【講演】「ネットとマスメディア 2014年にどうなるか」 角川歴彦氏

メディアジャーナリスト津田大介氏 @tsuda のツイートより、角川グループホールディングス会長角川歴彦氏による「ネットとマスメディア 2014年にどうなるか」という講演内容を抜粋。
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津田大介 @tsuda

角川会長に「公開していいよ」と許可をもらったので、今日の講演の音声録音を下記に置いておきます。内容を細かくチェックしたい人はどうぞ。http://xtc.bz/mp3/kadokawa_20100623.zip

2010-06-23 20:46:31
津田大介 @tsuda

ということで講演は終了。お疲れ様でした。TL支配しちゃった人はごめんね。

2010-06-23 20:13:11
津田大介 @tsuda

角川「日本の昔の長屋は実はアナログ的な“ツイッター状態”だった。しかし、長屋が消えつつある今、新しいコミュニケーションの形としてツイッターが出てきている。日本のSNSはソーシャル・メディアが本来持つソーシャルなパワーを生かしたものが少ない。ここは残念なところ」

2010-06-23 20:06:25
津田大介 @tsuda

角川「米国政府はグーグルを育てるためにNASAのデータを提供するといった協力をした。日本も国策としてIT産業を育てるべき。もちろん民間からそれが出てくれば僕はそれを最大限応援する。かつて明治時代に国が八幡製鉄所を作ったときのように立ち上がりまでは国が、うまくいったら民営化でいい」

2010-06-23 20:04:05
津田大介 @tsuda

角川「それを日本企業が入るために僕の本では、東雲プロジェクトというのを提案している。これは純国産アジア圏最大のクラウドシステム整備、国内IT産業の次世代基盤整備、それを10年安心して使える公営環境とし、その環境を国内企業に戦略的価格で提供するというもの」

2010-06-23 20:01:50
津田大介 @tsuda

質問「そこに日本企業は入ってこれないのか?」

2010-06-23 20:00:10
津田大介 @tsuda

角川「編集者に丸ごとカットされたけど、実は僕の新書で一番書きたかったのはアップル、アマゾン、グーグルの三国志。アップルとグーグルはあんなに仲が良かったのに今では敵同士。ジョブズが考えているようにiTunes Storeが電子書籍で勝てるかというと音楽が勝った程には勝てないだろう」

2010-06-23 19:59:50
津田大介 @tsuda

角川「明らかに今後は通信業界のプレゼンスが上がる。みんな通信業者の株を買った方がいい。絶対上がる(会場笑)。そういう話を新聞や雑誌など、ジャーナリズム業界が言わないことが僕は問題だと思ってる(笑)」

2010-06-23 19:56:56
津田大介 @tsuda

角川「ジョブズからしたら恐らくiPadはジャブのつもりで出したデバイス。それが思った以上に話題になってシメシメと思っているのではないか。iPodで自宅からCDが必要なくなった。iPadで自宅から書籍がなくなろうとしてる。2014年に出るデバイスで自宅から映画がなくなる」

2010-06-23 19:55:23
津田大介 @tsuda

角川「グーグルの技術者から聞いた話だが2014年には信じられない映像処理速度を持ったチップが出てくるという。グーグルもアップルもその時代を見据えて開発作業をしている。その意味でiPadというのはそこに至るまでの中継機。今僕たちは革命の嵐の中にいて2014年にそれが見えるってこと」

2010-06-23 19:53:11
津田大介 @tsuda

角川「iPhoneであれだけトラフィック増えてるのに、iPadでどれだけトラフィック増えるのか。2014年には僕はクラウドコンピューティングの世界にほとんどのコンテンツのデータが入ってしまってるんじゃないかと思ってる」

2010-06-23 19:50:17
津田大介 @tsuda

角川「それを聞いて思ったのは通信業界というのはまだ青年期にあるということ。増え続けるトラフィックにどう対処するかという点は3社とも共通していた。つまりそれはコンテンツが激増するということ。今までの通信業界は音声サービスによって支えられてきたが今はデータ通信の収入が音声を上回った」

