@nyaa_toranekoさん、@taninonさん、@KFushoによる、「天空の城ラピュタ」構成論の話
@KFusho ゲームに例えるならば、みんながそろそろ終わりだろうと思ったタイミングで、最後のトゥルーエンドへのルートが開くということです。これは当然短いのと同時にそれまで以上に盛り上がる必要がある。だからそこに投入される物量とコストがハネあがるのです。
2012-04-22 14:34:29例えばラピュタの構成に戻ってみれば、プロットポイント2で物語は終わらないことにお気づきになると思います。実は第3幕の構成は、それまで様々なところで伏線的に扱われてきた情報が別角度から再度構成されています。
2012-04-22 14:43:10第三幕で語られるのは、文字にすれば「恐怖の帝国を復活させようとしているムスカを退ける」だけなのですが、その段取りを作るのに、それまで以上にコストがかかっているわけです。
2012-04-22 14:43:49@nyaa_toraneko なかなか理解が追いつかず申し訳ありません。ラピュタを例にとると「本当なら二人がラピュタについた時点でエンドにすることもできたけど、残り30分だけでひっくり返してさらに盛り上げてまとめた宮崎さん恐ろしい子!」ということでしょうか?
2012-04-22 14:44:15@KFusho そうですね。『ラピュタ』の事前情報だけで見に来た観客はそこまでは想像できるわけです。その後に「何が待っているのか」を見せるのが、真のエンタティンメントで、そこを作り上げるのには莫大なコストがわずかな時間帯に投入されていることに気づくと、より深く楽しめると思うのです
2012-04-22 14:46:59@nyaa_toraneko なるほど! 個人的にカリオストロは時間はラピュタより20分短いのにより多くの情報をさばいていてラピュタより洗練されている印象だったのですが、クライマックスの面白さでラピュタに軍配が上がるのはなぜだろうと疑問に思っていました。答えがわかった気がします。
2012-04-22 14:55:57@KFusho 僕も90分構成と120分構成の違いは、カリオストロとラピュタとの比較で気づいたことです。あの2作は、ホントいろんな意味で良くできてますよね。「パズーがドーラ一味のメンバーだったら」のくだりって、ちょうど「ルパンがルパン一味」を率いているのと同じ効果です。
2012-04-22 14:58:34カリオストロの場合、真の宝は湖の底に沈んでいる遺跡なんだけど、それはラストの遊びとしての効果しか持っていない。一方、ラピュタの場合には、上部構造と下部構造が持っている二面性が物語の解決にきちんと機能して、最後は正義が勝利を収める。この違いが、90分構成と120分構成の最大の違い。
2012-04-22 15:03:33