「音楽はなぜ売れなくなったか」が必ず外れる理由

NITTA, katsuyoshi（新田 勝貴） @read_me

「音楽はなぜ○○になったのか」（例:売れなくなった、つまらなくなった）というエントリが方々のブログに上がっているが、大昔の哲学の「○○とは何か」論争そのものに見える。内輪で賛同したり喧嘩したりしてるけど、後世から見て全然違うみたいな。理由は、あらゆるモデルは現実から乖離するから。

NITTA, katsuyoshi（新田 勝貴） @read_me

何らかの業界は、ピークを打って世の中のニーズを満たした後は縮小するのは当たり前だし、可処分所得が減れば物は売れなくなる。そこで「品質が落ちたから」とか個別な理由を持って来てもピンとはこないし、そもそも音楽業界なんて区切りが存在するのかという認識の問題で話は大きく変わる。

NITTA, katsuyoshi（新田 勝貴） @read_me

ソニーが「携帯ゲームのライバルは携帯電話」と言ったように、違う業界と見なされる物が同じ市場とされることはあるし（この場合は若者の時間潰しという市場）、今まで音楽に使われていた金が丸々貯金されたのでもない限り、新しい消費先になったものが「音楽が売れなくなった、つまらなくなった」理由

NITTA, katsuyoshi（新田 勝貴） @read_me

そして、そうやって業界や市場をあれこれ分析したところで、それが当たることはない。なぜなら、視点次第で答えが変わるのに、どんな視点も取れてしまうから。歴史や経済学は、後になってから「あれは実はこうとも考えられる」の連続で、いつまでも正解が出ないのと同じ。構造上、正解はあり得ない。

NITTA, katsuyoshi（新田 勝貴） @read_me

「○○はなぜ××になったのか」という問いが噛み合わない話の応酬になるのは、「そもそも○○とは何か、それは本当に××か」という同意がないままスタートした時によく起こる。そして、ここに書いた私の考えも私の認識に過ぎないので、これが正解であるはずがない。