村山さんねこさんゾンビサバイバル：ものがたりばーじょん。

村山早紀 Saki Murayama @nekoko24

ちょっと今日から来週なかばくらいまで、お仕事と旅行で時間取られるので、猫の冒険は夏休みです。お宿で時間があれば他のひとを助けにいったりはするつもりです。猫の続きのお話は、ちょっとだけ待っていてね( ´ ▽ ` )ﾉ☆タグは…ええと一応つけておきますね。 #ゾンビサバイバル

村山早紀 Saki Murayama @nekoko24

＃ゾンビサバイバル 何もこの口は話せない。だから私はただただ、二人に頭をこすりつけ、そっと手を舐めることしかできなかった。なでて抱っこして、おひざにのせて、と訴えることしか。猫十三日め HP83 食84

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＃ゾンビサバイバル 私はその家を飛び出して路地に帰った。走って帰った。おじいさんとお姉さんは、お湯を沸かして朝ごはんを食べようとしているところみたいだった。私は二人の足や手に顔をこすりつけた。何度も何度も。どうしたの、と二人は笑う。私は猫だから話すことはできない。悲しくても（続

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＃ゾンビサバイバル 写真の猫の毛色は下のお部屋にあった写真と同じ柄と色。目の前で静かになった猫と同じものだった。割れたガラスのかけらの中で、猫は少しだけ舌をはみださせていた。腐ってはいたけれど、眠っているみたいで…乾いた血の色に染まった絨毯の上でやっと眠れたというような顔で…（続

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＃ゾンビサバイバル 私は箪笥の上に飛び上がる。重そうなガラスの写真立てがあった。それを思いきり蹴落とした。猫の首のあたりに写真立ては落ちた。嫌な音がして、そして猫は動かなくなった。私は床に降りた。写真立てのガラスは割れていた。なかに入っていた写真は猫と小さな女の子の写真で、（続

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＃ゾンビサバイバル 絨毯が乾いた血で汚れているということに。頭がくらっとした。誰の血？ これは誰の流した血なんだろう？ 目の前の猫の爪は乾いた血の色に汚れていた。上半身しかない猫が、箪笥からはいだしてくる。レースやフリルがたくさんのかわいらしい小さな洋服をひきずるようにして。（続

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＃ゾンビサバイバル 洋服箪笥の扉がいきなりあいた。そして…そして、半分だけのからだになった猫のぞんびが、腐った顔で私を威嚇したのだ。私はぞんび猫に向かって牙を向いた。きれいな花柄の絨毯に前足の爪を立てて、耳を伏せて、その猫を睨みつけた。そしてそのとき私は気づいた。（続

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＃ゾンビサバイバル かわいらしいお部屋。レースのカーテンが下がっていて窓辺にはお花（枯れているけれど）。本棚にはお人形やぬいぐるみがいくつも飾ってある。うん。音はこの部屋から聞こえたような。私は部屋のなかをぐるりと見回す。猫のいそうなところ。猫、いないかな。がたんと音がした。（続

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＃ゾンビサバイバル 二階の方からだ。私は耳を動かした。…ひとの気配はしない家だと思ったけれど、たしかにいま音がした。私は階段を駆け上る。人間はいないかもしれないけど、ひょっとしたら猫なら生き延びているのかもしれない！ 猫がいるのかも…。ドアがあいている部屋があった。小さな、（続

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＃ゾンビサバイバル きれいなおうちのきれいなお部屋で私はあたりを見回す。ここにはどんなひとたちが住んでいたんだろう？ そのひとたちはいまも生きているのかな？ 部屋には猫の写真があった。この家にも猫がいたのかもしれない。私は目を細めた。猫はいまどこにいるんだろう。と、音がした。（続

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＃ゾンビサバイバル …私は満足して、丁寧に顔を洗った。人間がいなくなった街ではねずみたちがおおいばり。食卓も赤ちゃんのベッドもとっておきのきれいな布がかけられたソファだって、いまはねずみのふんと足跡でいっぱいだ。私が思い知らせてやった。ここはあんたたちの家じゃないってね。（続

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＃ゾンビサバイバル ここだけ昔のままの人間の街みたいだった。けれど。よくみるとガラス窓はあちこち割れている。あきっぱなしのドアがある。爪痕の残る壁も。ひとの血の匂いも。私は足を止め、そしてまた歩き始める。朝ごはん探さなきゃ。私は一軒の開いたままのドアからするりと入り込む。（続

