ギリシャ神話&美術夜話【デメテルとペルセフォネ篇】 ~ベルニーニの彫刻もあるよ~
ヴェルギナ第一墳墓の中の『プルートによるペルセフォネ略奪』 http://bit.ly/cOouzP (前4世紀頃)。ペルセポネの母デメテルではと言われる絵も隣にあるそうなんだがちょっと見つからず。ペルセポネはデメテルとゼウスの間の娘で冥界の神ハデスの嫁として略奪されます。
2010-07-06 01:25:37そういえばこれ、「ハデスによる」って書くべきだったかも。分かりづらいというか年代的に不適切でした。 RT @segawa: ヴェルギナ第一墳墓の中の『プルートによるペルセフォネ略奪』http://bit.ly/cOouzP(前4世紀頃)。
2010-07-06 02:45:56伝承の中ではもっと劇的に略奪されたってことになってるんだけど http://bit.ly/d8S4lb 、まあそのへんは別にそんな頓着してなかったんでしょうな。分かりづらいし。
2010-07-06 01:27:08↑フレデリック・レイトン http://bit.ly/bnT3a0 の『ペルセフォネの帰還』。この人の絵いいよね……ほんときれいだよね……! ギリシャ神話モチーフのものも多いからそのうちもちょっとちゃんと追いたいです。 http://bit.ly/aEKGbx
2010-07-06 11:00:04というわけでデメテル図像はエレウシスのフリーズから。 http://bit.ly/chhn13 母デメテルと娘ペルセフォネと息子(弟)プルートス。ちゃんと説明書き読んでないけど左がデメテルでしょう。仲睦まじそうな家族の情景という雰囲気ですね。
2010-07-06 01:33:56エレウシスとはご存知、デメテルのための秘儀が行われていた場所 http://bit.ly/dblsgO エレウシスと言えば秘儀、秘儀と言えばエレウシス。しかもちょう古い。しかも口伝しか許されていなかった。まさに秘儀の中の秘儀。何をやってたかもう分からないとか、やばい。ときめくね!
2010-07-06 01:37:00デメテルについてはもういっこ、テスモポリア祭っていうのもあって、こちらは(どの程度確かなことかは分からないけど)洞窟に子豚を生け贄として投げ入れておいて、腐乱した頃に取りに行き、その死体と穀物の種とを混ぜ合わせて捧げ物としたのだとか。
2010-07-06 01:39:43とりあえず豚が捧げ物であったことは確からしく。豚ってのはつまり、多産の象徴だったわけですね。デメテルとは、ギリシアにおけるいわゆる「母神」でありました。
2010-07-06 01:41:17「アマテラス」「天岩戸」と同じようなエピソードがデメテルにもあって、娘をハデスに略奪されたデメテルはすごく落ち込む。すると侍女がおもむろにスカートをめくって性器を見せる。それを見てデメテルは笑いましたとさ、という。そこでなぜ笑うのか、まあ分かるような分からないような話なのですが
2010-07-06 01:43:46しかしまあ腐った豚を捧げ物に受け取るような感じでもないですよね、さっきの http://bit.ly/chhn13 。いや、「ような感じ」って、偏見っていうか現代の視線ばりばりって感じですけど。
2010-07-06 01:47:15穀物も受け取るくらいなので、デメテルは農作物とも関係がある。娘を略奪されたデメテルは、冥界神相手にゴネにゴネる。「嫁にやるなんて言った覚えはない!」「もう貰ったもんは貰ったんだ」と言い争いの果てに、娘ペルセフォネの処遇は「一年の三分の一は冥界、三分の二は実家(地上)」と決まる。
2010-07-06 01:49:14さらにすごいのはデメテルさん、「娘がそばにいない時期はやる気出ないんで穀物は実りません」と言い放つ。娘の略奪を許したゼウスへの抗議でもあるわけだけど、そういうわけで一年の三分の一は不毛の時期(=冬)になりました、という、季節の起源に関する神話なわけです。
2010-07-06 01:51:36この「季節の起源神話」って、たしか結構ありますよね、ギリシャ以外でも。あんまり覚えてないけど。やっぱり農耕の地域では、季節は重要な関心の対象だったんでしょうね。
2010-07-06 01:52:33というデメテルとペルセフォネの神話なわけですけど、ふと思ったのは、ペルセフォネって微妙な立場ですよねえ。母デメテルのような「母神」というわけではない。彼女は母に庇護されている娘のままです。でも夫を持つ存在でもあり、「処女神」ではない。
2010-07-06 01:54:29同じ「まだまだ親にべったりな年頃だけど無理矢理略奪されそうに」なギリシア神話の登場人物だと、ダフネ http://bit.ly/P0jOT なんかは男を拒むために木に姿を変えてもらったりするわけですが
2010-07-06 02:03:12そこまでの頑なさというか潔癖さみたいのは、ペルセフォネにはないんだよなぁ、多分。いや浚われる女性側に感情移入してのことじゃなくて、神話を見る視線としての人間側が抱いていたであろうイメージの話です。
2010-07-06 11:04:47ギリシア神話の女性たちは、まあ昔のことですから、結構無体な目にしばしば遭うわけだけど、そこで自決する女と、諦めあるいは強かさでもって生きていく女とがいるよねえ。
2010-07-06 11:05:29おまけ。ベルニーニによる彫刻『アポロンとダフネ』 http://bit.ly/9eteEK 。正面: http://bit.ly/awzfON 背面: http://bit.ly/dp4Kil 顔: http://bit.ly/aqvQCD いやあ……えろいですねえ……
2010-07-06 02:05:28