「なぜ事故は防げない ~京都・亀岡 10人死傷事故~」書き起こし・ほぼ完全版

5月11日にNHKで放送された「かんさい熱視線」を文字起こししています。 進行:野村優夫アナ ゲスト:大嶋実弦(弁護士)
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とし @toshihiro36

母親:歩道と車道の確保も色分けだけなので、もっとちゃんとしたものを作ってほしいということを要望したんですけれども。

2012-05-12 06:48:32
とし @toshihiro36

<ナレーション> 住民に納得してもらうためには、この道が通学路に適していないことを示さなければなりません。しかし、その具体的根拠はありませんでした。 どういう道が通学路にふさわしいのか。京都府が示した条件です。歩道と車道が分けられている。

2012-05-12 06:52:00
とし @toshihiro36

<ナレーション> 分けられていない場合は、交通量が少なく子どもが歩く道幅が確保されている。しかしどの程度の交通量なら少ないのか、どの程度の幅があれば安全なのかなど具体的な数字は島されて示されていません。通学路の安全基準がないことについて国はどう考えているのか、文科省に聞きました。

2012-05-12 06:56:33
とし @toshihiro36

文科省・大路課長:どこまでその細かな違いを含めたところの項目を、全国一律に示していくことがいいのかということは、検討の余地はあると思います。 通学路の法令上の定義は多分ないはずです。

2012-05-12 07:00:45
とし @toshihiro36

<ナレーション> 安全基準がない中で、警察も事故のあった402号線を通行止めにするなどの規制はできませんでした。

2012-05-12 07:03:10
とし @toshihiro36

府警交通規制課・本田次席:通学路としての交通規制は「こうしなさい」というのはないんですよ。地元の住民の皆さん、道路を利用される皆さん、あとは関係者の皆さんの意見を伺って意思統一されたら…そこで初めて有効な交通規制になるのかなと思いますね。

2012-05-12 07:07:59
とし @toshihiro36

<ナレーション> 有効な対策がとられないなかで事故が発生、尊い命が失われました。

2012-05-12 07:09:58
とし @toshihiro36

小谷真緒さんの父親:前から声が上がっていたとか…上がってたんやったら、なんでもっと早くせえへんかったのかっていう話やし。道路の改善に対してはそれでしたね。ほんまに最初は…遅いやろうって。

2012-05-12 07:13:54

スタジオに戻ります

とし @toshihiro36

野村:取材にあたりました原野記者とともにお伝えいたします。通学路の具体的な基準がないということにまず驚きました。学校の先生方それからPTAの皆さんもあそこは危険なんだということはわかっていたのに、根本的な対策はとられなかった。本当に残念ですよね。

2012-05-12 07:49:26
とし @toshihiro36

原野:そうですよね。道路を作り替えたり交通規制をしたりする場合には周辺の住民に不便さを強いることになりますから…住民に理解を得るための明快な基準、いわばものさしが必要になると思います。例えば歩道の整備にあたっては、一定の要件を満たせば国から補助金が出ます。

2012-05-12 07:54:05
とし @toshihiro36

原野:京都府では安全性を高める必要のあるこうした区間をすでにピックアップしていて、今回の事故のあった府道に関しても5.9キロの区間は含まれていました。しかし歩道やガードレールをつけるといった根本的な対策にはいたりませんでした。

2012-05-12 07:57:51
とし @toshihiro36

原野:もし仮にこうした通学路について、どのくらいの道幅でどのくらいの交通量が安全か。さらには過去の事故の件数など明確な基準があれば、この道は通学路として危険だから整備しないと学校に通えないとなって…地元の理解が得られ、整備も進むのではないかと思います。

2012-05-12 08:01:33
とし @toshihiro36

野村:まさに客観的な基準・納得できる基準があれば、もしかしたら説得もしやすいかもしれない。そして合意も進むかもしれない。これは文部科学省が作らなければいけないと思うんですけれども、なぜ作ってないんでしょうか?

2012-05-12 08:05:56
とし @toshihiro36

原野:今回の取材に対して文部科学省の担当者は、「通学路は各学校が交通事情といった地域の実情に応じて設定するもの」と説明しています。明確なものさしがない中で、通学路の安全性の判断を各学校それぞれに投げてしまっているという状況なんですね。

2012-05-12 08:12:15
とし @toshihiro36

原野:そうであれば、例えばどういった通学路で事故が多いのか…またさらに歩道やガードレールを作るとどのくらい事故が減るのかなど、通学路における事故のデータを把握・分析そして明らかにして各学校に判断ができる材料を提供する。そういったことが最低限必要だと思います。

2012-05-12 08:16:09
とし @toshihiro36

原野:本来こうしたことを全国的に把握して分析ができるのは国であるはずです。それにもかかわらず文部科学省では、子どもたちの登下校時の事故の件数すら把握していないのが実情です。子どもの安全を守るため、早急に仕組みを作っていく必要があると思います。

2012-05-12 08:19:31
とし @toshihiro36

野村:一刻も早くという気がしますね。本当に道路の安全というのは高めなければなりません。その一方で今回の事故を起こした少年が、で一睡もせずに運転をして居眠りをしたという…明らかに無謀な運転を繰り返していたことに対しまして、遺族は非常に強い憤りをもっています。

2012-05-12 08:24:35
とし @toshihiro36

野村:この少年を重い罪に問えるのかどうか。重大な事故を起こした場合、二つの罪のどちらかで裁かれることになります。ひとつは過失による事故として裁かれます、自動車運転過失致死傷罪です。もうひとつは事故が事前に予見できて故意にとる事故とされる危険運転致死傷罪です。

2012-05-12 08:29:45
とし @toshihiro36

野村:この故意による事故と認定された方がより重い刑罰が科せられるんですけれども、過去の事故のケースではこの罪が適用されないことも多いんです。

2012-05-12 08:32:09

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 京丹後市に住む小幡薫さん、5年前事故で長女を亡くしました。中学2年生だった娘の真衣さんは、友人と自転車で登校中に居眠り運転のトラックにはねられ亡くなりました。小幡さんは事故の原因が運転手の過失とみなされ、禁固5年という軽い刑だったことに今も納得できずにいます。

2012-05-12 09:27:34
とし @toshihiro36

小幡:それこそ受け入れ難い内容なんですけど。今はもう…残念という一言ですよね。

2012-05-12 09:29:41
とし @toshihiro36

<ナレーション> 5年前、画面の左上から右下に向かって自転車を走らせていた真衣さんたちに、対向車線のトラックがセンターラインを越え突進してきました。真衣さんと友人は2時間後に亡くなりました。

2012-05-12 09:35:16