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＃ゾンビサバイバル 朝のお日様の光は、きれいなお水みたいに透き通ってきらきらしている。この辺りの街角はあまり嫌な匂いがしない。嫌な匂いっていうのは、つまりぞんびの匂いだ。腐った肉や内臓の匂い。いたんだキャットフードみたいな。窓辺の花やよく葉っぱが茂ったがいろじゅがきれい。（続

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＃ゾンビサバイバル 猫十三日め 次の日の朝は晴れていた。路地にお日様の光が差し込む。目が覚めた私は、三日月刀を抱いて座っているおじいさんに、るるる、と鳴いて挨拶をすると、近所の探索に出かけることにした。おじいさんは「遠くにいくんじゃないぞ」と一言いうと軽く目をつぶった。（続

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#ゾンビサバイバル 猫13日めからでした。HP87 食82からのスタート。食糧は昨日減らすのを忘れていたので訂正。

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#ゾンビサバイバル 猫その2 〜 今日のnekoko242：【戦闘】廃屋を探索中、クローゼットの中から、上半身だけになったゾンビが飛びかかってきた！　５のダメージ！　食糧：－２ http://t.co/B1yWQPOv 名前のあとに2をつけるってこれでよかったのかな？と悩みつつ

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#ゾンビサバイバル 猫十三日目だっけ？ 〜 今日のnekoko24：【探索】朝早くに食糧を発見！　早起きは三文の得、食糧：＋４。今日は調子がいい、２回目の行動が可能だ（名前の後に「２」をつけて診断。同様の効果とは重ならない） http://t.co/B1yWQPOv

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＃ゾンビサバイバル 遠ざかっていく。身にまとっていた長い白いコートが霧の中でふわりとはためいて、そして男のひとと灰色の鳥は、霧に溶け込むように消えて行った。猫十二日め HP87 食85 看護師 老軍人 スナイパーは @fairoo さんにお譲りして代わりに食料3をいただきました。

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＃ゾンビサバイバル どう思ってるのかわからない。だから同じ鳥さんなのかどうかもわからなかった。男のひとは鳥さんの首からお魚を三匹はずした。そして、おじいさんに手渡した。「こんなもんでよければ。猫ちゃんとどうぞ」「おお、これはどうも」白い霧の中を、男のひとは手を降りながら、（続

村山早紀 Saki Murayama @nekoko24

＃ゾンビサバイバル 笑う。霧の中から、灰色の大きな鳥がのたのた、よたよた、と歩いてくる。背中に大きなものをしょっている。首の周りにはお魚が何匹もぶらさがってる。私はあれ、と思った。あの鳥さんは私たちを助けてくれた鳥さんじゃなかったかしら？ 鳥さんは無表情なので、私たちのことを（続

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＃ゾンビサバイバル 「ああ」と男のひとはうなずいた。私の頭を優しくぽんぽんと叩いて、立ち上がった。どこか遠くを振り返る。「そうだな。俺にはもう守るものも帰る場所もない。なら美味しい紅茶をもう一度飲むためにがんばってみるか」お、相棒がきた、と男のひとはどこかいたずらっぽい笑顔で（続

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＃ゾンビサバイバル 「最後に美味しいお茶が飲めて良かった。誰かと一緒に飲む朝の紅茶なんて…いったいどれくらいぶりのことなんだろうなあ。ありがとう、じいさん」おじいさんはそっと微笑む。「良い紅茶の葉がある限り、何度でもおいれしますよ。だからきっとまたお会いしましょう」（続

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＃ゾンビサバイバル 私たちは、白い霧に濡れながら、あたたかいお茶と、さましたお湯を飲んだ。男のひとは、満足そうにため息を一つついていった。「いまから怖いものがいるという『館』にいくんだ。俺は我ながらいい腕のスナイパーだけれど、正直生きて帰れるかどうか自信がない。だから最後に…」続

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＃ゾンビサバイバル 「よろしかったら朝のお茶でも」おじいさんが優しく声をかける。男のひとはびっくりするくらい嬉しそうな顔をした。おじいさんは自分の荷物からお湯を沸かす道具を出した。お姉さんは眠っているんだろう。段ボールの寝床からは音もしなかった。とても疲れてたみたいだったし。（続

村山早紀 Saki Murayama @nekoko24

＃ゾンビサバイバル 猫が好きなのか、なで方がなかなか上手だった。背中に布でくるまれた、金属の匂いがする長いものを背負っている。じゅう、かな？と私は思った。なでながら男のひとはいう。独り言みたいに。「…あったかいってのはいいもんだなあ。かわいいってのは幸せで平和なもんだなあ」（続