大地丙太郎さんによる久里洋二さんの思い出

大地丙太郎 @akitaroh

宮ねえの作画もめちゃ可愛い。なんちゃうか完ぺき。演出であるオレの手が入る余地なしだった。原画チェックという仕事内容すらわかってなかったのだけど。ただ、枚数だけは抑えてくれと言われていた。でも抑え方がわからんのだ。まだ演出デビュー2本目。宮ねえの上手さはかなり印象大きかった。

大地丙太郎 @akitaroh

あ、海鮮倶楽部なう。

大地丙太郎 @akitaroh

だから、いつかまた絶対仕事もしたい人だった。ふたりとも。大島さんはその後だいぶ経って、おじゃる丸の初代エンディングの作画をやってもらって再会。「プリン賛歌」。宮ねえはよく覚えてないけど、とにかく原画をやたら頼んでた。そして斎藤彩夏声優デビューになった「トイレの花子さん」でキャラデ

大地丙太郎 @akitaroh

を、頼んだわけです。この仕事が、その後の大地の仕事の大ベースになるわけ。いろんなコトが起こるワケ、この「トイレの花子さん」は。あ、劇場「トイレの花子さん」ね。「くろみちゃん」のベースにもなったし、宮ねえを尊敬するきっかけにもなったし。

大地丙太郎 @akitaroh

でも、そっちの話は置いといて、アニメーターとの話。演出デビューから2本がアニメーターに恵まれたワケです。だが、そのあとはいかんかった。正直、腕もココロもないヒトばかりだった。36歳だったけど、新人だったから、大島さんや宮ねえをリクエストするなんて生意気なことは出来ないわけです。

大地丙太郎 @akitaroh

36歳て♪(´ε｀ ) ちょっと照れた。

大地丙太郎 @akitaroh

で、プロデューサーに、ついに愚痴ったのさ。「いいアニメーターいないっすかねえ～」と。大島さんとか宮ねえのことを言ったつもりさね。ところがプロデューサーが言ったね。「いないよ」と。あっさりと。あ、アニメーターの皆さん誤解しないでね。今とちょっと時代が違う。20年前や。

大地丙太郎 @akitaroh

プロデューサーは続けたさ。「いないよ。だから演出の腕で面白くしろよ」。この言葉が、今のオレを作ってくれたと思う。のーてんに響いたのよ。「演出の腕で面白くする」って、どうゆうことやねん⁈ 上手いアニメーターと組めれば、演出はボンクラでも面白い。

大地丙太郎 @akitaroh

だけどアニメーターにいつでも頼るワケにはいかない。「演出で面白くする」。例えば上手くないアニメーターと組んでも、それが面白くないものが出来てしまったという言い訳にしてはいけないのだ。「演出」とはどんな条件だろうが「面白く」しなくてはいけないのだ。

大地丙太郎 @akitaroh

このプロデューサーの暴言が、大地の「演出」の誇りのベースになったのでございます。つまり、そこんとこが、昨日の久里さんの「紙芝居アニメ」に関しての見解が若干食い違うことになった分かれ道になったワケでございます。あら？なんだか酔っ払い語りになってるぜ。ワイルドだろう？

大地丙太郎 @akitaroh

ちなみにこのプロデューサー、暴言プロデューサー。オレの先輩が「ギャラ上げて下さいよ～」と直訴したら「ギャラはあがんないよ。ヒトの倍やるしかねえな」。この暴言を横で聞いてたオレはかなり覚悟したね。「ギャラあがんねえんだ⁈」マジヒトの倍やったわ。多分オレ数ではダレにも負けてへんやろ？

大地丙太郎 @akitaroh

何度もゆーが、コレは20年前の話ね。

大地丙太郎 @akitaroh

そしてオレは、またものすごく刺激を受けたＦさんというアニメーターに出会ったの。いいか悪いかは置いときますよ。このＦさんの「枚数を使わないで見せる作画」への探究は半端なかった。むしろ「どんだけ枚数使わないでめちゃ面白いアニメが出来るか」の探究してた。へんなアニメーター(^з^)-☆

大地丙太郎 @akitaroh

さて、このＦさんの話、さらけ出してしまうといろいろ支障が大きそう。やめましょう。もし聞きたいひとは、来週の木曜日にロフトＡに来てくれ。二次会で質問してくれたら話してもよしだ。

大地丙太郎 @akitaroh

ただ、かつてテレビシリーズの枚数制限の中で、芝山努さんや椛島さんたちはかなり抑えた枚数で有効な動きを研究したと聞きます。それと同じコトをＦさんはしたのです。ただ、めちゃジャンクだった。

大地丙太郎 @akitaroh

「紙芝居アニメ」というキーワードからいろんなこと語り始めてしまったが、最終的には大地の音響設計の話や、またそれに対する音響アンチの思いまで語りたいんだよ。そこまでいって、やっと、久里さんの思いに近づけると思うんだ。

大地丙太郎 @akitaroh

昨日の続き書けるかなあ～。

大地丙太郎 @akitaroh

アニメーターFさんの、枚数を使わないで魅せる作画はすさまじかった。大地演出との相性もめちゃめちゃ良かったんだ。なんつうか、極端好きだからねオレは。また、今みたいなデジタルの時代の工夫とは全然違う。急遽の枚数減らし技だった。たった3枚でもかなりの表現をしていたよ。

大地丙太郎 @akitaroh

ただ、弱点もあった。ドタバタギャグにしか通用口しないんだ。当時組んでた「おぼっちゃまくん」は、この手法は最適だったと、おれはまだ思う。この枚数を極力略すっていう方法はギャグでアクションにしか使えない。オレは撮影の仕事をしてたからその技も勉強出来てた。

大地丙太郎 @akitaroh

芝山努さんがやったのか、椛島さんだったのか、他の人だったのか、撮影のペーペーではわからないんだけど、あの頃の「ド根性ガエル」スタッフ辺りの作画さんたちの工夫は案外目の当たりしてると思う。中1枚の有効な使い方とか、撮影をやってるとものすごくよく分かるの。

大地丙太郎 @akitaroh

撮影って、四六時中タイムシート読んでるでしょ。あ、それ自体わからないかしら？いろんなアニメーターのタイムシートに触れてるわけです。作画のたっちにも、コンテにも。いろんな人の仕事を見てる。タイムシートみてるだけで、ペーペーの俺でも力ある人とそうでない人が見えて来るようになったんだ。

大地丙太郎 @akitaroh

話それて来たなあ～。

大地丙太郎 @akitaroh

「未来少年コナン」のタイムシートはめんど臭かったなあ～。とにかくめんどくらさかった。ほかの作品てひたすら3コマ撮りなんだよ。馬鹿みたいに3コマ撮り。ひたすら3コマ撮り。単純作業で楽なの。たまに間違えたって文句言われたこともなし。ちょろかった。でも「未来少年コナン」はうるさかった。

大地丙太郎 @akitaroh

シート通り撮らないとすぐにバレてリテイク。一度、先輩がめんどくさい撮影をごまかして楽な撮り方したら、何度もリテイク。それでも指示通り撮らなかったら、宮さんが怒鳴り込みに来た。オレ、絶対先輩が間違ってると思った。宮さんの言うとおり撮影すべきカットだったとおもった。

大地丙太郎 @akitaroh

宮さんを見た初めての瞬間でした。アタシ尊敬してましたからね、影で「ふあ～宮さんだ～」ってカーテンの影から見てました。宮さん、散々文句言って、先輩も譲らん。そしたら宮さん「ボク今徹夜明けで朦朧としてるから、寝てから改めて文句に来る」と言って帰ってった。かっけーと思ったわ。