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津島原発建設計画への反対運動
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同日、伊方町で記者会見した山本長松町長は、関係地主120人のうちすでに70人が、仮契約を済ませていることを明らかに。さらに伊方町議会でも、先進地である福井県敦賀市に視察に行くことを決めていた。
2012-07-10 22:54:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
7月28日には臨時町議会を開き「原発誘致」を満場一致で決めるとともに、「原発誘致特別委員会」を設置、対策費220万円を予算化した。議会で明らかにした登記上の地主は129件、うち条件付き売買契約の調印を終了している者は110件、対象面積は38万2120平方メートル。
2012-07-10 22:54:28![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
69年7月10日付けの朝日新聞は、当時の高田建一町議会議員の「町議会でも1年ほど前から話があったが、秘密に進めてきた。いま表面化してしまうとは」とのコメントとともに、「原発問題の会合も関係ない別の名目で開くという気の使いようで秘密を守ってきた」と、(続)
2012-07-10 22:55:05![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ところが記事が報じられた数日後、新愛媛の記者は当時八幡浜市役所の2階、市長室前にあった八幡浜記者室の出入りを禁止された。全国紙や地方紙、テレビ局の記者で組織する八幡浜記者クラブから謹慎処分を受けたのだ。
2012-07-10 22:55:41![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
理由は「協定を破り、原発誘致の記事を書いた」ことだった。駆け出しのペイペイ記者だった筆者は事情がよくわからなかったが、協定は「町や四電の発表を待つ、発表後各社が一斉に報じる」との申し合わせだった。
2012-07-10 22:56:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
各社はそれぞれ独自に原発誘致の情報を得ていた。しかし、全く秘密にされていたわけではない。すでに、新愛媛が特ダネに報じる前に、八幡浜市内のローカル紙が、何度か伊方町に原発誘致の動きが進んでいることを報じていた。
2012-07-10 22:56:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
どこでどう話し合われたか、駆け出し記者の筆者には不明だったが、日本新開協会に属する全国紙や地方紙、NHKや民放テレビ局などの記者で組織する、八幡浜記者クラブでは「県、町、四国電力の発表をもって報じる」趣旨の申し合せがなされていた。
2012-07-10 22:56:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ある日、「町や四電の言うままでは、原発ができてしまう。もう、土地の買収交渉に入っている」と、怒ったように語った。そして、部下である筆者に建設予定地の現地の写真と地元の人たちの証言を取材することを指示した。
2012-07-10 22:57:44![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
田中支社長の予感は的中していた。前記のごとく、新愛媛が書いた時点では原発誘致のニュースは伊方現地ではすでに古くなっていた。記者クラブは町と四電にまんまと一杯食わされたのだ。
2012-07-10 22:58:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
いや、町と四電は、クラブの協定というしがらみに縛られ、そして発表報道に浸っていた記者クラブの弱味をみごとに突いた--と言うべきなのだろう。
2012-07-10 22:58:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
話は少しさかのぼる。1967年、四電は伊方町から約50キロ南の北宇和郡津島町の大浜海岸を原発建設予定地に上げていた。ところが、激しい住民の反対運動に合いボーリング調査までしながら「地質が悪い」ことを理由にして、68年1月12日に断念。
2012-07-10 22:58:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
その時は、四電、津島町とも早くから原発建設計画を公表していた。断念せざるをえなくなったのは、早すぎた公表が住民の反対運動を強固にしたという反省があった。この津島町の撒を伊方町では踏まないために、四電、行政側はマスコミ対策を綴ったのだ--と語られた。
2012-07-10 22:59:03![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
記者クラブ出入り禁止処分を受けた筆者は、ビールケースを持って各新聞社、テレビ局の支社や通信局を回った。協定を破ったお詫びだった。当時、クラブで一番若輩者だったこともあって、筆者は新愛媛のライバル紙愛媛新聞の記者に、何かと雑用をさせられたりと、しばらくはイジメられるはめになった。
2012-07-10 22:59:34![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@fuuasumma 原発誘致???伊方町の町長は気が狂ったか。そうでなければ、福島原発事故の情報が伊方町には、まだ届いていない???金欲しさにそこまでやるとは、開いた口がふさがらない。
2012-07-10 22:59:49![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ただ、当時の八幡浜記者クラブに席を置いていた記者たちの名誉のために付記しておくと、彼らは四電や行政の側にドップリと浸かって、原発誘致の動きを軽視していたのではなかった。表面化した後の原発報道を追いかけていけば、当時の記者の奮闘ぶりが見えてくる。
2012-07-10 22:59:57![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
よく、国民が選択してきたみたいな話をされる方がいますが、これが真実なんですよね。ただ、今の様に大きな脱や反原発のうねりになっていなかっただけで。 QT @fuuasumma: 住民をカヤの外に置いた体制で、原発推進を図ってきた行政や議会、電力会社の姿勢を明らかにしている。
2012-07-10 23:00:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「過去四年近く、毎日警備員を”伊方番”に出して、反対派の動きを克明にチェックし四電と”一体”になって原発を守ってきた警察。昨年八月の労学共闘メンバーへの伊方町職員の暴行事件の同署の処理、(続く)
2012-07-10 23:01:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
これには、当時の八幡浜警察署長の渡辺保さんが「こんな記事を書かれると困る」と、菅田記者に噛みついた。「ウソを書いていますか。書いていたら、(毎日新聞社の)どこにでも抗議して下さい。中立を疑われる警察の姿勢の方が問題でしょう」と、逆に食ってかかった。
2012-07-10 23:01:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
後述する町見漁協の海売り渡しの総会報道でも見られるように、当時の記者たちは不正なやり方は許されないとの姿勢で、体当たりで取材した。四電に抗議文を突き付けたことは数知れない。
2012-07-10 23:01:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
年月日は忘れたが、記者クラブの数人の記者たちが、当時は「バー」と呼ばれたなじみの飲酒店で騒いでいた。そこへ、四電伊方原発建設準備所PR課の小野道男課長たちが入ってきた。軽く挨拶したが、お互いに別々の席で杯を交わしていた。
2012-07-10 23:02:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
問題が起きたのは、記者クラブの面々が勘定を払う段階になってだった。店側が「戴いています。先ほど出て行った四電の人に」と、支払いを受け取らなかった。とたんに、記者たちの顔色が変わった。
2012-07-10 23:02:41