堀成美先生(@narumita)の #災害と感染症 をまとめさせていただきました。

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堀 成美 @narumita

石巻市。人口は16万人。赤十字病院は市内で唯一生き残った病院として患者が殺到。新聞やテレビで報じられた。#災害と感染症

2012-05-12 15:19:26
堀 成美 @narumita

3月11日 金曜日の午後、病棟ランドの終わった頃に地震。2006年に新しくなった免震構造の建物は"ゆっさゆっさ"と長く揺れた。最大規模の災害と判断され、通常診療停止して災害対応に切り替わり、トリアージ準備に。電気停止→自家発電、水道停止→貯水タンク利用。 #災害と感染症

2012-05-12 15:23:19
堀 成美 @narumita

赤十字病院にはもともと、災害対応を訓練された職員がいて、今回の対応に大きな力となった。ただし全員が訓練されているわけではない。(看護師長クラスは訓練済み/対応経験あり)#災害と感染症

2012-05-12 15:26:03
堀 成美 @narumita

トリアージ体制をとったが患者は来ず。その後、自衛隊や救急からの情報で「石巻には大津波がきたらしい」との情報。その後、津波で濡れた人が受診。診療が終わっても帰れない(医療者もそもそも帰宅不能)このあと1週間で「約4千人」が来院。病院の通常の救急外来は1日50人。#災害と感染症

2012-05-12 15:30:45
堀 成美 @narumita

いわゆる「津波肺」の3側面:海水に含まれる病原性微生物での感染性肺炎。砂などの化学性肺炎が、溺水によるARDSなど。感染症は言われていたほど多くない。CTをみると遺物吸引による細気管支炎様の画像。 #災害と感染症

2012-05-12 15:34:44
堀 成美 @narumita

すぐ直面したこと「避難所の衛生状態が悪い」。300カ所の避難所のうち100カ所に衛生上の問題。感染管理ナース等が巡回アセスメント。トイレ対策:90カ所トイレ設置。東北大と宮城県がポスター掲示。#災害と感染症

2012-05-12 15:37:22
堀 成美 @narumita

その後避難所で感染症が把握されはじめ、隔離場所が必要に。石巻ロイヤル病院の閉鎖病棟を借りてショートステイベース対応。救護院の感染管理知識やスキルにばらつきがあったので、パンフレット等で啓発や統一を行った。#災害と感染症 (ICNの皆さん、平時から感染管理の普及啓発は大事です!)

2012-05-12 15:39:41
堀 成美 @narumita

感染管理担当者の教訓 「対応のための情報収集、効率よくするためのシステム、住民だけでなく支援者にも感染管理の教育啓発は重要」#災害と感染症

2012-05-12 15:40:49
堀 成美 @narumita

インフルエンザ。災害で特別増えたということはない。把握された破傷風症例は8例。宮城県は4例、石巻が3例。「すべてのケガ人にトキソイドを投与すべきか?」日本は破傷風が多い国。海外は10年ごとにワクチン追加接種している。(日本も必要かも)#災害と感染症

2012-05-12 15:46:42
堀 成美 @narumita

(増えると言われた)つつが虫は少なく、なぜかネコ咬傷が多かった(凶暴になったのか?不明)。結核は治療中断を防止することが課題。1カ月中断した事例があった。 #災害と感染症

2012-05-12 15:49:46
堀 成美 @narumita

今回の災害で、「特殊な病原体」が問題になることはなかった。問題なのは宿主(高齢者、基礎疾患)、環境因子(衛生状態の悪化)。#災害と感染症 全体像をうかがって、平時にできること、準備すべきことやしておくべき訓練は何だろう、を考えました。

2012-05-12 15:51:33
堀 成美 @narumita

現場の経験した事例は、総論、べき論、現場から遠い人による抽象論・概念論よりとてもわかりやすい。個別性が強いけれど、自分の地域や施設は?という思考訓練につながる(^^)。 #災害と感染症

2012-05-12 15:53:42
堀 成美 @narumita

外来でみていた在宅酸素患者は120名ほど。停電になると使えなくなる。阪神淡路大震災の学びで、災害後は業者がかけつけるような仕組みができているが、石巻営業所が流され、道が流されたため仙台からも来れなかった。業者が石巻にこれたのは翌日。それまで病院で対応。#災害と感染症

