東京海洋大学フィッシングカレッジ 「放射能汚染が海や川に広がる」 レポ

それほど、目新しい情報は無いのですが、なかなか海洋汚染のことを体系だててまとめることが出来ないので、備忘録としてまとめ。
1
黒犬興業舎 @honeywave3

東京海洋大学フィッシングカレッジ http://t.co/spFZECLf 。本講座は水産資源の活用、漁業振興と密接に関わる東京海洋大学の主催のため、必ずしも被曝を最小限にするという立場のものでは無いが、釣人、消費者にとって水産物への有効な知見も多く見受けられたので、レポります。

2012-04-17 03:14:54
黒犬興業舎 @honeywave3

第一部 海や川へ広がる放射性物質 講師 石丸隆(東京海洋大学教授)より。1.海水魚は海水との浸透圧の関係で、鰓、排泄等で水分、塩分やミネラルを多く排出するため、生体半減期は概ね50日である。一方、淡水魚は水分排出が少なく、カリウムも保持しようとするため生体半減期は長くなる。

2012-04-17 03:19:21
黒犬興業舎 @honeywave3

2.事故当初降下、汚染水流出で発生した海洋汚染は、プランクトン→食物連鎖上位と移行する一方、生物の排泄や死により、デトリタスとして沈降し→底生の餌生物→食物連鎖上位→デトリタスという形で循環する。

2012-04-17 03:24:15
黒犬興業舎 @honeywave3

4.1Fから海洋に放出された汚染水は、当初かなりのスピードで希釈され、環境影響は大きくないと想定されたが、思った程拡散せず沈降して海底土壌を汚染した。原発前10万Bq/m2、海岸20km地点平均2000Bq/m2。

2012-04-17 03:34:57
黒犬興業舎 @honeywave3

5.汚染の傾向としては1Fから親潮で南に流れたもの、黒潮とぶつかって東方に流れたもの、黒潮の分流で親潮の内側を北上したものがあり、汚染度合としては南>北の傾向。

2012-04-17 03:36:53
黒犬興業舎 @honeywave3

6.魚種別汚染状況としては、シラス9月以降は低い値(直接降下、大規模海洋放出が止まったため)。カツオ昨年夏20Bq/kg→減少傾向。サンマ7月12Bq/kg→減少傾向。アイナメ2000で汚染度安定。餌生物からの移行。ヒラメ1F北300南500~600汚染度安定。

2012-04-17 03:41:14
黒犬興業舎 @honeywave3

7.概ね安定か減少傾向にあるが、マダラは11月頃からどんどん上昇傾向に推移している。淡水魚はいったん出ると下がらない傾向。宮城でも淡水魚は出ている。

2012-04-17 03:43:44
黒犬興業舎 @honeywave3

8.河川の河床の汚染は強いのだが、荒川河口のヤマトシジミはCsがNDであり、もともと軟体系がCsを蓄積しにくいのに加え、海底の粘土鉱物と付いたものは生体移行しにくいようだ。

2012-04-17 03:45:31
黒犬興業舎 @honeywave3

9.4月上旬(汚染漏水停止時)の動物性プランクトンの汚染は5Bq/kg程度で、3.11以前のプランクトンの汚染度0.05Bq/kgとは2ケタ違っていた。

2012-04-17 03:51:17
黒犬興業舎 @honeywave3

10.質疑:海底土の汚染状況も変化する、魚もじっとしてはいないという状況において、土壌からの移行傾向をどのようにとらえていくか?現状はまだよく分かっていない。海底、水産物のモニタリングを継続していくしかない。

2012-04-17 03:55:14
黒犬興業舎 @honeywave3

経産相記者会見に割り込まれたw 12.低レベルで汚染されていない魚というのは無くなったが、一方十分に汚染度は低いので、毎日でなければ食べても差し支えないと考える。(このあたりは石丸教授の考え方、100Bq基準含め、安心・安全は個人の判断かと思う)

2012-04-17 10:58:19
黒犬興業舎 @honeywave3

13.個人の総括。東京海洋大学は旧水産大学であり、漁業者保護を役割とする水産庁との協力関係も強い。従って、100基準未満であれば基本食べていいですよという方向性がベースには存在する。続

2012-04-17 11:03:22
黒犬興業舎 @honeywave3

14.承前)講義内容は技術的知見として役立てた上で、従来通り水産庁モニタリング結果を注視しながら、各消費者の判断として、産地・魚種を選択すること自体は継続的に必要と考える。

2012-04-17 11:05:51