アニメ監督・錦織博氏、イメージを形にするために3DCGを導入した方法論を模索する。

2013年2月公開予定の『劇場版 とある魔術の禁書目録』制作に日夜頑張っておられる錦織博監督がイメージを形にするために3DCGを導入した方法論を模索されているつぶやきとそれに対して他のアニメ関係者の方の反応をまとめさせていただきました。この方法論がうまく導入されて日本のアニメの更なる飛躍につながるといいなと今から期待しちゃいました! ※錦織監督の意向によりCGと方法論をメインに再編集してあり、初期のものと異なります。ご了承下さい。
アニメ
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錦織博 @nishiki_hiroshi

アニメーション演出者。アニメの監督をしています。TV「あずまんが大王」「天保異聞 妖奇士」「とある魔術の禁書目録」映画「マジック・ツリーハウス」など。「トリニティセブン」「されど罪人は竜と踊る」「モンスト劇場 ソラノカナタ」

錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメの演出の仕事の基本は、イメージを形にするためにじたばたすることだと思います。コスト管理は必要だけれど、動画枚数削減とか省力化とか、それだけのために演出はいるわけではないのです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメの演出をするうえで実務的に煩雑な作業はたくさんあるし、しんどいことも多いけれど、こんなアニメをつくりたいというイメージを何度も自分の中で反芻して、ひとに伝えたり、イメージにたどり着くために奔走する。そこが仕事として面白いところだし、調整役になってしまうのはつまらないですよね
錦織博 @nishiki_hiroshi
演出に限らずアニメ制作は素材ありきになってしまって、素材を集めるための工程管理に傾きすぎていると感じています。そろそろイメージありきというか、本質的にイメージを形にするための方法論を考え直す必要があると思う。創作上の絵コンテの立ち位置とか。
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメ制作は演出が絵コンテを上げてから各パートに発注するという工程が基本だし、工程管理やイメージの元を絵コンテに頼る傾向があるけれど、その弊害として「コンテさえあればアニメはつくれる」という考え方になり、コンテマンと演出は分業になっていった。
錦織博 @nishiki_hiroshi
本来、監督や演出が持つイメージと、設計図としての絵コンテは別のものだと思う。もちろんイメージを定着させる過程で、ひらめきや発展 があったりはするけど、集団作業としてイメージを共有し、拡げていくためには絵コンテは限定的すぎる。
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメのためのイメージを集める方法として、これまではイメージボードやスケッチが有効だったが、アニメーターや美術からプロジェクトが動く前にそれらのイメージを集めることは現在は困難になってきている。今は、監督が準備作業として孤独に作業することが増えた。制作のスタートはコンテ以降となる
錦織博 @nishiki_hiroshi
演出としては、コンテより前に他のパートのアイデアやイメージを拾い上げたいし、スタッフの有機的なやりとりもしたい。新しく入ったスタッフが、イメージや技術を持っているかもしれない。かつてあった、そうした作りかたや気分を取り戻すためになにか方法論を考えるべきだと思った。
錦織博 @nishiki_hiroshi
イメージボードやスケッチは試作としての機能はするが、実画面の素材としては使えないことが多い。優秀なクリエイターの人に描いてもらっても、画面には出ないのはもったいない。具体的に画面に現れるイメージをつくる準備作業はできないだろうか?
錦織博 @nishiki_hiroshi
最近は、レイアウトや美術の一部を3DCGにすることも多いし、作画の素材もCG化してきている。けれど現状はこれまでの作画アニメの方法を移行させているだけだし、メリットも活かしきれていない。例えば、イメージ構築の作業そのものを3DCG上で進め、実務上の素材としてつかうことは出来ないか
錦織博 @nishiki_hiroshi
それぞれのパートがイメージや素材を提供しながら、共同である映像イメージをつくりあげる。それをもとにして絵コンテや映画の設計にフィードバックさせる。そうすれば、イメージボードなどの準備段階の工程を、より実務に活かせるのではないだろうか。素材のやりとりや受け渡しもスムーズになるだろう
錦織博 @nishiki_hiroshi
現在のアニメ制作はこれまでのアニメを作るために洗練されてきた。けれど、分業化や作品数の増加によって、イメージを持ち寄って作る余裕をなくしてしまったように思う。イメージを形にするための方法論として3DCGを持ち込めないかと考えています。やっているところもあるでしょうが考え方として。
錦織博 @nishiki_hiroshi
イメージを持っている人の仕事をそのまま画面に残すというのはこれまでも色々やってきたけど、やはり力技というか、たくさん描いてなんぼ、ということになってしまうし、いろんな意見を汲み上げるには向いていないのです。細田監督はほかの人のイメージを文脈に取り入れるのが上手いですけど。
錦織博 @nishiki_hiroshi
新人育成は必要だとは思うけど、経験が無くてもその人がもっている技術やアイデアを作品に入れ込める作りかたが出来ないかなといろいろ動いています。
錦織監督のつぶやきへの反応
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメのためのイメージを集める方法として、これまではイメージボードやスケッチが有効だったが、アニメーターや美術からプロジェクトが動く前にそれらのイメージを集めることは現在は困難になってきている。今は、監督が準備作業として孤独に作業することが増えた。制作のスタートはコンテ以降となる
Toshiyasu Otsuka @toshi_otsuka
@nishiki_hiroshi 予算が少なくなったからでしょうか?となると監督もある程度絵が描けないと駄目になってきますね。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@toshi_otsuka  そうですね。今は画を描けないとアニメの監督になれなくなっています。コストをかけずにイメージビルドして、それを素材化するというのはアメリカとかではやられているのでしょうか?
Toshiyasu Otsuka @toshi_otsuka
@nishiki_hiroshi イメージビルド、こっちだと、Art Devとか言ったりしますが、たぶん映画をつくる上で一番大事なパートの一つなので、そこをコストダウンすることはあまりないと思います。そこで作品の方向性が決まり、映画の出来に関わってきますから。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@toshi_otsuka  ですよね。日本ではそのあたりは監督の才能みたいなものに頼って終わりです。まあ、良いところでもあるのですけど。イメージビルドはやろうとすると別コスト、という考えですね。
Toshiyasu Otsuka @toshi_otsuka
@nishiki_hiroshi どっちも善し悪しがありますよね。ただ、一人で考えるより数人で考えるほうが、良いアイデアは出やすいでしょうし、万人受けする作品は作りやすいと思います。その分、尖がった作品は出来にくい(スタジオも許可しない)ですが。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@toshi_otsuka  参考になります。ありがとうございます!
Toshiyasu Otsuka @toshi_otsuka
@nishiki_hiroshi こちらこそ、日本のアニメの製作については全く知らないので、いつも勉強させてもらってます!
錦織博 @nishiki_hiroshi
演出としては、コンテより前に他のパートのアイデアやイメージを拾い上げたいし、スタッフの有機的なやりとりもしたい。新しく入ったスタッフが、イメージや技術を持っているかもしれない。かつてあった、そうした作りかたや気分を取り戻すためになにか方法論を考えるべきだと思った。
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