神林ワールドのアンドロイドたち

夢乃 @iamdreamers

神林作品に出てくるアンドロイドのこと・・・

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「ルナティカン」のアンドロイドは、まだ生命体と言える段階には至っていない。「姿は人間と見分けのつかない自動機械」レベルで、自我もないし、生殖機能も多分ない。

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それでも、酸素呼吸を必要とし、おそらく食物を食べることでエネルギー源としている（後者は、作中で明記されていないので、違うかも）

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　「魂の駆動体」第二部では、人間の滅んだ超未来において、翼人たちの手によって過去の人間の調査の目的で、一体の人間「アンドロギア」が作られる。人間の復活を恐れて生殖能力はカットされている。

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それが原因かどうか、アンドロギアに魂が宿ることはなく、自動機械のようでしかなかったが、過去の（人間の）遺物の一つを見たことから、（第一部の主人公の）魂が宿る。

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余談だけれど、この作品の第二部は、昏睡状態に陥った第一部の主人公の夢の世界だったのかもしれない・・・

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「戦闘妖精雪風」では、敵方であるジャムが対人間兵器ないし情報収集兵器としてのアンドロイド（と言っていいと思う）が出現する。

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この対人間兵器は光学異性体で作られていて、人間と同じ食物は消化できない。この理由は人間側に送り込まれた兵器が逆に人間側に取り込まれるため、ということらしい。

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「あなたの魂に安らぎあれ」では、門倉京に住むアンドロイドが出てくる。破沙に住む人間たちはアンチと呼んで蔑んでいるが、アンドロイドも人間を寄生虫程度にしか思っていない、という関係。実際、作品中では人間はアンドロイドの社会に寄生して生きているような状態。

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このアンドロイドは、過去、人間に創られたとされていて、ほぼ人間と同じ生命体（違うのは人間と生殖できないくらい）なのだけど、最後に驚愕の事実が判明する。

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続いて「帝王の殻」。アンドロイドは出てこないけれど、機械人という人型ロボットが出てくる。「ロボット」と云わずに「機械人」というのは、それが意思を持っていて、人間と同じように生活をしていることから。

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作品中の主な舞台である秋沙市には一体しか出てこないけれど、南部では人間と同じように働き、学び、人間と一緒に生活しているらしい。

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面白いのは、人間の世代交代は親から子へという「デジタル」なものであるのに対し、機械人は同じ個体の中で過去の記憶が徐々に圧縮されていくことによる「アナログ」的な世代交代であること。体の組成は人間＝アナログ、機械人＝デジタルなのに、世代に目を向けると逆になっている、という。

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「膚の下」では、「アートルーパー」というこれまた人間と変わらない姿形のアンドロイドが登場する。エリファレット・モデルと呼ばれる主人公は生殖能力がないくらいで、人間と変わらない。

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インテジャー・モデルと呼ばれる、より下位のアートルーパーは、最初は人間の姿をしたコンピュータのようであるが、成長するにしたがい個性を表してきて、人間と変わらないように見えるまでに成長する。

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「今宵、銀河を杯にして」に出てくるオーソロイドは、「あなたの魂に安らぎあれ」のアンドロイドと同じように、外見は人間と同じで人間との生殖が無理。

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他に、人間よりも性欲旺盛（これが伏線になっている）で、味覚が人間と少し違うらしい。

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「今宵、銀河を杯にして」にはもう一種、ドールロイドというアンドロイドも出てくる。ドールロイドはオーソロイドが造ったアンドロイドで、外見は人型ロボットのようで「人間に似たもの」からはちょっと外れる。