- last7samurai
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選手が考え始めるというのはどういう事かというと、例えばハードルを越えるとか前に進もうという意識しかない選手が、そうしている自分を眺める視点を持ち始める事に近い。目の前の景色しかなかった世界から、目の前を見ている自分を観る自分が現れてくる感じ。
2012-03-29 22:44:08目の前の景色しかない世界は、言ってみれば自分がない世界で、何か対象に意識がいっている。対象に意識がいくと、自分の動きをいちいち観ないからこんがらがらなくて、スムーズに動く。でも自分の姿が観えていないから、修正したり変えていったりするのが難しい。
2012-03-29 22:48:24自分の観始めは難しい。足だけ考えているといつの間にか手が固まっていたり、足を真っすぐ出す事だけを考えていると身体が捻れていたりする。細部をいじると全体がどう変化するかというのを感じながらじゃないと、最初は考えれば考えるほどぎこちなくなっていく。
2012-03-29 22:54:47選手が技術を変化させる時に怖いのは戻ってこれなくなる事。観るタイプでこなれてくるとベースになる自分を理解しているから、その怖さがない。だから自分をある程度理解できた選手は、遊びや冒険を思い切ってできるようになる。戻って来れるから遠く迄いける。
2012-03-29 22:56:06観る事ができるようになってきて全部を意識化に置こうとすると、無我夢中の時に出るびっくりするような動きが今度は出なくなる。いくら遊んでも自分を驚かせるには限界があって、その停滞を嫌がって今度は観ている自分をなるべく追い払って行為に没頭しようとする。行ったり来たり。
2012-03-29 22:59:06陸上でのいいレースってのは観ている自分がいなくて、行為と自分が一体になっている感じで、自分がいるという意識もそんなにない。何かに夢中になって気がついたら時間が経ってたというやつに近い。祭事ごとで踊りや歌等が入って段々行為に没頭していく映像があるけれど、ああいうのに近い気がする。
2012-03-29 23:03:31【まとめ】僕は同時にはできなかったから没頭と観察を交互に繰り返しながらやってきた。なんとなくそれらを両立させたりどちらか一方に居着かせるよりも、没頭する時は思いっきりして、観察するときは思いっきり離れて観る、というのが大事な事かなと、僕は思う。
2012-03-29 23:08:23