中山均新潟市議による「震災瓦礫に関する論点整理&東北がれき調査報告」

6月2日午後 中山均新潟市議による 「震災瓦礫に関する論点整理&東北がれき調査報告」勉強会が開催されました。 私は所用のため、質疑応答の途中で退室しましたが藤堂先生(新潟大准教授)もまとめてくださっていました。 中山均市議:新潟大学歯学部卒歯学博士 放射線防護を学ばれました。 大学時代から巻原発建設反対運動などに参加。 続きを読む
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藤堂史明 @FumiakiToudouTW

「震災瓦礫」問題の論点整理・東北調査報告 2012年6月2日 新潟市議会議員・中山均さん 於:新潟市万代市民会館 に参加した。 関連頁: 瓦礫処理の安全性求める請願提出 | ナカヤマヒトシ通信 - teacup.ブログ“AutoPage” http://t.co/MdBg5rCt

2012-06-03 01:16:31
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

プレゼン前半に遅刻してしまったので、討論の中での論点の確認を追いながら紹介する。まず、中山市議は3月中の新潟市議会における「瓦礫」受け入れの決議に対して唯一反対をされた方である。当日傍聴された方も参加されていたが、新潟市の民主的な市政運営に貢献度大の方である。

2012-06-03 01:20:53
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

新潟市の中山市議による「震災瓦礫の論点整理&東北がれき調査報告」まずは、原子核の崩壊の説明、α、β、γ線それぞれの性質、Bq、Gy、Svの説明。預託実効線量の話から。

2012-06-03 17:39:51
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

①広域処理が進まないから瓦礫処理が進まないのか? 広域処理で言われている木質可燃ごみは岩手・宮城の両県とも一部。それを上回る不燃ごみがある。報道されている瓦礫の山は不燃ごみである場合も多い。被災地でも根本的な瓦礫の対策は論議されていない。

2012-06-03 17:43:12
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

②「宮城・岩手の空間線量は他の地域と同等」は「汚染度が低い」ことを表すか? 各地域の焼却灰 燃やすと数千~1万Bq/kg、新潟 燃やしても数十Bq/kg。

2012-06-03 17:45:44
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

③「バグフィルターで99.99%除去」の妥当性? Csでの実証実験は既にやっているものの実験結果が不十分。Csの物質収支を実測で把握することを環境省もやっていない。一般の焼却でも日常的に周辺に飛灰が落下しているなど、汚染が確認されている。

2012-06-03 17:48:43
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

④最終処分場(埋立)施設の問題 日常的にも汚染事故は起きている。関口先生:数値の公開を怠っている自治体が多い。高橋教授:栃尾以外に屋根がない。赤塚処分場の用水路で医薬品検出。

2012-06-03 17:51:18
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑤「現地処理の方が適切」か? 地域によって事情は異なる。仙台市は自己完結型。現地で分別焼却。女川町は仮置き場が民有地。仮設焼却の物理的・時間的限界。最終処分場確保も困難。複数の省庁が積極的に、規制緩和や用地取得にかかわるべき。

2012-06-03 17:55:10
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑥がれきは生活空間と隔離されているか? 取り壊しも進まない。分別されていないごみか不燃ごみがある場合。仮置き場の近くに仮設住宅がある場合(女川)など。

2012-06-03 17:59:27
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑦「1Bqでも危険か?」ECRRの実効線量係数でCs137を含む灰を毎日1Bq、1年間吸引したとして・・・(すみません、計算式が見えませんでしたので後で)

2012-06-03 18:09:18
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑧有害物質は通常の震災がれきと同様に含まれている可能性。海水に浸った瓦礫でも実際の塩素の濃度は低い。

2012-06-03 18:11:56
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑨「広域処理」の背景と動機は? 処理利権は地元よりもゼネコン。「焼却するゴミ不足」。焼却炉を24時間稼働させるためのエネルギーとしてのゴミ。財源措置。国として責任をとらない姿勢。

2012-06-03 18:14:44
Susanna Yukari Oseki @niigatamama

⑩まとめ:配慮の無い極端な議論は賛成派も反対派も慎むべき。双方が都合のいいことを強調するのではなく冷静な議論をすることが必要。「安全性」については疑問があるのは事実。

