#skrdsn

@CK_Ariaze さんの #skrdsn をまとめてるものです。 更新していくお 番外編→「桜田さんと愉快な羽根つきたち #skrdsnhttp://togetter.com/li/333061 も、どうぞ
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CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

背中の翼の生み出す乱流でふわりとワイシャツの裾がまくれ上がり、形の良いお尻がその影からちらりと覗いた 「!」 「……っ! み、見ました!?」 少なくとも前は見えなかった。うん。だから僕は見てない。 桜田さんは顔を真赤にして裾を押さえるが、今度は胸の膨らみが襟から覗く。

2012-06-19 23:27:56
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

刺激的すぎる。これで我慢しろというのは割と拷問めいている。 本人が危ないことを自覚していないからなおさらたちが悪い。 「で、でも私なんかの裸が見えたって、嬉しくないですよね。はは……」 桜田さんは自信なさげに笑う。僕としてはむしろすごく嬉しいのだけれど。

2012-06-19 23:34:27
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「私、飛ぶのも下手だし、お兄さんにも迷惑かけてばっかりで、着るものまでいただいちゃって……迷惑ばっかりかけて。なにかお礼でも出来ればいいんですけど、何もできないし……」桜田さんの表情が沈むと、一緒に羽根も縮こまる。「いや、いいんだよ。それよりおうちの人に連絡しなくていいの?」

2012-06-19 23:42:47
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

一応学生だし、このまま泊めてしまうと主に僕がマズイ。 さすがにこの若さで前科つき、しかもその手の前歴がつくのはこのご時世非常によろしくない。 「親は、居ないんです……」 「あ、ごめん、悪いこと聞いちゃったね」 「いえ、いいんです。よく聞かれますから……」

2012-06-19 23:48:36
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「あ、あれ? おかしいな……」 桜田さんの目から涙がこぼれ、シャツに染みを作る。 「なんでだろう、こんなに優しくしてしてもらったの久しぶりで。涙が、とまんない……どうしよう」ぽたぽたと白い頬を涙が伝う。 両手で涙を拭おうとする桜田さんが、なんだかとても弱々しい存在に見えた。

2012-06-19 23:52:14
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「!」 桜田さんをぎゅっと抱きしめる。やがて彼女は僕の胸に顔を押し付けて大声で泣いた。 「ひっぐ、うぇっ、うわああああん!」 「よしよし」 すすり上げながら泣く桜田さんの頭を優しく撫でる。固体石鹸で洗ったのだろうか、つややかな黒髪から甘い匂いがした。

2012-06-20 00:00:10
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「落ち着いた?」 十分ほどそうしていると、桜田さんはゆっくりと顔をあげた。 「くすん……はい、ありがとうございます」 そう言うと桜田さんは僕に笑いかけた。桜の花が開くような、明るい笑顔だった。 理性の最後の安全装置がはずれ、彼女の桜色の唇に自分の唇を押し当てる。

2012-06-20 00:08:25
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「~~っ!」 「ごめん、嫌だった?」 「い、いきなりだから! ファーストキスの味、わからなかったじゃないですか!」 桜田さんはバラのように顔を赤くして僕を怒鳴りつけた。 そんなこんなで僕と桜田さんの奇妙な共同生活は始まったのだった (つづく?)

2012-06-20 00:09:45
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「ごしゅじんさまー」そう言いながら桜田さんが布団にもぐりこんでくる。「ん……」「今日はここで寝てもいいですか?」「ん、いいよ」「えへへ」うれしそうに笑いながら桜田さんは僕に抱きついてくる。寝巻きの上からでもわかるふくよかな胸の感触にドキッとする。

2012-06-21 00:55:45
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「あぁとね、桜田さん」「はい?」「あたってるんだけど」主にあなたのふくよかなお胸が僕にあたって非常にデンジャラスです。「あててるんです!」「あ、そうなの・・・・・・」なぜか怒られてしまった。「ご主人様、なんで私の合図に気づいてくれないんですか?」「合図……?」

2012-06-21 00:59:39
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「机の上の本に……」「あぁ、あの羽根か!」僕はようやく今日気づいた違和感を思い出す。机の上で伏せておいた技術書の開いたままのページが戻され、間に黒い羽根が挟まれていた。てっきり本を痛めないようにという配慮だと思っていたが、どうやら違ったらしい。「ごめん、ぜんぜん気づかなかった」

2012-06-21 01:03:31
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「うぅ、ご主人様もしかしてあの意味がわからないんですか?」「ごめん……」"羽根つき"の文化とかそういったことはまだ調べていなかった。「あれはですね……その……よる……」「夜?」「なんでもないです! 忘れてください!」それっきり桜田さんは何も言わずに僕に抱きついたまま眠ってしまった

