ラーメン」「グラタン」「焼き肉」「カレー」、「ピザ」「ミートソース」「お寿司」、「海鮮丼」と並ぶ。もう一つは内緒。

山田正紀 @anaryusisu

「カーネーション」ヒロインが倒れて娘たちが病院に駆けつける。末娘は病室で姉たちの笑い声を聞く。視聴者は病気が軽かったのかと思う。視聴者の「知りたい」という思いを弄ぶようにすぐには病状が明かされない。「はぐらかし」「じらし」が実にうまい。この脚本家はストーリーテラーの天性の才がある

山田正紀 @anaryusisu

TNOV「貴方はツィッターで別人格を演じた。非常に攻撃的な人格です。それがネット特有の乖離を起こした。多重人格障害による社会不適応『ジキルとハイド』です。大丈夫、治ります、頑張りましょう」医師は頼もしかった。「お願いします」俺は必死だった。帰ってすぐツィッターで彼の攻撃をはじめた

山田正紀 @anaryusisu

TNOV「きみたち小学生は次代の日本を担う重要な人材だというのに、村の沼に河童がいるだの、尻小玉を抜かれるだの、そんな迷信を信じてどうする、これから先生が沼に入るから見てろ、ほら、な、何でもないでしょ。ダメよ、みんな、これから迷信なんか信じちゃ。大体、尻小玉を抜くなんて下品だわよ

山田正紀 @anaryusisu

TNV「タイム・コントロール理論を開発した。ただ現・理論のままだと時間の乱れから犠牲者が出かねない。一週間あれば調整できる。一週間だけ待ってくれないか、あとで時間は戻すから問題ない」と説得に努めたのだが大森望は非情にも「今回の『NOVA７』から落ちて貰います」と宣告したのだった。

山田正紀 @anaryusisu

そういえば星新一さんクレジットの「ほら話」を思い出した。　　「素敵な夜だわ」「だってぼくたち二人の夜なんだもの。素敵に決まってるさ」「そうね、わたしたちの愛は永遠なのね」「そうさ、永遠だよ」「この船、何て名前だったかしら」「タイタニックだよ」

山田正紀 @anaryusisu

「ネギー」という自動ネギ切り機がおもしろい。大量にネギを切ったというアリバイを持つ料理人ミステリーを考える。黙忌一郎のアリバイ崩し「ネギを切ったのは『ネギー』、あの涙はネギを切ったときのものではありません。彼は花粉症なのです」・・そこまで考えてタマネギと勘違いしてたのに気づき断念

山田正紀 @anaryusisu

TN こうなれば捜査一課きっての「交渉人」である彼に望みを託すしかない。祈るような思いで彼が電話で交渉するのを見つめた。やがて彼は静かに電話を切って「ダメだ」と言った。そうか、彼でダメならあきめるしかない。一課でピザを頼むのにMサイズをLサイズにサービスして貰おうと思ったのだが。

山田正紀 @anaryusisu

ツイッター時代劇　「猿飛佐助　霧隠才蔵　三好正解入道　三好伊佐入道　筧十蔵　望月六郎　根津陣八　穴山小助　由利鎌の助　海野六郎　真田幸村　真田大介・・・」。しまった、登場人物の名前を書いて紹介するだけで字数切れになってしまった！

山田正紀 @anaryusisu

あ、名前まちがえました。三好正解　ー三好清海　　

山田正紀 @anaryusisu

@anaryusisu 「ファイナル・オペラ」お読みいただいてありがとうございます。謎解きと幻想との並列は最も苦労してところですのでそこを評価していただいて嬉しいです。

山田正紀 @anaryusisu

TN 「春先、彼らは花盛りになる。毎年、彼らは戻ってきて、花盛りになるのだが、永遠に戻ってこない者もいる。人の命ははかない。だからこそ俺たちは毎年、花盛りの彼らを存分に愛でてやるのだ、風だ、人よ、俺たちが散り、舞うのを見て、おのが生のはかなさを知れ、友よ、桜たちよ、いざ散るべし

山田正紀 @anaryusisu

ＴＮ　若いとき窓のすぐ外にサクラが見えるアパートに住んだことがある。花見に行く必要がないじゃないかと人は羨ましがってくれたがそんなことはない。夜、風が吹くと、サクラ吹雪のなか、窓越しに誰かが部屋をのぞき込んでいるように感じて何だか気味が悪かった。二階だったんだけどね。引っ越したよ

山田正紀 @anaryusisu

春巻を食べながら、「世界の終末にはみんなで『はるまき丼』を食べよう」とつぶやく。これがあるばっかりに私はみんなから尊敬されないのよ。