2012-06-03 18:17:32
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

なお、「震災瓦礫」の字面についての議論(例えば、エントロピー学会、春の研究集会で河宮信郎から指摘があった)「震災瓦礫」の文字に比較して、「瓦礫」:瓦(かわら)や礫(石ころ)ではなく、可燃物、とりわけ、木材が広域処理の対象として想定されている事については、留保した上で紹介する。

2012-06-03 01:21:46
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

中山市議による論点整理は①広域処理が進まないから瓦礫処理と復興が進まないのか。ほか10点以上(私が遅刻して参加してしまったため、詳細な論点については、中山先生に論点のまとめをいただいてから後ほど補足します。)

2012-06-03 01:23:24
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

中山さん(先生)から論点を発表の上、質疑があった。特に初耳でもあり興味深かったのは、「震災瓦礫」から放射性物質の拡散という論点を、仮に除外できた場合、それでも残る、既存のゴミ焼却施設の運営問題という観点からの指摘である。また続けてツイートするようにリスクの受け止め方の問題である。

2012-06-03 01:28:03
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

関連する状況として、バブル期に計画されたゴミ焼却場(清掃工場)を保有しいる自治体が多く、人口あたり適正水準に比べて、清掃工場の容量の超過は、問題になる事が指摘された。新鋭の清掃工場は、空気を送り込みながらゴミの燃焼を24時間続ける設計になっており、可燃ごみが不足すると支障がある。

2012-06-03 01:30:19
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

例えば、三条市では人口あたりで適正水準の16倍に達する焼却施設の設備容量を持つという。「震災瓦礫」の枠組みで木質の廃棄物を受け入れられれば、可燃燃料確保という意味でメリットがある。その上、「絆」等々の大義名分、国からお金が出て焼却施設の修繕もできる、というメリットであるという。

2012-06-03 01:31:52
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

ツイートしそびれていたが、私も4月25日に新潟市が「震災瓦礫」の受け入れを計画する二箇所の清掃工場のうち、西区の新田清掃工場に学生を引率した。その際、新潟市の廃棄物施設課の説明では、市民にとってのメリットは説明できない様子であったが、もしかするとこのメリットがあるのかもしれない。

2012-06-03 01:37:28
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

ただし、過大につくったハコモノの清掃工場の都合、という議論は、絆、云々の情緒的な議論で「震災瓦礫」の処分を推進したい方々にとっては耳の痛い論点だろう。ゆえに、このような論点は、客観的な「震災瓦礫」の広域処理に関する問題点の検証にとって重要だろう。

2012-06-03 01:38:53
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

会場からの質問で議論があったのは、放射性物質を移動させない、拡散させないという原則についての質問。中山市議の解説にあったように、リスクが相対的に小さい中で種々の問題があるという総括で良いのか?、というものであった。

2012-06-03 01:41:37
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

これについて、中山市議によると、放射性物質を移動させないという原則については、国の方針では、100ベク レル以下ということで、制限をかけているため、法的に放射性物質ではない、という立場になる、それをわかった 上で、なお残る問題点を指摘しているということだった。

2012-06-03 01:42:10
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

さらに補足として、中山市議は、新潟市の通常の廃棄物の焼却について、場合によっては、数十ベクレルの放射性 物質でている。それも問題になってしまう、また、大震災の被災地からの物流も全部ストップしなくてはならなくなる、 という論点の提起があった。

2012-06-03 01:42:39
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

ちなみに、通常時のごみ焼却でも既に数十ベクレル程度の放射性物質が焼却灰に検出されているという点は、4月25日に新田清掃工場に伺った際にも説明を受けた。そのせいだとも思えないが、訪問後、2日間ほど夜も眠れないほど喉が痛くなり、翌週の講義をする際も声が出ないので、と学生に謝った。

2012-06-03 01:48:00
藤堂史明 @FumiakiToudouTW

論点に戻る。中山市議の指摘されたのは、つまり、非常に微量でも放射性物質を運ばないという論点を追求すると、被災地からの車両もストップさせなければならなくなる、すると、仕事に行かなくてはいけない人もいる中で、論理的整合性のとれた現実問題として処理できなくなるというご意見である。

2012-06-03 01:52:28