2010-06-23 19:49:07
津田大介 @tsuda

角川「この間出席した研究会でドコモとau、ソフトバンク3社のこれからのモバイル時代のプレゼンテーションを聞いた。ドコモはiモード。auは着うた。SBはiPhoneで急速に伸びてるというそれぞれのプレゼンだったが共通していたのはこれからトラフィックが想像できない程増えるということ」

2010-06-23 19:45:40
津田大介 @tsuda

質問「音楽の世界はアップルがプラットフォームを牛耳ってしまった。出版でも同じことが起きるのではという危機感を持っている人が多いが、米国ではAmazonやGoogleがしのぎを削っている。日本で電子書籍のプラットフォームはどこが主体となって作るべきだと思うか?」

2010-06-23 19:44:12
津田大介 @tsuda

角川「僕はiPadで一番ありがたいのは、日本人がIT環境に適応していく際にうってつけの端末じゃないかということ」

2010-06-23 19:42:01
津田大介 @tsuda

質問「iPadのすごさはタッチできること。小さな子どもでも1時間も触っていると大体使い方を覚える。つまり子どもはiPad的な世界に飲み込まれているということ。今後ほとんどの絵本はiPadに乗る。子どもを虜にするiPadの力はとてつもないものがあると思う」

2010-06-23 19:41:05
津田大介 @tsuda

角川「僕はもう採用には関わってないのでそれは答えられない(笑)。ただ、聞いた話では新人採用時に「あなたが角川書店に入ったらどういう企画をやりたいですか」という質問をしているらしい。僕は今後、エディトリアルの能力・ニーズは増えることがあっても減ることはないのではと自分は信じている」

2010-06-23 19:38:51
津田大介 @tsuda

質問「今後編集者に求められるのは、エージェントとしての機能だけでなく、読者に理由付けをしてあげることではないか。そういう人をどう育てていくか。だが、コンテンツ業界は業界ごとに蛸壺化してて、そういう人材が育てられていないのではないか。角川グループはどうしているのか」

2010-06-23 19:37:00
津田大介 @tsuda

角川「あらゆるコンテンツは新しい技術が生まれることが先。技術主導で新しいコンテンツ・表現が生まれてくる。検索エンジンの登場で、編集者はいらないということが言われて僕もそうなるのかなと思ったが、結果として検索エンジンはエディトリアルを代替するようなものではなかった」

2010-06-23 19:35:00
津田大介 @tsuda

質問「どうやってコンテンツを楽しむかという利用方法の話が中心だった。だが、プラットフォームが多様化していくと、コンテンツを選ぶ方法が難しくなっていくのでは。今まで本を選べなかった人に対してコンテンツ企業は何ができるのだろうか。選択という側面でコンテンツの融合の効果を聞きたい」

2010-06-23 19:33:14
津田大介 @tsuda

角川「隣接権は英国で生まれた考え方。コンテンツを作ったあと広めるのに協力した者にいくばくかの権利を認めるべきというもの。出版社が根回しをすることで作家と読者の接点ができる。だがそうした自分たちの力を自覚してない出版社も多い。自覚してないから中抜きの電子書籍にキリキリしたりする」

2010-06-23 19:31:19
津田大介 @tsuda

角川「僕の本を作るとき、相当編集者が手伝ってくれた。僕の思い込みの裏取りをするため、いろいろな事実を調べてくれたからこの本は成立した。出版社・編集者の役割はまだまだ残っている」

2010-06-23 19:27:49
津田大介 @tsuda

角川「電子書籍や新しいフリーモデルのようなことにどう対処していくか。それはもはや作家の方が先のことを考えている。京極夏彦さんや大沢在昌さんのように新しい試みをやっている人もいれば、宮部みゆきさんのようにあえてそうした流れに乗らない人もいる。良い悪いではなく、作家がどう考えるかだ」

2010-06-23 19:25:14
津田大介 @tsuda

角川「この本はフリーで出したが、個人的にはクリエイティブ・コモンズ付けて無料で公開するということも考えた。この本はそうしなかったが、今後著作権法についての本を出すときは完全コモンズとして出すことも考えている」

2010-06-23 19:23:46
津田大介 @tsuda

角川「これをやるかどうかは作家の意志次第。日本の著作権法では作家が著作権を100%持っている。角川書店がフリー化を進めていくといっても、作家の許可がなければそんなことはできない」

2010-06-23 19:22:24