2012-05-12 15:56:39
堀 成美 @narumita

赤十字病院では災害時の患者搬送は最初から計画されていた。発災から翌日にかけて広域搬送準備が整い、後方病院へ搬送。人工呼吸器がとまって困ってしまったという事例はなかった。 #災害と感染症 (平時からの備えのある病院だから、というお話が各所に。)

2012-05-12 15:59:27
堀 成美 @narumita

災害直後1−2日は病院アクセスがない。支援が入りアクセス改善され、救急搬送ができるようになると受診者が増加。感染症より慢性疾患のある患者の治療中断→病状悪化が問題であった。時系列では2週間後に肺炎、COPD増悪患者(通常の約3倍)は3週目。阪神淡路の経験と同じ。#災害と感染症

2012-05-12 16:03:01
堀 成美 @narumita

講師は石巻で災害対応をされた先生。フロアで質問をしているのは、東北へ支援にでかけた先生。災害がおきたときに責任対応をする先生等。なので質問と解説が超具体的。 #災害と感染症

2012-05-12 16:07:43
堀 成美 @narumita

備蓄関連。事前の準備は燃料(重油)3日分、食料3日分(ただし患者さんの分)。職員の食料は考慮されていなかった(ToT)。しかも、ガスつかえない、お米炊けない状態。職員にはピンポン球のようなおにぎりが配られた。発災3日目以降は全国からの支援で食料が増えた(^^)。#災害と感染症

2012-05-12 16:09:55
堀 成美 @narumita

診療録関連。病院は電子。災害マニュアルでは、紙で災害カルテをつくることになっていた。通常の紙カルテとは別。全患者にID発行。あとで院内の診療録とリンクさせた。紙カルテが中心だとカルテ庫が崩れる、運んでくる手がないなどの問題がある。#災害と感染症 都の方の質問。

2012-05-12 16:13:03
堀 成美 @narumita

対応した破傷風は3例のみ。あれだけの大災害で、打撲や擦り傷などがあった割には少ないかも?。発災から2週間くらいして発症。直後は誰もトキソイドはうてなかった。1−2週間後、医薬品流通が回復してからは、リスクのある人全員に対応した。院内在庫量だけでは不足。#災害と感染症

2012-05-12 16:15:57
堀 成美 @narumita

石巻赤十字病院には感染管理看護師(ICN)が二人。災害後、避難所まわりを担当。病院、市民、市役所も被災。対応にはインフラが重要(水など)。上から目線で「手を洗え」とは言えない。今回、諸外国で蓄積のある「避難所の感染管理」はいかしきれてなかったかも。#災害と感染症 今後の課題。

2012-05-12 16:21:32
堀 成美 @narumita

石巻保健所は津波で浸水。職員も被災。誰がどのようなかたちで衛生を担当するか?集まった支援者で調整して対応し、省庁機能が回復したらハンドオーバーしていくのがよい。#災害と感染症 批判や罵りはパワーロス。一人一人の市民の力も大きい。「何も出来ない人」ではない。「協力者」。

2012-05-12 16:27:44
堀 成美 @narumita

一般に言われる「3日分の備蓄」。石巻赤十字病院は災害拠点病院なので準備があった。他の病院や一般の家庭(職員宅)はどうだったか?ガソリンが手に入らなかった。長蛇の列。医療の準備は医療だけでなく水、電気、ガソリン等を含めた備えも重要。 #災害と感染症

2012-05-12 16:31:30
たいしょう @taisho__

3日で足りるというのは優先供給を受けられるところの話ですね。燃料と水はとくにそう。燃料はエネルギーのラストリゾートなのですが、最近売れてないので、サプライチェーンが細くなってます。節約して持たせるのが企業の発想。医療だと節約できないというなら供給の確保を。 #災害と感染症

2012-05-12 16:45:46
堀 成美 @narumita

第二部は、海外での災害支援経験の豊富なドクターによる講演。ジョンズホプキンス大学でMPH、ロンドン大学でPh.D。この間にたくさんの災害/感染症の現場、WHO西太平洋地域で数年お仕事。後に続くドクターも増えるといいなあ(^^) #災害と感染症

2012-05-12 16:48:17
堀 成美 @narumita

赤十字とWHO、ふたつの国際機関。どちらも #災害と感染症 に関連。赤十字は187カ国。緊急支援から災害対策まで一連のサイクルに対応。災害発生すると直後にまず本部が赤十字が介入すべきかのアセスメント。http://t.co/ZPXYikZZ 医療だけでなくロジ部門の経験値が豊富。

2012-05-12 16:56:04