2012-06-21 01:08:45
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

翌日、閉館間際の図書館で一通りの本を借りりてきた僕は桜田さんに見つからないように読むことにした。『カラー図解 羽根つきの生活と文化』という入門書のような本にその記述はあった。『古来、羽根つきの群れでは、交尾をしたい相手のねぐらに日中自らの羽を指す風習があった』ん? まさか……

2012-06-21 01:11:46
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

なるほどそういうことか。たぶんあの羽根はそういう意味だったのだろう。「桜田さん」桜田さんの部屋をノックしてみる。返事はない。「桜田さん?」寝ているのだろうか。ちょっと悪いかなと思いつつドアを開ける。夕日のさす部屋にひかれたせんべい布団の上で桜田さんは静かに寝息を立てていた。

2012-06-21 01:16:32
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

傍にはたたみ終った洗濯物が積まれている。起こすのはちょっとかわいそうだ。なんて無防備な寝顔なんだろう。「ん……」桜田さんの背中の翼が小さく震える。僕はポケットから昨日桜田さんが残していた羽根を取り出すと、桜田さんの枕元に突き刺した。

2012-06-21 01:23:24
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

夕食の時間、桜田さんはいつものように接してくれた。うーん、気づいてもらえなかったのだろうか。僕は食器を洗う桜田さんを見ながらため息をついた。どこから持ち込んだのかはしらないが、桜田さんはなぜか家事をするときいつもメイド服を着ている。心当たりはあるけれど、ちょっと考えたくはない。

2012-06-21 01:27:27
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「桜田さん」「はい、なんでしょう?」呼びかけてから言葉に詰まる。『羽根に気づいた?』と口に出すのは配慮に欠けるだろうか? 「どうしました?」「……なんでもない」「そうですか……」桜田さんはそう言うと洗い物に戻る。心なしか彼女の背から生える翼が小さくなったように見えた。

2012-06-21 01:31:44
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「♪~~ ♪~~」桜田さんは鼻歌を歌いながらフライパンを洗っている。ちょっとこっちから動いてみよう。僕は立ち上がると静かに桜田さんに近寄る。水音と食器のこすれる音で桜田さんはまったくこちらに気づかない。ゆっくりと彼女の後ろに回り、思いっきり抱きつく。「ふひゃぇっ!?」

2012-06-21 01:37:42
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

桜田さんの髪は今日もせっけんの甘いにおいがした「どどどどどうしたんですかごしゅじんさま!?」落ち着け桜田さん。抱きついただけなのにものすごい罪悪感に駆られるから「今日、お昼寝してたよね」「ひ、ご、ごめんなさい。私、ついうとうとしちゃって……」「気づいた?」そう耳元でささやいた。

2012-06-21 01:40:07
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「っ!!」びくんと、桜田さんと彼女の黒い翼が震えた。やっぱり気づいてたみたいだ。「合図の意味、調べた」桜田さんの右手からスポンジが落ちる。桜田さんの耳がだんだん赤みを帯びていく。「ずるいです……ご主人様」こちらを振り返った桜田さんの唇を奪う。「んむ~~っ!?」

2012-06-21 01:44:08
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「ぷはっ、な、なにするんですかぁ!」案の定怒られた。桜田さんは僕よりも頭半分くらい身長が小さいが、怒ると羽根がぶわっと広がるので結構威圧感がある。というか実際怖い。「もう……私からもしたいのに……」「え?」「もう知らないです!」桜田さんはぷいっと視線をそらす。かわいい。

2012-06-21 01:52:28
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

その夜、桜田さんは洗い物を終えるとすぐに部屋に引っ込んでしまった。「開けたら三日間ご飯抜きですから!」と怒られたのであけるわけにはいかなかった。うーむ、怒らせちゃったか。 こんこん ん? こんこん ドアをノックする音が聞こえる。「あの、お部屋に入れてください、お願いします……」

2012-06-21 02:02:24
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「どうぞ」ゆっくりとドアが開き、桜田さんがそろそろとドアの影からこちらの様子を伺う。「あの……一緒に寝ても…・・・いいですか?」「いいよ…・・・っておわぁ!」桜田さん、まだそのシャツ捨ててなかったのか……「あのときのシャツ、ずっと大切にしてたんです」

2012-06-21 02:08:03
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

そう言うと桜田さんはあの時と同じようにくるりと回ってみせた。裾がふわりとまくれ上がり、かわいらしい水色の下着が覗く。「合図、気づきました」そう言うとゆっくりと歩み寄ってくる。桜田さんはちょっと背伸びして僕の唇を奪った。「ふつつかものですが、よろしくおねがいします……」(つづく?)

2012-06-21 02:14:43
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「ご主人さまー、今朝の朝ごはんなんですけど、卵とベーコンと卵とソーセージと卵とスパムだとどれがいいですか?」「卵がないのは?」「卵とベーコンとソーセージとスパムなら卵少なめです」「全然ないのは!?」「あうぅ、頑張って産んだんですから食べてくださいよぉ……」 

2012-06-21 08:50:09
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