NHK・クローズアップ現代「“ミサイル”発射~北朝鮮で何が~」 書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
- toshihiro36
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冒頭のVTRが流れます
<ナレーション> 着々と進められる発射の準備。北朝鮮は人工衛星の打ち上げとしていますが、使われる技術は“長距離弾道ミサイル”そのものです。昨日、第一書記に就任したキム・ジョンウン(金正恩)氏。いま、なぜ発射を強行するのか。
2012-04-12 19:52:32<ナレーション> 内部をよく知る者の分析では、父・キム・ジョンイル(金正日)総書記が敷いた軍事優先の路線を、積極的に突き進んでいる実態が浮かび上がってきました。国際社会は反発を強めています。それに対し、さらなる軍事的な挑発をほのめかす北朝鮮。核実験を行う準備もすでに進めています。
2012-04-12 20:01:09ここからスタジオです
国谷:こんばんは。クローズアップ現代です。長距離弾道ミサイルの技術を使ったいかなる発射も、国連安全保障委員会の決議に違反するとして、国際社会は北朝鮮に対して発射を自制するよう繰り返し求めています。
2012-04-12 20:07:43国谷:それにもかかわらず北朝鮮は発射に向け準備を進め、今日(12日)から16日の間に北朝鮮が人工衛星としている事実上のミサイルを打ち上げると発射すると予告しています。長距離弾道ミサイルの開発に長年取り組んできた北朝鮮。
2012-04-12 20:11:33国谷:これまで去年末亡くなった金正日総書記の下、1998年、2006年、2009年にミサイルを発射し、その性能を高めてきました。今回実施されれば、父親の金正日総書記から権力を引き継いだ金正恩体制では初めての発射となります。
2012-04-12 20:16:04国谷:北朝鮮の政権が変わり国際社会との向き合い方に変化が生まれるのか注目されていましたが、北朝鮮は発射を強行しようとしていまして…この以前と変わらぬ姿勢に、とりわけ衝撃を受けているのがアメリカです。
2012-04-12 20:19:20国谷:というのも、アメリカと北朝鮮は去年末から協議を行い、2月末に合意に達したばかりだったからです。その合意の中身は、24万トンの食糧支援をアメリカが行うのとひきかえに、北朝鮮がミサイルの発射・ウラン濃縮・核実験の一時凍結を行うというものです。
2012-04-12 20:23:05国谷:オバマ政権は「挑発に見返りを得られる時代は終わった」と妥協しない強い姿勢を見せていますが、北朝鮮はさらに核実験の準備も進めているとみられています。北朝鮮の新しい指導者は、なぜアメリカとミサイル発射実験の一時凍結に同意してからわずか数週間で発射を強行しようとしているのか。
2012-04-12 20:30:25VTRが流れます
<ナレーション> 今回の打ち上げは、あくまで平和目的だと主張する北朝鮮。各国のメディアに発射場を公開する異例の対応をとりました。
2012-04-12 20:35:06<ナレーション> 高さ30メートル、重さ91トンのウンハ(銀河)3号。高性能カメラを搭載した人工衛星を軌道に乗せ、農業の発展に役立てると説明しています。
2012-04-12 20:42:58<ナレーション> 国際社会の反発の中で、発射を強行しようとしている北朝鮮。その狙いは何なのか。私たちは北朝鮮の高官と頻繁に接触している、アメリカの元外交官に話を聞くことができました。
2012-04-12 20:50:23<ナレーション> 金正日総書記が健在だった4か月前、ニューヨークのホテルで北朝鮮側と接触、重大な決定について告げられたといいます。
2012-04-12 20:52:17エバンス・リビア:コーヒーを飲みながら会話をしました。12月15日ですから、金正日総書記の死去が発表される直前です。北朝鮮の高官は「自分たちに人工衛星を打ち上げる権利がある」と話しだしたのです。驚きました。金正日総書記の決断だったのです。
2012-04-12 20:56:16<ナレーション> 去年には打ち上げを決めていたという金正日総書記。アメリカと対等にわたり合うため、ミサイルの開発に並々ならぬ意欲を持っていました。金総書記の発言が記された内部文書です。
2012-04-12 20:59:28内部文書の一部:アメリカの帝国主義者たちが人工衛星の打ち上げをミサイルだと言いがかりをつけてきた時、わが国は超強硬で踏みつぶした。 アメリカとは最後まで戦って、必ず勝たなければならない。
2012-04-12 21:03:39<ナレーション> アメリカが北朝鮮に対し24万トンの食糧支援を行うかわりに、書いた朝鮮はウラン濃縮などの核開発・核実験そして長距離弾道ミサイルの発射を凍結すると約束したのです。
2012-04-12 21:11:05