- keitoura1123b
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即身成仏すべく地中の石室に籠もったお坊さん、換気穴から聞こえてくる読経が次第に弱々しくなり、やがて・・。弟子たちが穴から様子を窺うと、ラジカセが微かにお経を流すだけ。お坊さんは石室を抜け出て連夜の遊女三昧、帰って来たときは精を使い果たして、喜色満面で大成仏したとさ♪♬ #空想の街
2012-07-15 09:16:16本当は、もう一つだけ聞きたい事がある。でもこれ以上、父を悩ませる事はない。何故、母は姿を見せないのか…父もきっと探したことだろう。でも会えなかった。もう人の形を留めていないのかも知れない。銀氷になって静かに舞い降りて消えていく、美しい一つのしずく。 #空想の街 #駄菓子屋
2012-07-15 09:22:32「ねえ、覚悟ってなんの覚悟か解ってる?」「彼を愛する覚悟?」「愚かな娘よ、違うわ」ウサ耳母は勝ち誇ったように笑っていた。「二人で二人分以上幸せになる覚悟よ」シャキーンって効果音がお似合いな右手を挙げたポーズでウサ耳母は宣言するようにそう言ったんだ。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:17:00「あんた自分のことしか考えてない。彼氏の気持ちも考えてみなよ」胸に手をあてるウサ耳母。「あんたの願いを叶えたくてもうこっちにこれないの承知してくれたんでしょ。大事なのはそこ。テストでるのはそこ。あんたは赤線引くとこ間違ってる」だからいい点とれないのよって。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:21:59#空想の街 #仕立屋 #鐘売りの子共 #煤梟 #コトモノ屋 #ブックカフェ黒猫・・・見慣れないタグ看板が立ち並ぶ猫町に這入り込んで仕舞った。入り組んだ路地はまるでラビリンスだ。歩いている裡に方向感覚が失せて、袋小路で何日も立ち尽くしていた。それじゃボクはいよいよ徘徊の人に・・!?
2012-07-15 09:32:22「でも」「でも、何?」「えーと」「あたしが正しすぎて言い返せないでしょ」確かに言い返す言葉が見つからない。「「勝利!」」いつの間にか側にきていたウサ耳宅配便sが万歳をする。調教、じゃない教育良すぎ。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:27:19「だけどね」ウサ耳母は続けた。「すぐに気持ちなんて変わらないでしょ?だからかくれんぼしてると思いなさい」「かくれんぼ?」「そう。鬼は彼。あんたが逃げる方。彼と会えないのはそのせいね」強引な。「強引って思ったでしょー」このウサ耳、心の声まで聞こえちゃうのかしら。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:33:07空想の街に美しい物語の欠片が降ってくる。銀に輝く氷のように、ちょっと目を離すとつかみ損ねる儚い欠片。それをつかまえて、つかまえて、流れる物語を追ってゆく。いくつもの美しい物語を追いかけて、空想の街を駆けてゆく。 #空想の街
2012-07-15 09:39:03「「かくれんぼー」」かくれんぼをはじめだしたらしいウサ耳宅配便s。「っていうことでね」私の手をとるウサ耳母。「浴衣、可愛いのおねがーい。勿論お安くしてくれるわよねー?」そうだった仕事。「えー、仕事は別ですよ」「何この子。さっきまでめそめそしてたクセにっ」#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:40:11「サービスでもう一着大人用作ります作らせて下さい」「やだーあんたいい子じゃなーい」「じゃ、寸法とりますね」こんなに仕事に前向きなのは久しぶりだった。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:43:34祭りが終わって、ウサ耳母が帰ってからも姉妹はやって来た。賑やかな毎日。私はなんていうの?「落ち込んだりもするけれど私は元気です」的な?それなりにボチボチやってた。氷涼祭の時期には胸が痛むけれど、少しずつ薄れていったんだ。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:46:32街のみなさん、おはようございます。今日もとてもいい天気。夕方に風船を一斉に空に放すイベントがあります。忘れないでくださいね。(情報窓口:堂坂みかこ) #空想の街
2012-07-15 09:53:46忘れてしまうことや終わらせてしまう事への罪悪感があるのなら抱えていればいい。解決できないことだって世界にはあるでしょう。終わらない問いに立ち向かい続けることは悪い事じゃない。急がないで考え続ければいい。私は、二人で二人以上分幸せになれる道を探してる。#空想の街 #仕立屋
2012-07-15 09:54:51病院にひとりの捜査員が運び込まれた。囮役として“狂火のゼイ”と接触を図り、行方不明になつてゐた男だ。「おい! 大丈夫か! 意識はあるか!」他の捜査員の声の中、手術室へ向かふ。担架が病院の廊下の角を曲がる。 #空想の街 #狂火
2012-07-15 10:00:44昨日は、ただ単に散歩をしていた。手を繋いでゆっくり。そう言えばプロポーズは「ジジババになっても手を繋いで歩きたい」だった。年に一度の「今日の夕飯何しよう?」すごく小さな、でも、普通の幸せ。夕焼け隣を歩く、貴方の笑顔がすごく嬉しかった。 #空想の街
2012-07-15 10:03:01起きて水を一杯、飲みすぎた、と思う。昨晩どうやって帰って来たかあまり記憶がない。ただ、着ていた着物がちゃんと着物ハンガーに掛かってるのを見つけて、それくらいの分別はあったのかと安堵する。 #空想の街 #夏桜
2012-07-15 10:06:39二日連続で同じ着物を着ることはあまりないのだけれど、今日はまたこの着物を着たい。結局昨日は横峰写真館にも似顔絵描きさんのところにも行けなかったから。室内で少し風を当てておけばなんとかなるだろう。 #空想の街 #夏桜
2012-07-15 10:07:13孫と貴方の会話はすごく楽しい。だから食卓が明るくなるのよ。あ、でも、普段の時も別に暗い訳じゃないから大丈夫ですよ。いいながら出す夕飯は、貴方と孫の大好物。「煮込みハンバーグ!」ほら、喜ぶ顔でまた気分が明るくなる。この時間は本当に、本当に幸せ。 #空想の街
2012-07-15 10:09:53「そう言えば、貴女は何をしてたの?」出掛ける前ま出掛けたあとも、外に出た気配のない孫娘。露店でも見に行けばよかったのに、と問いかける。「寝てた」「寝てたの?」「このあと、じぃちゃんと語り明かすのさ」「よっしゃ、孫よ、語ろうぜ」「イエーイ!」そしてまた、ハイタッチ。 #空想の街
2012-07-15 10:12:51そうして、そうそうに私はベットに追いやられた。来年の浴衣の相談をするんですって。二人で合作してるってバレちゃったら、隠さなくなったのね。だったら気の赴くままにやってちょうだい、私は来年を楽しみにしてるわ。その日、リビングの明かりはずっと消えなかった #空想の街
2012-07-15 10:19:49